《俺の許嫁は!?》103話 競技が始まったのだが……

無事?生徒たちの場が全て終わった。

『次は全生徒によるラジオです。』

アナウンスが鳴ると場し終え、自分のテントにいた生徒たちが駆け足でグランドの中央に寄ってきた。

そして、綺麗に整列するとこの運會の指示をする小學六年生の生徒が1人、朝禮臺の上に立ちラジオ型にするために聲を出した。

すると生徒たちは1人を基準とし、その基準に合わせて広がっていく。

「全校生徒いると優の姿が分かりづらいな。」

「確かにそうね。どこにいるのかしら。」

俺たちが優を探すためキョロキョロとしていると上の方からシャッター音が再び鳴り始めた。

「園江さん、もう見つけたんですか?」

「學年ごとに別れていますからね。どれが4年生の列か分かれば見つけられるはずです。」

あっ、確かに學年ごとに固まってる。

ここから見ると多分だけど手前の方が1年生かな。

「あ〜、これは園江さんみたいなはしごがないと4年生のところは見えませんね。」

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「確かに4年生は中央らへんに固まっているから分かりづらいわね。」

「ふふっ、やはりお困りですか。念の為、はしごを人數分用意してきましたが使いますか?」

うわぁ、サングラスとマスク越しなのにドヤ顔なのが分かる。

「くっ、敵の力を借りることはしたくないのだけれど………」

「これも娘のためだ。娘の頑張ってる姿、親が見なくて誰が見るんだ!園江、私にはしごを貸してくれ。」

「私も借りるわ。」

「あっ、俺も使ってもいいですか?優の頑張ってる姿を見てあげるって約束したので。」

「はい、そこにあるので使ってください。」

園江さんは、はしごがある場所を指をさして教えてくれる。

すると、お義父さんとお義母さんがすぐにそこへ駆けつけはしごを広げていきカメラを構える。

「おっ、いたいた!」

はしごを使った2人は、すぐに優を見つけられたようだ。

俺も早く用意しないとな。

俺もお義父さんたちに続きはしごを広げそこにのぼる。

確かにはしごを使えばすぐに見つけられたな。

ラジオもそろそろ終盤だし、急いで撮らなくちゃな。

俺がスマホのカメラを構えていると優がこっちをチラッと見た。

流石に聲に出すのは恥ずかしいので口パクで頑張れと言ってあげた。

すると、優は嬉しそうに笑って視線を前に戻した。

「ねぇ、見た!優、今、私の方を見て嬉しそうに笑ってくれたわ!」

「いいや、私の方を見て笑ったんだ。見ろ、あの嬉しそうにしている姿を。」

どっちなんでしょうね。

2人がそんな風に言い爭っているとラジオが終わり生徒たちは退場していった。

それから、まず1年生のかけっこがあり、その次は2年生の玉れ。3年生の大縄跳び。

そして、次は4年生の出番だ。

『次は4年生、男混合の借り競爭です。生徒たちがを借りに行くと思うのでその時はどうかご協力してください。』

そのアナウンスが終わると優たち4年生が場してきた。

優〜!頑張ってね〜!」

優のためにいっぱい持ってきてあげたからお父さんのところへ借りに來るんだぞ〜!」

そして、この応援である。

優は、もうこちらを見るのが恥ずかしいのか頬を真っ赤に染めてずっと正面を向いている。

一くん、優は一番最初に出るわよ。」

「おっ、一番ですか。楽しみですね。」

俺とお義母さんが話している間にも園江さんは、寫真をずっと取り続けている。

3年生の場が終えると一番最初に走る生徒がトラックへと出る。

そして、パンっという大きな音とともに優たちは、走り出し借りてくるもののお題が書かれてある紙のところまで向かう。

「あっ、優が一番にお題がある所に行ったわ!」

これがかけっこなら優は、一番だっただろう。だが、これは借り競爭だから順位は早くお題のものを借りた者勝ちだ。

優は、お題が書かれた紙を見る。すると、なぜか優の表は嬉しそうにパァーと輝いた。

そして、すぐに俺たちの方へと向かってきた。

優が私のもとへ來た!さぁ、何がお題なんだい?お父さん、なんでも持ってるからね!」

 

お義父さんは、今日のために持ってきたであろう々なものを取り出し優を迎えた。

だが、優は、そんなお義父さんには見向きもせず俺へと聲を掛けてきた。

「お兄ちゃん!私と一緒に來てください!」

「え!?俺!?」

「早くしてください!一番になれません!」

「あ、ああ、そうだな。分かった。」

俺は、保護者席から出てトラックにいる優のところへ行く。

「さぁ、行きましょう!」

そして、優は嬉しそうに俺の手を取ってゴールへ向かった。俺たちがゴールすると先生がやって來た。もちろん優が1位だ。

「天野さん、お題の紙を見せてください。」

「はい、先生。」

優は、自信満々に先生にお題の書かれた紙を渡す。

お題の紙を見た先生は、その紙と俺の顔を互に見ている。

「どんなお題なんだ?」

俺もお題については気になったので優に尋ねてみる。

「えへへ〜、それはですね〜……」

「あの、天野さん?本當にこのお兄さんがお題の人?」

優が答えようとしようとした瞬間に先生が優の言葉とかぶせて優にそう尋ねていた。

「はい、もちろんです!」

優は、これまた自信満々に頷く。

「むぅ〜、疑われてますね。」

「あ、いや、疑っているというわけでは……」

「では、証拠を見せてあげます。お兄ちゃん、ちょっといいですか?」

「ん?なに?……うおっ!?」

優は、俺の手を引っ張った。

俺は、急なそんな優の行に驚き勢を崩し優に近づいていく。

「……ちゅ」

そして、そんな俺の頬に優は優しくキスをしてきた。

その瞬間、場の空気が一瞬にして凍ってしまった。

「はい、先生、これが証拠です。」

だが、優は、お日様みたいな笑顔で笑いかけてくる。

今の景を見て先生は驚きのあまり持っていたお題の紙が地面に落ちる。

その紙を見てみるとそこには「好きな人」と書かれた紙が書かれていた。

「………………ははっ」

俺は、顔を引きつらせるそこしか出來ず優を連れて一旦引いたのだった。

その後、4年生全員の借り競走が終わり無事?俺も解放された。

「よ、一くん………」

「っ!……優奈………」

解放された後、お義父さんたちのもとへ帰ろうとしたのだが、そこに優奈がやって來た。

そうだった、ここには優奈がいたんだ。ってことは、今さっきのあれも見られた………よな。

ははっ、終わった。

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