《腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが 特別編 〜転校生と始める學園生活〜》7話 校外學習3

「おい、優。」

「…ん?」

「起きろ、朝だぞ。」

「…ああ。」

「おはよう。」

「おはよう。ってか陸…寢癖凄いな…。」

小宮のボサボサの頭を見て優が言った。

「ああこれか?朝はいつもこうなるんだ。」

「た、大変だな…。」

「さあ、朝食の時間だ。」

「そうだな。」

なんか陸…ノリノリだな…。

「あ、江ノ島さん。おはよう。」

「おはよう!優くん、小宮くん。」

「…おはよ。」

「ああ、おはよう。ミーシェさんは?」

「それが…全然起きなくて。」

「マジか…。」

「昨日あれだけ早く來たんだ。恐らく寢てないんだろう。」

「でもどうする?このまま起きなかったら點呼取れないし…。」

「そうだ、ミーシェさんの耳元でご飯の話してみ。」

「え?」

「俺の予想が正しければ起きるはず。」

「流石にそれは…。」

「ミ、ミーシェさーん、ご飯だよー。」

ガバッ!

「今行くね!」

「あ、うん。」

「…ってじで起きたよ。」

「そ、そうか…良かったよ。」

「ミーシェさん、俺の焼き鮭あげるよ。」

「いいの!?」

「あ、うん。」

すると優達の班に天城が近づいてきた。

「どうだ?藤山の班はあまり楽しくないだろう?」

「天城くん…。」

「これで分かったろ?江ノ島さん、松山さん、ミーシェさん。藤山は不良だ。あまり関わらない方がいい。」

「…それはあなたが勝手に言ってることでしょ?」

「事実だよ。」

「でも…優くんの班楽しかったよ?小宮くんも面白かったし…。」

互いに照れる優と小宮。

「でも!…不良だぞ?」

「いい加減にしろ。」

「小宮、お前には関係ない。」

「関係あるさ。僕の友人にあまりの言いようだな。」

「り、陸…。」

「確かにあの施設の評判はあまり良くないさ。だからといって優が不良だと決めつけるのは違うだろ?」

「っ…。」

「そうだよ!ユウは優しいよ?」

「ふ、ふん!どうだか…。」

天城は自分の席に戻って行った。

「…私、あいつ嫌い。」

「そうだね、今回は由希ちゃんに同意。」

「飯が不味くなる。」

「え?味しいよ?」

ミーシェはガツガツと米をかき込んでいた。

「み、みんな…ありがとう。」

「ううん、今のは絶対天城くんが悪いもん。」

「あまり気にするなよ?優。」

「ああ、ありがとう。」

「ねえユウ。ご飯ってお代わりしていいのかな?」

天城が絡んできたりしたが、朝食を終え、みんなでお土産を買いに行くことになった。

「わぁー!可いの多くて迷っちゃうなぁ…。」

「時間はあるしゆっくり選べばいいさ。」

「そうだね。小宮くんは決めたの?」

「ああ。」

「それは俺も気になるな。」

「これだ。」

小宮はタコのおめんを5個買っていた。

「…」

「い、いいんじゃね?!」

「う、うん!可いし!」

「そ、そうか…。」

「…菜々。決めた?」

「あ、由希ちゃん。私、優くんにお土産買おうかなぁ。」

「…ん。いいんじゃない。」

「私のことは覚えてないけど…やっぱり私…あの時から優くんのことが好きだな…。」

「…そう。どれにするか決めたの?」

「生しらす…とか?」

「…喜ばないと思うよ。」

「ははは…だよねー。」

みんなそれぞれお土産を買い、帰りはまた班で帰ることになっているため1度集合することにした。

「ミーシェさん。すごい荷だね…。」

「う、うん。ちょっと買いすぎちゃって…。」

し持つよ。」

「あ、ありがとう!へへへ…ごめんねー…。」

「お姉さんへのお土産?」

「うん。それだけじゃなくて…ユウにもあるの。」

「え?俺?」

「うん。々お世話になったから…。でも出せないから後でね。」

「う、うん。ありがとう。」

「ねえねえ、みんなで寫真撮ろ!」

江ノ島がデジカメを持って言った。

「あ、そうだね…俺撮るよ。」

「ううん。先生。」

「お、寫真か?」

「はい、お願いします。…みんなで撮らなきゃ。」

「そ、そうだね。」

「優…肩組まないか?」

「そ、そうだな。」

「由希ちゃん、もっと笑って!」

「…こう?」

「ひきつってる!」

「おい、ミーシェさん。押すな!」

「わっ…ちょ…」

パシャ!

「はははっ…何これ?優くん転びそうになってるし。」

「…ミーシェ、目瞑ってる。」

「もう1枚撮るか?」

「あ、いえ。これでいいです。」

「そうか。じゃ、気をつけて帰れよー。」

「はい、さようなら。」

「菜々ちゃん、後で送ってー。」

「うん。みんなにあげるね。一応グループチャットにもっとくよ。」

「あ、ありがとう。」

「うん。」

「おい、電車來るぞ?」

「あ、やば…」

5人は駅に向かって走り出した。

「ミーシェさん!お土産はもう買ったでしょ?!」

「こ、このストラップだけぇ〜!」

「もう、連れてこい!」

「おう。」

「そ、そんなぁ〜…。」

こうして校外學習は幕を閉じた。

―――拝啓叔父さん。

校外學習とても楽しかったです。

多分今までで1番楽しかったです。

お土産に友達が選んでくれたタコのおめんと、名の丸焼きタコせんべいを送ります。伯母さんと食べてください。

優より。

―――――――――――――――――――――――――――――――

次回から日常編に戻ります。

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