《腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが 特別編 〜転校生と始める學園生活〜》87話 平和な平和な冬休み 〜bathroom panic〜

「それでね!優ったら眠れないって言って私の部屋に枕持って來てね…。」

「か、可い…!」

ご飯も食べ終わり、ミーシェと優の義姉奏はアルバムを見ながらユウの話で盛り上がっていた。

「ちょ…勝手に見せてんじゃねえよ。」

「あ〜!ダメ!」

アルバムを取り上げようとする優に抵抗するミーシェ。

「別に見たって面白いもんじゃねーぞ?」

「ううん、ユウの子供時代可くっていつまででも見てられるよ!」

「そ、そうか…?」

「うん!あっ、おばさん私片付けるよ!」

「ふふ、いいのよ。ミーシェは休んでて。」

「はーい。」

「ほら、ミーシェ。ユウの小3の時のアルバムもあるわよ。」

「ほんと?見せて見せて。」

奏が広げたアルバムを覗き込むミーシェ。

「そう言えば今日は泊まってくのか?」

「いや、夜中頃帰る。こんな大勢でここで寢る訳にも行かないからな。」

「私も明日バイトだし。」

「えー!お姉ちゃん達帰っちゃうの?!」

「ミーシェ…そんな遠くにいるわけじゃないんだからすぐに會えるわよ。そうだ!連絡先換しましょ!」

「うん!するする!おじさんとおばさんもしよ?」

「あ、ああ。」

「そうしましょう。」

…いやいや!さすがに溶け込み過ぎじゃね?!

俺たちが買いに行ってる間に何があったんだよ!?

「じゃ、また來るわね。優ちゃん、ミーシェ。」

「ああ。」

「うん!」

「仲良くするんだぞ。」

「「分かってるって。」」

「ユウ。ちゃんとミーシェのこと守ってあげるのよ?妹に何かあったら許さないから。」

「おう。」

「またね、お姉ちゃん。」

そう言っておじさん達は優の家を後にした。

「ふふっ、楽しかったな〜…。」

「…そうだな。」

「?…どうしたの?」

「いや、俺たちが出かけてる間におばさんと何話したんだ?」

「ちょっとこれからの事を話してたの。あっ!これユウのお母さんから。」

「は?母さんは死んでるぞ?」

「いいから。け取って。」

ミーシェはユウに銀行の通帳を渡す。

「っ?!いや!こんな大金…。おばさんか?!…返してくる。け取れねえよ!」

「違うの。ちゃんとユウのお母さんが貯めたお金なんだって。ユウが將來苦労しなくてもいいようにって。」

「そんなの…。」

「でも…ちゃんとバイトは続けよ?それとだけど…私もアルバイト…するよ。」

「ミーシェが?」

「うん。ユウだけにやらせる訳には行かないもん。」

「…いや、ミーシェはしなくていいよ。」

「で、でも!」

「いいんだって。その代わりミーシェはの回りの事やっててくれればいい。いつもバイト終わったあとのご飯楽しみにしてるんだぞ?」

「ユウ…。」

「この金はそうだな…もしもの時のために取っておくか。」

「うん…!」

「さーてと…風呂って寢るか。」

「うん!任せて!」

「うう…さすがにちょっと狹いね…。」

「そ、そう…だな…」

湯船に浸かる優とミーシェ。

「「…」」

その後はしばらくの沈黙が続いた。

…どうしてこうなった?

遡ること10分前。

「ユウ、お風呂沸いたよ。」

「それならいつも通りミーシェから先れよ。」

「いや、の回りの事は私がやるって言ったわけだからユウが先りなよ。」

「…もしかして自分がった後に俺がるの…嫌だったか?」

「そ、そんなことないよ!ユウだったら全然大丈夫!」

「なら先どうぞ。」

「いやいや、ユウが…」

「ミーシェが…」

「ユウが…」

という訳である。

…いや、どう言う訳よ?

譲り合った結果ヒートアップしていき最終的に…

「じゃあ一緒にるか。」

ユウが冗談半分で言う。

「そうしよ!それがいい!」

「…え?」

あの時は馬鹿だった。

俺が負けて先にればよかったんだ。

目の前にはバスタオルでを包んだミーシェが耳まで真っ赤にして座っている。

なんかあれだな…。

髪が濡れてるのって興するな。」

「な、何言って…!」

「あ…れ?もしかして聲に出ててた?」

「う、うん…。」

「ははは…ジョークジョーク。…っ!」

火照ったミーシェの背中を見たからだろう。

息子が長した。

お、落ち著け我が息子よ!

こんな著した狀態でお前がでしゃばると…!          

「!…ユ、ユウ…?き、気の所為だったら本當にごめんなさいなんだけど…背中になにか當たってる。」

「気の所為だ。」

「そ、そうだよね!ごめんなさい!」

「「…」」

「ユウ、やっぱり…「気の所為だ。」」

「「…」」

「ユウ…やっぱり…。」

「…生理現象だ。」

「そ、そうだよね…って…え?」

「だ、だって仕方ないだろ?!おれが冗談で言ったのにミーシェが本気にするから!」

「わ、私のせいなの?!ユウが先に言ったんじゃん!」

「はあ…もうあんなこと言うんじゃなかった…。」

「…ユウは…私とお風呂るの嫌だったの?」

「…は?」

「…」

ミーシェは頬を膨らませながらそっぽを向く。

「お前…拗ねてんのか?」

「す、拗ねてないし!」

「…はあ…嫌なわけじゃねえよ。ただ…張するだけだ。」

「ユウ…。そ、そっか…あっ!私背中流してあげる!」

「好きにしてくれ…。」

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