《俺の許嫁は!?》118話 こんなことならいっそ………
パリパリ……パリパリ……
俺は、そんな音をずっと耳に殘しながら太輔たちが待っている場所へ向かう。
園から出ると待っていたのは太輔と康介だけだった。
「………遅くなってごめん。」
俺は、2人の元へ行き、遅れてしまったことに対して謝罪する。
だが、2人とも空返事だけで俺の様子を伺うようにしていた。
「………早く帰ろ。」
俺は、そんな2人にそう言って駅の方向へ足をかした。
「……一、ちょっといいか?」
そこで太輔に呼び止められてしまった。
俺は、太輔をゆっくりと振り向き要件を聞くため、太輔の顔を見た。
「「っ!」」
すると2人とも、なにかびっくりしたような様子で俺を見た。
だが、そんなこと今は正直どうでもよかった。
早く帰りたい。
それが今俺の一番のみだ。
「なんだ?」
「ぁ……いや……夜飯、どこかで食べていかないか?」
「今日はやめとくよ。なんだか、今日は早く帰りたい気分なんだ。」
「そ、そうか。あっ、それと水城と麻は先に帰ったからな。」
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「そっか。それだけ?」
「あ、ああ、それじゃ、帰るか。」
太輔の言い出したかったことはそんな事じゃないだろう。だけど、俺は本當のことを聞くなんてめんどくさいのでしない。
俺たちは、そのままどこにも寄らずに駅へ向かい電車に乗って帰っていった。
その間、2人とも俺と話そうはしなかった。
優奈のことも聞かれなかった。
結局帰りは一言も喋ることなく駅に著いて解散となった。
俺は、そのあともどこにも寄らずに家に帰った。
「…ただいま。」
「あっ、お兄ちゃん、おかえり………なさい………ど、どうしたの?」
俺が帰ってくるとエプロン姿の麗華がやって來て俺を出迎えてくれた。
最初は、明るい笑顔で出迎えてくれたのだがすぐに俺の異変に気づき心配するような表を取った。
「なんでもないよ。今日はお腹空いてないから明日の朝にご飯を出してくれ。」
「え?ぁ………う、うん、分かった。」
俺は、麗華の返事を聞いて部屋の中にり、そのままベットに突っ伏す。
眠りたい。眠って逃げたい。
パリパリ……パリパリ……
うるさい。その音のせいで眠りたくても眠れない。
俺は、枕で顔を覆ったがその音が聞こえなくなるなんてことは無かった。
「…………こんなことならいっそ死んでしまいたい………」
そんな言葉がポロッと口からこぼれてしまう。でも、きっとそれが俺の本音なんだろう。
このまま死んで楽になれるのならそれでもいいとすら思える。
結局俺は、そのまま眠ることが出來ずに朝を迎えてしまった。
俺は、重いを無理やりかして風呂場へ向かう。
昨日は帰ってきてそのまま眠ってしまったからさすがにシャワーくらい浴びとかないとさすがに不衛生だ。
俺は、シャワーを浴びて制服にを包むとリビングに行く。
リビングには既に麗華がいて昨日俺が言ったとおりに夕飯のおかずが並んでいる。
俺がリビングに來たことに麗華が気づくと麗華は、し心配した様子で俺のところまでやってきた。
「……お兄ちゃん、大丈夫?」
麗華は、そう言って俺の頬にそっと手を置いた。
麗華の手は、冷たくてそれでいてらかく気持ちよかった。
だから、ほんのしだけ笑を浮かべることができ麗華に無事であることを伝えた。
「ああ、大丈夫だよ。ごめんね、昨日は心配させちゃって。」
「うん、すごく心配した。お兄ちゃん……優奈さんと何かあったの?」
「………ちょっとな。まぁ、気にする程度じゃないよ。それよりも早く朝ごはんにしよう。」
正直今日もそこまでお腹は空いてないけど食べないともったいないし麗華にまた心配掛けるからな。
麗華は、すぐにご飯が食べられるように準備してくれて席に著く。俺も自分の席に著き朝食を食べていく。
「…………お兄ちゃん、何かあったのか聞いてもいい?」
朝食を食べ進めていくと麗華が恐る恐るというじで俺にそう聞いてきた。
「………あんまり面白い話じゃないから……」
「それでもいいよ。知りたい。」
麗華の表は真剣だった。
ああ、やめてくれ。そんな顔、今の俺に見せないでくれ。
「これは俺の問題だから……麗華には関係ない。」
「っ!………………そっか。」
麗華の箸を持つ手が震えていた。
それに返事をする聲も震えていた。
その後は、麗華も俺も一言も喋ることなく朝食を食べ終わる。
そして、俺が出かける準備をしていると玄関の方からドアが開く音がした。
見てみると麗華の靴が無くなっている。
どうやらもう學校に行ってしまったようだ。
麗華が俺に黙って出ていったことなんてなかったのに。
パリン!
「ぐっ!?」
に鋭い痛みが走りあの音もさらにいっそう強い音を出した。
俺は、そのまま痛みに耐えるように玄関前にうずくまる。
だが、結局耐えられることが出來ずそのままゆっくりと意識が揺らいでいく。
そして、消えゆく意識の中、玄関のドアが開かれる音がした。
「っ!一!」
聞き覚えのある聲を最後に俺は、完全に意識を失った。
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