《甘え上手な彼3 秋編》第9話
「言っておくがあいつは同者だぞ?」
「え!?」
「まぁ、そうは言っても既に失している訳だがな……」
「どう言うこと?」
「門は宮岡が好きだったんだよ、でも高志が現れて、付き合い始めてな……今はどうかわからんが……」
「そ、そうなんだ……」
泉は優一の話しを聞きながら、紗彌と話しをする由華を見る。
「まぁ、そういうを抱くのはかってだからな……俺は何も言わねーよ」
「ぼ、僕は別に……」
「隠すなって。まぁ、確かにあいつはそれを覗けば普通に可い子だからな……」
「いや、紗彌の方が可い」
「はいはい」
高志の言葉に優一はため息をらしながら答え、泉はそんな高志に苦笑いする。
そんな高志達の様子が気になったのか、紗彌と由華は高志達の元にやってくる。
「何話してるの?」
「赤西のあの噂だよ」
「赤西君がラブレター貰ったっていう?」
「そうそう」
高志が紗彌と由華に尋ねると、紗彌は頬を赤く染めて口を開く。
「わ、私も高志に渡したよね?」
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「そ、そう言えばそうだな……機の中にってたのを覚えてるよ……」
「あ、あのとき高志はどう思った?」
「え……いや、最初は疑ったけど……でもちゃんと紗彌が來てくれたから……嬉しかったよ」
「高志……」
「紗彌……」
「おい、誰かこのバカップルをどっかに捨ててこい」
高志と紗彌のイチャツキっぷりにが気にくわなかった優一が、額に管を浮かべながらそういう。
「うーん、私は案外本かもって線を推すかな?」
そう言ったのは由華だった、
そんな由華を泉はぼーっと眺め、優一はそんな泉を見てまたため息を吐く。
「たく……なんだか面倒なことになりそうだな……」
それぞれの思いが差する中、時間はどんどん進み、ついに放課後になった。
赤西はホームルームが終わると、直ぐに鞄を持って屋上に急いだ。
教室の男達はそんな赤西の後を追い、隠れて様子を見守った。
「ネタばらし後にみんなで笑ってやろうぜ」
「そうだな、可そうだが同してやるのは違うよな!」
「あぁ、大笑いしてその後皆でラーメンでも……」
そんな事を話しているクラスの男子達の目の前に、ついに手紙の差し出し人が姿を現した。 高志達の學校の屋上のり口は東棟と西棟の二カ所にり口がある。
クラスの男子達が覗いているのは、東側で差出人が現れたのは西側だった。
姿を現したのは、可らしいの子でクラスの男子は全員言葉を失った。
「ごめんね、急に呼び出して」
「う、ううん! 全然暇だから!」
張した様子の赤西。
「噓つけ、おまえ部活サボったろ」
そんな赤西の姿を見ながら、から呟く繁村。
まさかの本のラブレター説が強くなり、クラスの男子は開いた口が塞がらない様子だった。
そんな男子達を他所にの子は言葉を続ける。
「何となく何が言いたいかってわかるよね?」
「えっと……な、何となくだけど……」
「うん、じゃあ私と付き合って」
「ま、マジで………」
「うん、マジ」
軽いじにそういうの子に、赤西は思わず聞き返す。
そして……。
「よ、よろしくお願いします!!」
「うん、よろしく~」
赤西は顔を赤くしながらの子の告白に返事をする。
その瞬間、クラスの男達は全員真っ白に燃え盡きた。
「ま、まじか……」
「あの赤西に……あんな……あんな……」
「や、ヤバイなぁ……俺幻聴が聞こえる……」
「お、俺もだ……もしかして疲れてるのかな?」
クラスの男達はまさかの結末にその場に崩れ落ちる。
一方の赤西はあまりの急展開に、心ついて行けていなかった。
目の前にいるのは、他のクラスの同級生のの子。
薄らと化粧をしており、髪型はロングヘアーのの子。
可らしいその容姿に、赤西の目は奪われた。
「あ、そう言えば名乗ってなかったね、私は神谷癒(かみや みゆ)だよ。クラスは一組だよ」
「そ、そうなんだ……なんで俺の事を?」
「うーん……なんか良いなぁって思って……それだけじゃダメ?」
「いえ、ダメじゃないです!!」
「そっか、じゃあ早速一緒に帰ろ!」
「は、はい!」
赤西は彼が出來てすっかり浮かれていた。
そんな様子を繁村はずっと見ていた。
そして違和を抱く。
「あいつ………いや……」
他のクラスの男子達が真っ白になっている中、繁村だけは何かが引っかかった。
そして、そんな様子を屋上の一個したの教室で盜み聞きをしている子生徒が一人いた。
「あれ? 何やってるの朋香?」
「ん……ちょっとね……」
「どうしたの? なんか元気無い?」
「そんな事無いわよ。カラオケでも行かない? なんか歌いたくなって來ちゃった」
「いいね! じゃあ、皆もって行こっか! 私割引券持ってるし!」
下の教室で話し聲を聞いていた子生徒、それは朋香だった。
*
翌日の朝。
「うーし、朝のホームルームを……うわ! どうしたうちの男共は……」
「何言ってるんですか先生」
「いつも通り馬鹿ですよ」
「いや、なんかほぼ全員真っ白になってるけど……」
赤西のラブレターが本だった事をけ、クラスの大多數の男達は真っ白に燃え盡きていた。
「先生ー早く出欠取って下さいよー」
「あ、あぁ……相田(あいだ)」
「………はい」
「ん~……川崎(かわさき)」
「あひゃ……あひゃひゃひゃひゃ!!」
「…………貝塚(かいづか)」
「死ね死ね死ね死ね死ね死ね………」
「………もう俺怖いんだが……」
大石はこの日、自分のクラスに始めて恐怖を抱いた。
出欠を取り終え、一通りの連絡事項を言い終えると、大石は疲れた様子で教室を後にしていった。
「隨分昨日の事がみんな堪えてるみたいだな……」
「まぁ、無理もないだろ? あの赤西に彼だぞ?」
「それは言い過ぎなんじゃ……」
高志と優一は至っていつも通りだった。
別に赤西に彼が出來ようがなかろうが、高志も優一も気にしない。
しかし、他のクラスの男子達(貞彼無し)にはかなり堪えていた。
仲間と思っていた人間が、突然遠くに行ってしまい、クラスの男達は置いてけぼりをくらった気分だった。
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