《ぼっちの俺がギャル風に好かれた件について》第5話 俺の家族のお気にりになる!?

「あたしは佑介と同じクラスの宮村莉沙。佑介の妹ちゃん?」

「は、はい。殘念ながらそのバカ兄貴の妹の竹澤結です」

今、家のリビングでテーブルを挾み椅子に座って妹の結と莉沙がお互い自己紹介をしていた。

ところで妹よ。殘念ながらとはなんだ?

「で?バカ兄貴はいくら払って來てもらったの?」

「は?何言ってんの?」

「だって今まで學校の友達がお見舞いに來たことなんてないのにこんなバカ兄貴にはもったいないほどのの子がお見舞いに來るなんてお金を払ったとしか」

「お前、失禮だな」

いくら友達いない俺でも金払ってまでそんなことはしない。

「ごめんね。あたしが無理矢理押し掛けちゃったから」

「いえ、こんなバカ兄貴のためにわざわざありがとうございます。それより、バカ兄貴とはどういった関係で?」

さっきからバカ兄貴と本當に失禮だな。というかその質問は主に俺が弾を食らうんだが……。

俺は莉沙を見て余計なことは言うなと目線でメッセージを送る。

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すると、莉沙は口パクで『任せて』と俺に伝えて來る。

「あたしは佑介に告白したんだけど結局友達からのスタートで絶賛アプローチ中なんだよね」

「おい!それが余計なんだよ!」

莉沙は俺が言ってしくない事実を妹の結に告げた。

「バカ兄貴、それって斷ったってことだよね?遠回しに」

「いや、俺と莉沙はそれまで接點なかったし俺も莉沙のことよく知らないから」

「ふーん。なんかバカ兄貴のくせに生意気」

俺は妹に睨まれこまる俺。

そして、妹は莉沙に視線を向けると莉沙の手を取る。

「莉沙さん頑張ってください!私は応援してますから!」

「ありがとう!結ちゃん!」

2人は仲良くなったみたいでお互い俺をほったらかしにして會話を楽しんでいた。

そんな中、不意に玄関のドアが開く音がした。

「アメリカから帰って來たぞー」

そんな聲と共にリビングの扉が開きってきたのは俺の親父だった。その後ろから母さんも姿を見せる。

「親父!?なんでいきなり帰ってきたんだよ!?」

「いや、驚かそうと思ってな。……おや?お客さんかい?」

親父はリビングにいる莉沙を見る。

なんかすごい面倒な事になりそうな気がするんだが。

「あら?ずいぶん可の子ね。結の友達?」

「いえ、私は佑介くんの友達で宮村莉沙と申します。今日は風邪を引いた佑介くんのお見舞いに來ました」

莉沙はそう挨拶をして頭を下げる。

親父と母さんは何かに驚いて俺を見つめる。

「あんた……いくらこの子に払ったの?」

「お前らもか!!」

と同じようなことを言う母さん。

親父は「お金を払ってまで……なんて悲しい奴なんだ」とアホな事を言っていた。

「ほらね、そういう反応になるでしょ?」

し苦笑いして俺を見る。

本當にこの家族は俺に対して失禮過ぎるだろ。なんか腹立つわ。

「じゃあ、私はここら辺で失禮します」

莉沙はそう言いながら自分の荷を持って帰りの支度をしようとする。

「あら?もう帰るの?良かったら晩飯食べて行かない?」

「えっ、いいんですか?」

「良いに決まってるじゃない。佑介も嬉しいだろうし」

母さんはチラリと俺を見る。

いや、嬉しくはないよ。逆にもし莉沙の告白をすぐにけなかった事実が母さんにバレると絶対ぶっ飛ばされるから今すぐに帰宅してもらいたい。

「そうだよ!莉沙さん是非食べて行ってください!いいよね?パパ」

「おお、お嬢さんが良ければ食べて行ってくれ」

しかし、俺の願いとは裏腹に母さんの意見に賛する結と親父。もうここまで來ると俺が反対しようが意味はないな。

「じゃあ、是非お願いします!」

莉沙は母さん達に頭を下げる。俺は小さくため息をついたのである。

そして、時間は経ち今は俺の家族一同と莉沙で食事を食べていた。

「ところで佑介はどうかしら?」

「優しくていい人だと思いますよ。私も佑介くんに助けていただきましたし」

「ホントに?あの子は面倒臭がり屋だし男気ないからの子の友達なんていないと思ってたのよ」

莉沙は親父の酒の晩酌をしたり母さんの手伝いや話し相手をしていた。親父達はすっかり莉沙の事が気にったのかかなり話が盛り上がっていた。

「いやー、莉沙ちゃんみたいなの子が佑介の嫁に來たら良いな。な!佑介!」

「何言ってんだ!?親父」

親父は酒がってるのか莉沙がいる狀況でそんなことを口走る。

「こんなに楽しく話したのいつぶりかしら。莉沙ちゃん!是非、佑介の彼になってくれないかしら」

母さんまでもが親父と似たようなことを言う。というか俺が今れてしくない話題にろうとしている。

「莉沙さんは兄貴に告白したらしいよ」

「ホントに!?えっ、噓!」

の言葉に驚く母さん。親父も驚いて目を丸くしている。

「お、おい!余計なこと言うな!」

「余計なことじゃないわよ!もちろんOKしたんでしょ?」

「い、いや、その友達からってなって」

「何言ってるの!あんたこのチャンス逃したら死んでも彼出來ないわよ!」

ひでぇ言われようだな。余計なお世話だっての。

「莉沙ちゃん、このバカをよろしくね」

「はい。今は友達ですけど佑介くんが好きなんで振り向かせます」

よく莉沙も人の親に面と向かってそんなこと言えるのな。恥ずかしくないのか?……いや、し顔が赤いから照れてるなアレ。

「そんな2人にプレゼントがある」

親父が唐突にそんなことを言い出したと思ったら懐からなんかのチケットを取り出す。

「これって遊園地のチケット?しかも今、大人気の遊園地チケットじゃん!」

がチケットを見て何やら興していた。そんな凄いのかこのチケット。

「そんな有名なのか?その遊園地」

「この遊園地は3カ月前に開園した遊園地だけど人気過ぎて1日の場者數を制限してるんだよ。チケットを前売り発売してるみたいだけど10分足らずでなくなるみたい」

俺の疑問に興気味で答える結。なんかよく分からないが要するに凄いチケットっていうのだけは分かった。

「2人で行ってくるといい」

「えっ、いいんですか?こんな凄いチケット」

「貰いだからな買った訳じゃないしそれにジェットコースターとか苦手だから行ってもな……」

あー、親父は高所恐怖癥だったな。家族で遊園地行ってもジェットコースターとか観覧車は一切乗らなかったわ親父。

「佑介行く?」

「俺、病み上がりなんだが」

「日曜に行けるでしょ。行かないなんて言わせないわよ?」

母さんが莉沙に加擔して俺をし睨む。

「わかりました。ありがたくチケットをおけ取りして楽しく遊んできます」

母さんに逆らう事が出來ない俺はチケットをけ取り1枚を莉沙に渡す。

「ありがとう佑介。これが初デートだね」

チケットをけ取ると嬉しそうな笑みを浮かべる莉沙。

……まあ、莉沙が嬉しいならそれでいいか。

「よっしゃぁぁ!じゃあ、2人の初デート祝いにまだまだ飲むぞ!母さんビールおかわり!」

すっかり出來やがってやがる親父はさらにビールを要求し1人で勝手に盛り上がっていた。

「佑介、あたし日曜めちゃくちゃ楽しみにしてるからね!」

「お、おう」

こうして、日曜に俺と莉沙が遊園地に行くことが決定したのである。

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