《腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが 特別編 〜転校生と始める學園生活〜》84話 平和な平和な冬休み 〜初詣〜
「さ、寒いなぁ…。」
「カイロいるか?ミーシェ。」
「いいの?!」
「ほら。」
「わぁ〜!暖かい!ユウ大好き!」
「お、おう…。」
サラに著付けをしてもらい、一行は近所の神社に初詣に來ていた。
「いや…それにしてもマジで黒似合うな…。」
「へ?」
ミーシェは自分の著を見る。
「ほ、ほんとに?」
「ああ、お前黒似合うなぁ…。」
優はミーシェをまじまじと見ながら言う。
「そ、そんなに見られると…恥ずかしい…。」
「わ、悪い悪い。」
うむ…その恥じらいの表も最高だ。
「ほら、2人ともイチャイチャしてないで早く行こうよ。」
「あ、うん。」
「ほら、小宮さんも。由希さんに見とれてないでいきますよ。」
「ぼ、僕は別に…ふ、ふん。」
「…い、行こ?」
由希も恥ずかしそうに顔を赤らめる。
「ねえ、ユウ。」
「んー?」
「ユウは何お願いするの?」
「緒。」
「えぇー!いいじゃーん!教えてよ〜!」
「教えたら葉わないっていうだろ?」
「ぶぅ…。」
「…」
「最初の文字は〜?」
「何だその質問は。」
「お〜し〜え〜て〜よ〜!!」
ついにミーシェは優の腕に抱きつき駄々をこねる。
「ええい!しつこい!」
…そして可い!!
「むぅ…。」
ほっぺ膨らましてもダメ!
「まあまあ、ミーシェ。もしかしたらミーシェの事かもしれないよ〜?」
「わ、私の?!」
お、ナイスアシスト江ノ島。
「そ、そっか…。ご、ごめんね?ユウ。」
しかしシュンとしてしまうミーシェ。
「ふ…。」
そんなミーシェの頭を優しくでてやる優。
「!…えへへ…。」
なんだろう…子犬みたいだな…。
五円玉をれ、お祈りをする2人。
「…ちゃんとお祈り出來たか?」
「うん!」
「…陸、なにお願いしたの?」
「だ。」
「…だよね…。」
「ふふーん…やっぱり気になっちゃうんだ〜?由希ちゃん。」
「由希ちゃん可い〜。」
「…べ、別にそんなんじゃないし!」
「「可い〜!」」
「っ…ちょ、ちょっと!」
江ノ島とミーシェの2人にいじられる由希だった。
「琴ちゃんも出來た?」
「ええ。私は今年1年みんな健康で…その…仲良く楽しくいれたらなぁ…と。」
「琴ちゃん…。」
「…琴、それ言ったら意味ないじゃない?」
「あ…。」
「ははは…以外に抜けてるよな…お前。」
「も、もう一度行ってきます!」
花園は五円玉を持って走る。
「あ、おい!」
「行っちゃった…。」
「お願いって2回してもいいのか?」
「さあ?」
その後なんとか合流した6人。
「お、凜からチャット來てた。長野にいるけどお土産何がいいかだってよ。」
「長野?長野と言えば〜…野沢菜?」
ミーシェが答える。
「君は食に関しては博識だな…。」
「えへへ…。」
「私は凜くんが選んでくれたのならなんでもいいかな。」
「じゃ、おまかせって送っとくぞ。」
「…うん。」
「そうですね…。楽しみです。」
「あ!ユウ〜!甘酒あるよ!」
「おお…懐かしいな…。そういや最近飲んでないな…。」
「貰いに行こうよ!」
「…私も…寒いし。」
「そうですね。溫まりましょうか。」
一行は甘酒を配っている休憩所に向かった。
「ぷはぁ!溫まる〜!」
「ん?由希はおしるこにしたのか?」
「…ちょ、ちょっとね。」
「由希ちゃんは甘酒苦手なの。」
江ノ島が補足する。
「…ちょ、ちょっと菜々!」
「君…好き嫌い多くないか?」
「…え?そ、そんなことないけど?」
「人參もそうだし、ごぼうも食べられないとか言ってたな。」
「…そ、それは…。」
「あ!由希ちゃん豆類もダメって言ってた!」
「後トウモロコシも苦手だよね〜?」
「そういえば前レストランに行った時も…。」
「…も、もうやめてぇ!」
「仕方ない。今度好き嫌いと無くすように人參料理でもご馳走するか。」
「あ!私も手伝う〜!」
「…ちょ…待ってよ!」
「え?由希ちゃん小宮くんの料理食べたくないの?」
「…そ、それは…!」
「決まりだな…。」
「…そ、そんな…!」
「ミーシェさん、そんなに甘酒飲むとトイレが近くなりますよ。ただでさえ寒いんですから。」
「えぇ〜…ヒック…ダイジョーブらよ…。」
「…ミーシェさん?」
「ヒック…まらまらのめるよ〜。」
…は?
こいつまさか…甘酒で酔ってね?
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