《婚約破棄から1年後・・・・・・》1年前の真相

「そうなると、エミーナがルミーナにやった嫌がらせも怪しくなってくる。エミーナ、嫌がらせはしたのか?」

「嫌がらせ、というか注意はしました。『分をわきまえなさい』とか『貴族らしい態度をとりなさい』とか。直接私は何も手を出した事はありません。」

ルミーナは自由に振る舞っていたから貴族の先輩として注意はした。

それを嫌がらせと、とるかは相手次第だけど。

でも、手は出していない。

「そもそも、私は王妃教育や王妃様と一緒に外に行ったり、結婚式の打ち合わせをしたりと、學校に來る時間が余り無かったんです。カクサル様とルミーナの噂は聞いてましたよ。だけど、嫌がらせする時間なんてありません。それはミゲル様がご存知じゃないんですか?」

「そうだったな・・・・・・、エミーナの一番の味方である俺が本來は守らなければいけなかったんだ・・・・・・。でも、何故あの時反論をしなかったんだ? 王妃様と一緒にいたのであれば無実は証明出來たはずだ。」

「そうですね・・・・・・。もう『どうでも良くなった』と思います。」

「どうでも良くなった?」

「貴族の生活も、婚約者としての生活もどうでもよくなりました。結局、私が王太子様の婚約者になって今までの時間は無駄だった、誰も認めてくれなかった、そう思ったら急にスゥーと力が抜けていっちゃったんです。」

當時は何も考えられなかったけど、時間が過ぎて余裕が出來た時にあの時の事を考えてみるとその言葉が一番はまる。

「そんな事を考えていたとは・・・・・・、エミーナばかりにキツい思いをさせてすまなかった。」

お兄様は頭を下げた。

「俺はライオット母娘の調査を続けて証拠が固まり次第、告発するつもりだ。」

「あの、國王様はこの事を知ってるんですか?」

「あぁ、我が家の事を知り俺を呼び出して々聞かれたよ。それで俺にライオット母娘を調査する様に命令されたんだ。」

國王様の命令だったんですか。

「國王様や王妃様もエミーナの事を心配していたよ。」

「そうですか・・・・・・、私は元気でやっています、と伝えておいて下さい。」

「あぁ、必ず伝える。・・・・・・これからも顔を見に來て良いか?」

「その代わり、商品を買ってくださいね。」

「あぁ、そうだな。」

それから、時々兄は本當に來てくれる様になった。

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