《ボクの彼は頭がおかしい。》酒①

「ムッツリ早瀬くん」

「その呼び方やめてくれない?」

「ムッツリ早瀬くん」

「いつまで続ける気?」

「ムッツリ早瀬くん」

「もう、知らない」

「だいすき」

「もう一回言って」

「ムッツ――」

寶発掘事件のあと、僕の呼び名はずっとこう。

かれこれ4日経っています。。

そろそろ解放してほしい。

不幸中の幸いといえばいいのか、僕と彼は違うクラスだ。

そのため今のところ、被害は最小限にとどめられている。

そして話はガラリと変わるが、今日は茶道部にお邪魔する日。

五月が部長を務めている茶道部は、月に4回の活を行っている。

そのうちの1回は、決まって顧問が指導しに來ない。

そのためなぜか特別講師として、僕が呼び出される。

部員は6人で、彼たちが茶道をたしなんでいる間、僕は特にすることもなく、五月を観察したりお喋りに混ぜてもらったりと、それなりに楽しい時間を過ごしている。

「大変なものが見つかったらしいね」

上品な笑みを浮かべながら僕に話しかけてきたのは、小雪さん。

僕らと同級生の二年で、五月の親友だ。

「ん、何の話ですか?」

「五月から聞いたの」

「まさか」

「ムッツリ早瀬くん」

悪意のかけらも無い、純粋そのものの小雪さん。

だからこそ、2倍突き刺さるものがある。

あまりのショックで意識が飛んでいると、気づいたら皆さん片付け始めていた。

本日の部活、終了。僕のメンタルも終了。

校門で散り散りになっていく部員たち。

殘ったのは、僕と五月、それから小雪さん。

「明日は休みだし、小雪の家でパーティーしよう」

子供みたいにはしゃぎながら提案する五月。

反対するものは誰もいない。

「1時間後に小雪家に集合ね。じゃあこれ、買いリスト」

五月は小雪さんを連れて、慌ただしく走り去っていった。

さてと。

夕食の材料を買いに、一人でスーパーに行く。

にしてもあの二人、どこに向かったのだろう。

まさか準備を全部僕に押し付けて、家でのんびりしているんじゃないだろうな。

もしそうだったら、買いなんてやってられない。

……とか何とか言いつつもきっちり一時間で買いを終了させ、小雪さんの家に著いた。

(今の僕には負い目しか無い)

すでに五月たちはそこにいて、僕の到著を今か今かと待ちわびているような、そんな狀況だった。

「1週間お疲れさま」

「お疲れー。いただきます」

「いただきます」

のんびりと食べ、會話し、時刻が8時をまわったちょうどその頃。

五月がなにやら冷蔵庫から取り出してきた。

「さーて、メインイベントはここからです」

酒だ。どうやって手したのだ。

…まぁ、れないでおこう。

明日は休みだ。

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