《甘え上手な彼3 秋編》第6話

紗彌の部屋にった高志は張していた。

あまりった事の無い、紗彌の部屋。

紗彌は飲みを取りに一階のリビングに行っており、部屋には高志一人だ。

あまりジロジロ見ないでと言われたが、やっぱり気になって見てしまう。

(あ、俺との寫真……)

本棚の上には、高志と紗彌がデートに行ったときの寫真が飾られていた。

その隣には、チャコの寫真やクラスの友達と撮った寫真も飾ってある。

ベッドの上に座りながら、そんな事を考えていると紗彌が飲みを持って部屋にってくる。

「お待たせ」

「あ、あぁ……全然待ってないよ……」

紗彌は機の上に飲みを置き、高志の隣に腰を落とし、高志により掛かる。

高志は紗彌のそんな仕草にどきっとし、顔を真っ赤にする。

四ヶ月経った今でも、紗彌のこういう仕草には高志も慣れない。

「なにぃ?」

「え! あ、いや……別に……」

気がつかないうちに、高志は紗彌の事を見つめていた。

そんな視線に気がついた紗彌は、うっとりした表で高志に尋ねる。

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高志は元々赤かった顔を更に真っ赤にする。

(か、可い!! なんなんだこの生きは!?)

高志はそんな事を思いながら、紗彌から視線を反らし、顔の火照りを冷ます。

「なんで顔反らすのぉ? 寂しいなぁ……」

「い、いや……今顔を赤いし……」

「恥ずかしいの?」

「そ、そりゃそうだろ……」

「ウフフ、そんなの気にしなくて良いじゃん。私も真っ赤だもん」

「そう言って、紗彌も俺の腕で顔を隠してるじゃないか!」

「あ、バレた?」

「バレるよ!」

「でも、もう二人とも顔會わせちゃってるよ?」

「あ……」

高志の前には顔を真っ赤にした紗彌の顔があった。

真っ赤な顔で優しく微笑む紗彌に、高志の視線をは釘付けだった。

「あ、あのさ……な、なんで今日は紗彌の部屋なんだ? いつもは俺の部屋なのに……」

「た、たまには良いじゃない」

「い、良いんだけど……なんでかなって……」

「あ、いや……その……なんて言うか……高志の部屋でね……その……高志にくっついてると……高志のお父さんとお母さんが……」

「あぁ……すまん」

何となく理由のわかった高志。

高志の両親は変なところでタイミングが悪い、そのため今日はそんな心配の無い自分の家を選んだ訳なのだが……。

「ん? そうなると……紗彌は俺に一何をするつもりなんだ?」

「へ!? あ……いや……その……」

耳まで顔を真っ赤にし紗彌は口ごもる。

「えっと……な、なんて言うか……今日はお晝別だったし……最近々あったから……その……あ、甘えたいっていうか……」

「あ、甘える!? そ、それって何するの?」

「こ、こういうことかな?」

紗彌は高志の首に手を回しそのまま抱きつく。

高志は突然の事でを支えきれず、そのまま後ろから倒れ込む。

「え……あ、あの……」

高志が戸っていると、紗彌は更に抱きつく力を強め、高志のに顔を押しつける。

「さ、紗彌! これは々とまずい!! 一回離れよう!!」

この狀況は高志にとっては非常にまずかった。

紗彌の香りやが直に伝わってくるので、自分の理を抑えきれるか高志は心配だった。

「それは……嫌かも……」

「え! な、なんで!?」

「ねぇ……高志……」

「え?」

「私達ってさ……もう付き合って四ヶ月だよ?」

「そ、そうだな……」

「キスも何回かしたよ?」

「そ、そうだな……」

「そろそろ……良いんじゃない?」

高志は紗彌のその言葉にもう限界寸前だった。

まさかそんな事を言われるなんて、思ってもいなかった高志。

高志の頭は既に許容量を超え、混しつつあった。

「い、良いって……な、何がだ?」

「………わかるくせに」

「うっ………」

顔を上げ上目遣いでそう言う紗彌に、高志の理は限界寸前だった。

高志はとりあえず落ち著こうと、頭の中で素數を數え始める。

(えっと……そもそも素數ってなんだっけ?)

しすぎて高志の頭はまったく機能しない。

しかし、紗彌は止まらない。

紗彌は高志のにキスをする。

紗彌の顔の熱さが、高志にも伝わってきた。

「高志……今日はさ……お父さんは出張だし……お母さんはソロソロ出かけるの……だから……」

「い、いや待ってくれ紗彌! 申し訳ないが俺はまだアレを買っていないんだが……」

「大丈夫……わ、私が持ってるから……」

「なぜに!?」

紗彌はスカートのポケットから、小さくて四角いとあるを取り出す。

高志はなぜ紗彌がそんなを持っているのか疑問だった。

「な、なんで持っているんだ?」

「えっと……も、貰ったの……友達に」

「いやいや、なにがどうなってそれを貰うことになるんだよ!」

「よ、四ヶ月でやってないのは……遅いって言われたから……」

「お、遅くないよ! お、俺たちには俺たちのペースが……」

「でも……私は……高志ともっと……あの……」

紗彌は顔をリンゴのように真っ赤にして恥ずかしそうに高志に言う。

高志はそんな紗彌を見て思った。

(このまま紗彌に恥を掻かせるわけにはいかない。それに據え膳食わぬはなんとやらとも言う! 良し!!)

高志は覚悟を決めた。

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