《腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが 特別編 〜転校生と始める學園生活〜》26話 ドライブ

「わぁー!すごーい!これがユウのバイク?!」

「まあ…。」

ミーシェはユウのアパートの前でユウのバイクを見ながら歓喜している。

「バイト大変だったでしょ?」

「いや、これは免許取ったお祝いに叔父さんがくれたんだ。」

「へぇ…すごーい…。」

「叔父さんはバイク沢山持ってるからな…。コレクションのうちの1つをくれたんだ。」

「へぇ…優しいね。」

「そうだな。謝してもしきれないよ…あの人には…。」

「ユウ…。」

「さて、乗りたいんだっけ?」

「うん!」

「今ヘルメット持ってくるから待ってろ。」

「うん。…へへへ…楽しみだなぁ。」

「さあ、いいぞ。乗れ。」

「どうかな?ヘルメット似合う?」

「そんなの誰でも同じだろ?」

「…」

「どうした?」

「むー…お世辭でも似合うって言ってよぉ…。」

「はいはい、似合ってるよ。」

「ありがと。よいしょ…。わぁ…バイクの上ってこんなじなんだぁ…。」

「しっかり摑まってろよ?」

「うん…。」

ミーシェはユウのに手を回す。

あ、が…。

「行くぞ…。」

「うん!」

2人はバイクに乗り、街にくり出した。

「ひゃー!気持ちいい!」

「ははは…良かった。」

「ユウ!私たち風になってるよ!」

「そう…だな?」

「ふふふ…楽しい!」

くっ!可い笑顔しやがって!

「どうする?どこまで行く?」

「そうだなぁ…私ドライブしたいな。」

「分かったよ。し遠いけど…眺めがいい所まで行こう。」

「うん!」

ミーシェはさらに強くユウに抱きつく。

が…當たってる…。

おっと…いかんいかん!集中しないと…事故る。

「…そう言えばユウと2人で出かけるのは初めてだね…。」

「そ、そう言えばそうだな…。」

「ふふふ…楽しいなぁ…。」

「よ、良かったよ…。よーし、スピード上げるぞ?」

「うん!」

2人は街からだいぶ離れた山の方まで來ていた。

「もうすぐ?」

「いや、まだ半分くらいだな。し休憩しよう。」

「あ!お弁當持ってくればよかった!」

「それもそうだな…。こんなに空気も綺麗なわけだしな…。」

「むー…どうしよう。」

「こういう時は…」

ユウはしバイクを走らせ、ある建の前に停める。

「ここは…」

休憩所と書かれたし寂れた看板があった。

「ここの自販機は凄いぞ?」

「え?カップラーメン?」

「免許取ってドライブしてた時にたまたま見つけたんだ。」

「へぇ…」

「他にもうどんとかもあるぞ?ジャンクフードに、飲みまである。」

「すごーい…。どれにしよっかなぁ?」

「ちなみに俺はうどんがオススメだ。」

「じゃあそれにする!」

「それならここを押してだな…30秒くらい待つんだ。」

「ふむふむ…。」

「そうしたら…」

「わぁ!」

うどんのダシのいい匂いが漂う。

「面白ーい!」

「だろ?そして味も…」

「うーん!味しい!」

「ドライブ中の休憩してる時に食うと格別なんだよ。」

「ふふふ…楽しいね!」

「何よりだよ。」

「あっつ。」

「夏のうどんはちょっと熱かったか…。」

「そうだね…でも味しい。」

「まあゆっくり食おうぜ?」

「うん。」

「さーて…あと半分だからな?」

「うん!」

2人は再び走り出した。

「バイクに乗れるってなんかいいよねぇ…。」

「そうか?」

「うん!私ずっと憧れてたんだぁ…。」

「お前も取れば?」

「うーん…私頭悪いしなぁ…。事故っちゃいそう。」

「まあ…そうかもな…。」

「それに…」

「それに?」

「…ユウの後ろがいいし。」

「え?」

「あ、ほら!ちゃんと前向いて運転して!」

「あ、悪い…。」

ふふふ…ユウの背中…大きい。

「もうすぐだからな…。」

「うん。どんな所なの?」

「それは…著いてからのお楽しみだな。」

「えぇー…気になるなぁ。」

「まあ楽しみにしてろよ。時間も完璧だし、綺麗だぞ?」

「楽しみだなぁ…。」

「お、見えてきたぞ…。」

「ほんと?!」

「ああ…ここだ…。」

木々が生えた並木道を抜けた。するとそこには絶景が広がっていた。

「わぁー!海!」

「ああ。ちょうど夕日が當たる時間帯だな。」

「…きれーい…。」

「ふ…停めるか?」

「…うん…。」

道の端にバイクを停めてガードレールから景を眺める。

「落ちるなよ?」

「うん…ほわぁ…綺麗だなぁ…。」

「ドライブしてる時にたまたま見えたんだ…。すごいだろ?」

「うん…!ほわぁ…。」

「日が沈むし前だからな。5分くらいしか見れない景なんだ。」

「へぇ…ほわぁ…。」

「ほわぁしか言ってねえな。」

「だ、だって…綺麗なんだもん。」

「喜んでもらってよかった。連れてきた甲斐があったよ。」

「ふふふ…ありがとう!ユウ!」

「…っ〜〜…!」

夕日にをバックに微笑むミーシェはとても綺麗だった。

「…綺麗だな。」

「え?」

「はっ…俺は何を…あ!夕日が!」

「そ、そだね!」

「ははは…。」

「…ふふふ、そうだ!最後に…寫真撮ろ?」

「え?」

「夕日をバックにしてさ!きっと最高の寫真が撮れるよ!」

「…そうだな。」

「もっとこっちよって!」

「こ、こうか?」

「むー…もう!私が行く!」

「ば、馬鹿!そんなくっ付くな!」

「いいから!こうしないと夕日まで寫んないもん!」

「そ、そうか…?そ、それなら仕方ないな…!」

「笑って笑って!」

「こ、こんなじ…?」

「いいよ…ハイ!チーズ!」

パシャ…

「どうだ?」

「うん!いいじ!」

「…日…暮れそうだな。」

「そうだねぇ…。暮際も…綺麗…。」

風でミーシェの髪が揺れる。

「なあミーシェ。」

「ん?」

「なんで…俺と仲良くしてくれるんだ?」

「え?」

「俺は他のクラスメイトと関わることが得意じゃない。友達だって多くない。なんで…俺なんだ?」

「…私ね、見る目はあるんだよ?」

「え?」

「初めてユウを見た時、この人とは仲良くなれるなぁって。直で分かったの。」

「ミーシェ…。」

「思った通りの人だった。不用だけど…優しくて。それでいてケンカが強い。」

「ははは…最後のは褒めてくれてるのか?」

「ふふふ…あの時ユウに話しかけて…正解だったよ。おかげでこんなに楽しいし、陸くんや、菜々ちゃん、由希ちゃんとも仲良くなれた。毎日が楽しいよ。」

「あ、ありがとう。」

「あれぇ?照れてるのかな?」

「う、うるせえ!暗くなる前にとっとと帰るぞ!」

「夜のドライブもしてみたいなぁ…。」

「しょうがねえな…。ちょっと遠回りしてくか?」

「うん!」

この後調子乗って遅くまで乗り回し姉二人に怒られたのは言うまでもない話である。

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明日はどっちも出せます。お楽しみに!

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