優と別れたあと、家に帰り麗華に優のことは誤魔化して友人の家に泊まってきたとだけ告げた。麗華は、俺にもうし連絡は早くしてと注意するとどこか安心したような表をして家事に戻っていった。

俺は、自分の部屋に戻り昨日よく眠れなかったのでし眠ることにした。タイマーを晝ご飯の前にセットして瞼を落としてぐっすりと眠る。

「…………ん…………ちゃん…………」

「………ん………」

「お兄ちゃん！」

「っ！」

俺は、麗華の呼び掛けとともに目を覚ます。

「ど、どうしたんだ、麗華？」

「どうしたんだ、じゃないよ。もう、夜の七時だよ？」

「え！？う、噓！？タイマー、セットしたはずなのに！」

俺は、タイマーをセットしておいた時計を見る。するとタイマーが止められていた形跡があった。

「…………麗華、止めた？」

「止めてないよ。お兄ちゃんが止めた後にまた寢たんじゃない？」

「ん〜、そうなのか？」

「私は、知らないよ。ところでお兄ちゃん、ご飯食べる？」

「あ、ああ、食べる……けど、その前に風呂にってくる。」

「分かった、じゃあ早くってきてね。せっかくのご飯が冷めちゃうから。」

「は〜い。」

俺は、すぐに起き上がり風呂場へと行きパパっとってすぐに上がった。

風呂から出たあと、リビングへと向かうと麗華がわざわざ夜ご飯を溫め直していた。

「お兄ちゃん、ちょっと待っててね。あと、もうしで終わるから。」

麗華は、そう言って火を止め皿に盛り付けた。

「ごめんな、麗華。わざわざ溫め直してくれて。」

「いいよ、お兄ちゃん。どうせ私も食べるんだから。あ、お兄ちゃん、箸と飲み持ってきて。」

「分かった。」

俺は、麗華に言われたとおり箸と飲み、それとコップを持ってくる。

そして、麗華と一緒に席に著き、合掌をしてから食べ始める。

「そういえば母さんは？」

「今日は遅くなるって。もしかしたら帰ってくるの明日の朝になるかもって。」

「へぇ、母さんが遅いのは珍しいな。」

「そうだね、まぁ、でも、このごろ忙しそうだったからね。」

そんな雑談をしながら俺たちは、食事をしていく。

そして、食事をし終わったら皿洗いを2人でする。

「別に手伝わなくてもよかったんだよ？」

「いつも麗華にだけさせてるからな。偶には手伝わないといけないからな。」

「そっか。ありがとう、お兄ちゃん。」

「俺の方こそ、いつもありがとな。」

「…………今日のお兄ちゃん、ちょっと変だね。」

「そうか？」

「うん、いつもならお禮なんてあんまり言わないから。何かあったの？」

「何も無かった……って言えば噓になるな。」

「……そっか。」

麗華は、それ以上詳しいことは聞いてこなかった。

おそらく無意識のうちにだろうがお義父さんと話した後、しずつ自分の今を変えなきゃいけないと思い始めたから俺は今、こうやって行に移しているんだろう。

食を洗い終わったあと、俺たちはリビングでテレビを見たりしてゴロゴロとしてから10時半くらいに自分の部屋に戻って眠ることにした。

「………眠くないな。」

俺は、ベットに橫になったものの夜ご飯の前までずっと眠っていたので全く眠くないのだ。

すると枕元に置いてあったスマホの畫面が通知の音と共に明るくなった。

アプリなどの報告の通知は全てオフにしているので通知が來たということは誰からか連絡が來たということだ。

「誰だろう？」

俺は、そう呟きスマホ畫面を見てみる。するとそこには何十件という通知が來ていた。

「な、なんだ、これ！？」

俺は、驚きの聲を上げ誰からの連絡か確かめる。

その連絡の主の名前の欄には「優」と書かれていた。

「なんだよ……優か。」

優は、俺と別れたあとずっとラインで連絡してきていた。

「………これ、もしかして俺、優からの連絡を無視してることになるのか……」

俺は、ヤバいと思いすぐに既読をつける。

優のラインは、最初は楽しげな雰囲気が伝わってくるような連絡だったのだが今じゃもう「お兄ちゃん」の一言しか來てなかった。

俺は、急いで「ごめん、優と別れたあとずっと寢てて今さっきまでリビングにいたから気づかなかった」と打って送信した。

すると優からすぐに「そうだったんですね！お兄ちゃんから無視されていたんじゃなくて良かったです！」と嬉しそうな文面が返ってきた。

俺ものその返事に「本當にごめんね。すぐにスマホを見るべきだったね。」と打って送信した。

そして、そこから約1時間ほどラインを打ち続けた後に優から「明日から學校があるので私はもう寢ますね。また、明日も連絡していいですか？」と來た。

俺は「ああ、もちろんいいよ。おやすみ」と返した。

最後に優から「はい、おやすみなさい」と返ってきてそれを見てからラインを閉じて俺も眠ることにした。

しは、眠気も來たのでこれならきっと眠れるだろうと思いつつまぶたを閉じたのだった。