《腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが 特別編 〜転校生と始める學園生活〜》28話 誰かさん
図書館を後にし、3人はレストランに來ていた。
「何にしよっかなぁ〜?」
「安いのにしろよ…。」
「分かってるって。どうしようかなぁ…。」
「お前…俺らに奢られすぎじゃね?」
「そ、そうかなぁ?」
「まあいいけど。」
「食ったらちゃんと課題やるんだぞ?」
「うっ…」
「ドリンクバーとってくるよ。何がいい?」
「あ、私カルピス!」
「僕は烏龍茶で頼む。」
「はいよ。」
戻ってくるとミーシェは大きなハンバーグを頬張っていた。
「んー!味しいなぁ!」
「はは…それは良かったな。」
「陸くんのは何?」
「僕はカルボナーラにした。」
「へぇ…。」
「いただきます。」
陸はカルボナーラを食べ始めた。
「味しそうだなぁ?」
「…」
陸は黙々とカルボナーラを食べ続ける。
「うぅ…。」
「わ、分かったから涙ぐむな…。」
陸はミーシェにカルボナーラを差し出す。
「わぁ…いいの?!」
「くれって言ってるようなもんだろ…?」
「へへへ…いただきます…!…うんまぁ…。」
「そうか…。」
「ユウのは何ぃ?」
「俺は生姜焼き定食だ。」
「ふぅん…。」
「く、食うか?」
「いいの?!」
「ほら。」
「ありがとー!うーん…味しいー!」
「ははは…幸せそうで何よりだよ。」
「んふふ…。幸せ…!」
「あ、私ドリンクバー飲みすぎちゃって…トイレ行ってくるね。」
「あ、おう。」
ミーシェは店を出ていった。
「…なあ陸。」
「ん?どうした?」
「ミーシェ…可いな。」
「優…。」
「はっ!俺は何を…あ、今のはその…。」
「いいさ。…素直になってきたじゃないか。」
「う、うるせぇ…。」
「ふ…まあミーシェはモテるだろうな。」
「そ、それを言うなよ…。」
「のんびりしてると取られるぞ?」
「ああ…そうだな…。」
「さ、ミーシェ。いつまでも駄々こねてないでとっとと課題やりに行くぞ。」
「ま、まだデザートがぁ…」
「えーい!観念しろ!」
「そんなぁ…。」
駄々っ子を連れ、図書館へと戻った。
「さーて、ほらとっととやるぞ。」
「あれ?ミーシェ?」
「え?」
「…藤山くん、小宮くん。」
「菜々ちゃん!由希ちゃん!」
図書館には江ノ島と松山の姿があった。
「キャンプ以來だね!」
「…久しぶり。」
「キャンプの時はありがとね…優くん。」
「あ、ああ。まあ…。」
「君達も課題か?」
「…そう。まだ終わってなくて…。」
「良かったら混ぜてくれない?」
「いいよいいよ!一緒にやろ!」
「ありがとう。」
「…お邪魔します。」
「ミーシェはどのくらい進んでるの?」
「やっと1ページ終わったところだ。」
「そ、それは…大変だね…。」
「むー…こんなのわかんないよぉ…。」
「ちょっと俺飲み買ってくる。」
優は席を外した。
やべえ…あの日の事考えるとちょっと…気まずいなぁ。
江ノ島はどう思ってるのだろうか。
「どれにしようかな…。」
優は自販機を眺める。
「えいっ。」
ゴトン…
「…江ノ島…。」
「中學の時からサイダー好きだもんね…。優くん。」
橫からサイダーのボタンを押したのは江ノ島だった。
「そ、そうだったか?」
「うん、いつも飲んでたもん。」
「そ、そうか…。」
「…あの時のことだけど…。」
「!、ああ。」
「ごめんね?なんか気まずいよね…。」
「そ、それはまあ…。」
「優くんとは…友達でいたいな。」
「え?」
「もちろん…好きだよ?」
「…」
「でも…他の誰かさんに夢中なんでしょ?」
「…」
「だから私決めたの。応援するって。」
「江ノ島…。」
「だから!これからもよろしくね?」
「ああ…。その…ありがとう。」
「ふふ…いつまでもヘタレのままじゃ取られちゃうよ?」
「わ、分かってるよ…。」
「じゃ、先戻ってるね。」
「ああ…。」
「さーて、トイレトイレ。」
江ノ島はそのままトイレに向かった。
「あれ?ミーシェ?」
「あ、菜々ちゃん。」
「…サボり?」
「ち、違うよ!さっきドリンクバー飲みすぎちゃって…。」
「そう。」
「菜々ちゃんは?」
「私は普通にトイレ。」
「そうなんだ。」
「…ミーシェ、私ね。」
「うん。」
「キャンプの時…優くんに告白したの。」
「え…えっ?えっ?!えええええええ?!!!」
「ちょ…驚きすぎ…。」
「あ!ご、ごめん!!!」
「でも…振られちゃった…。」
「そ、そう…なんだ…。」
「…安心してる?」
「え?な、なんで?!」
「ふふふ…分かりやすいなぁ。ミーシェは。」
「そ、そんなことないし!」
「ふーん。じゃあなんで振られたか…教えてあげない。」
「そ、それは…」
「気になる?」
「う、うん…。」
「じゃあ今の間は素直になって?」
「え?」
「ミーシェは…優くんのこと…どう思ってる?」
「…それは…よく分かんない。」
「え?」
「だってそんなの…私…まだわかんないよ…。」
「ミーシェ…。」
「ユウといるのも…陸くんといるのも菜々ちゃんと由希ちゃんと一緒に居るの…同じくらい楽しいもん。だから…よく…分かんない。」
「そういうことなら…何か思ったことや困ったことがあったら…私に言って?」
「え?」
「一応こういうことに関しては先輩だし。」
「菜々ちゃん…。」
「じゃ、戻ろう?」
「ちょっと、なんで振られたか教えて貰ってないよ?!」
「ふふーん…どうしよっかなぁ?」
「菜々ちゃぁん…」
「冗談よ…。優くんは…」
「ユウは?」
「誰かさんに夢中みたいよ?…悔しいけどね…。」
「へ?」
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