《腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが 特別編 〜転校生と始める學園生活〜》9話 姉上降臨

「ここはこれを代して…。」

「ん?代って何カナ?」

「はぁ…そこからか…。」

「だ、だってぇ…。」

優、陸、ミーシェの3人は優の部屋に集まり、引き続き勉強をしていた。

「ミーシェさんはどこが分からないのか分からないくらいだぞ?し気を引き締めないとな。」

「そうだな…。でもし疲れた。飯でも食いに行くか?」

「あ!私が作ろうか?!」

「君は勉強してろ…。出前でもとるか…。」

「そうだな。俺電話するよ。ピザでいいか?」

「ああ。」

「ユウ、私マルゲリータと、ミックスピザと、あとあと…。」

「落ち著け…。」

「とにかく沢山頼んどいて!疲れたから…。」

「そうだね。今日は多めに頼むか。」

「やった…!」

「その代わり!…ちゃんとやること!いいね!?」

「は、はい…。」

 

3人は屆いたピザを頬張りながら休憩していた。

「はあ〜…生き返る〜。」

「陸、このままじゃ間に合わないよな…。」

「そうだな…。どうするか…。」

「マルゲリータ味しいなぁー!」

「ははは…そりゃよかった。」

「そうだユウ、バイトはいいの?」

「え?ああ…今テスト期間だから休みにしてもらってるんだ。」

「なんのバイトしてるの?」

「俺は、コンビニと、レストランと土日は引越しのバイトだな。」

「三個もやってるのか?あまり無理するなよ?」

「ああ、ありがとう。大丈夫だよ。」

「バイトかぁ…私もやってみたいなぁ。」

「やればいいじゃないか。あ、まあ君の學力じゃ學校から許可が降りないか…。」

「小宮くん、ぼそっと言ってるみたいだけど聞こえてるよ。」

「なんでやらないの?」

「お姉ちゃんが許してくれないの。」

「門限とかか?」

「ううん。お姉ちゃんが…あなたがバイト?迷かけるからやめておきなさい。いや、やらせないわ。って言ってた…。」

「ははは…。そうだな、確かにミーシェさんがレストランでバイトすると…」

ミーシェ「いらっしゃいませー!5名様で宜しいでしょうか?」

「うん、ここまでは普通だな…。」

「むしろ向いてるな。」

ミーシェ「こちらハンバーグステーキになります…。」

お客様「いや、ヨダレってるから。」

「アウトだな。」

「うん、クビだね。」

「ちょっ!勝手に想像しないで!そんな事しないし!」

「つまみ食いとかもしそうだな。」

「確かに…。分かるわ。」

「むー…もういいもん!寢る!」

「ならケーキは2人で食うか。」

「うそぉ〜!ちゃんとやります〜!」

扱いやすいな…。

「悪い優、僕はそろそろ帰らせてもらう。このあとし用事があるんだ。ケーキ味しかったよ。」

「ああ、ありがとな、陸。」

「バイバイ、小宮くん!」

「ああ、しっかり勉強しろよ?」

「う…うん。」

「じゃ、頼んだぞ、優。」

「おう…。」

ていうか…。

二人きりじゃねえか!

「ユウ?続き教えて?」

「あ、うん。ここはね…」

「待って。」

「え?どうしたの?」

「私と2人の時は普通に喋る約束でしょ?」

「あ、ああ。これでいいか?」

「うん!」

「じゃ、続きな…。」

「ふふふ…」

「何笑ってんだよ?」

「ううん。なんでもないの。やろ?」

「ああ…。」

「ここはこれを代してだな…。代は教えたよな?…ミーシェ?」

「スー…スー…」

「寢てるし…。」

さてどうしたものか…。

「スー…スー…」

「…」

あれ?これってよく考えたらやばい狀況なんじゃね?

だってよく考えてみ、一人暮らしの男の部屋にの子と二人きりで…しかもの子は寢てる…。

「…襲えってことですか?」

っていかんいかん!

でも…。

「このままじゃまずいよな…。」

ピリリリ…

「!」

ミーシェのスマホがなった。

「ミーシェ、電話だぞ?」

「スー…スー…」

ダメだ…起きねえ。

こうなったら…。

「も、もしもし?」

やっちまったー!

「あら?あなた誰?ミーシェの番號にかけてるはずだけど?」

「あ、もしもし、僕はミーシェさんの友達の藤山優と言いまして…。かくかくしかじかで…。」

「…なるほど。ミーシェは寢てるのね?」

「は、はい。」

「あなたが…ユウ、ね。」

「へ?」

「なんでもないわ。私はミーシェの姉の山田サラ。よろしく。」

「は、はい。よろしくお願いします。」

「今から迎えに行くから…家教えてくれる?」

「あ、はい。」

ピンポーン…。

「は、はーい…。」

「こんばんわ。」

ドアを開けるとミーシェと似た長い髪のが立っていた。

「こ、こんばんわ。あ、妹さんはこちらです…。」

優はサラをリビングに案する。

「…たく、ミーシェったら…。勉強してたの?」

「あ、はい。勉強會を。」

「この子…勉強する気になったのね!?」

「あ、は、はい。」

「良かったわ…。あなたのおかげね。」

「そ、そんなこと…!」

「あなたのことはミーシェからよく聞いてるわ。」

「ミ、ミーシェが?」

「ええ、帰ってくるとあなたの話ばっかしてるわね。」

「そ、そうですか…。あ、お茶どうぞ。」

「あら…ありがとう。」

「いえいえ…。」

「…」

「…」

「…あなた…ミーシェに何もしてないわよね?」

「ぶっ!…ごほっ!げほっ!」

優はお茶を吹き出す。

「え?ええ?!」

「あら?何かしたの?」

「し、してませんよ!」

「そう…。これからもミーシェのことよろしく頼むわね?」

「あ、はい!」

「そろそろ連れてこうかしら。ミーシェ、起きなさい。」

「スー…スー…」

「こうなったら…ジャーマンスープレックスで起こすしかないわね。」

「や、やめてください!」

どんな起こし方だ!それは。逆に見てみたいわ!

「車で來てるし…運ぼうかしら…。」

「そうしましょう!」

「でも…私そんな力ないし…。」

「あ、俺が運びましょうか?」

「…いいの?」

「はい。」

「じゃあ…抱っこして連れてきてくれる?」

「…へ?」

ドクン…ドクン…

落ち著け…別にやましいことなんてないじゃないか…。

そうだ…ただ運ぶだけ…。

優はミーシェにそっと近づきゆっくり持ち上げる。

そう、この狀態は…お姫様抱っこだ。

ミーシェの顔が優の耳元に近づき、寢息がかかる。

やばい…やばい…。

こんなの…無理だ。

「そのまま車までよろしくね。あ、鍵開けてこなきゃ…。」

サラは車に向かって歩いていった。

「ん〜…あれ?お姉ちゃん?」

「へ?」

「なんだ〜。迎えに來てくれたんだ…。大好き〜。へへへ…。」

ミーシェは寢ボケているのか優がサラに見えているようである。

さらにミーシェは優に抱きつき顔を近づけてきた。

うそっ?!ちょまっ!

ミーシェの頬が優の頬に當たる。

「もうダメだ…。」

バターン!

優はその場に倒れた。

「…え?私何を…ってユウ?!なんでこんな…。」

「すごい音したけど…大丈夫?」

「お、お姉ちゃん?!」

「あら?起きたの?ってなんでユウくんが寢てるのよ?」

「わ、私が聞きたいです…。」

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2話目です。

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