《ボクの彼は頭がおかしい。》顔合わせ
「まさかの……」
「バンド結!」
僕と五月。
小雪さん。
見知らぬ男3人。
計、6人。
マックに集合してます。
彼らがバンドメンバーらしいです。
えぇっと、気まずいです。
「みんなと面識があるのはわたしだけみたいだから、紹介していくね」
五月が立ち上がった。
小雪さんの隣に座っている大柄な男を指差し、続ける。
「彼はドラム擔當の大雪くん」
大雪って、んなアホな。
どういう名前してるんだよ。
「どうも、大雪です。本名じゃないけど、大雪って呼んでください。道やってます。それと小雪の彼氏もやってます」
あ、小雪さんの彼氏か。
なるほど。大雪、納得。
…にしても、小雪さんに彼氏がいたとは初耳だ。
(そこそこ付き合い長いのに)
上品な小雪さんと、坊主頭のいかつい大雪くん。
まさにと野獣ってじ。
彼(大雪くん)、きっと素晴らしい格の持ち主なんだろうな。
なんてったってあの小雪さんの彼氏だからね。
「次。ベースの仙人くん」
五月が一番奧の痩せ細った男を指差した。
Advertisement
座ったままのその男は、小さく口を開いた。
「仙人はあだ名です。一年です。よろしく」
とても低く、無機質な聲。
彼の外観を簡単に説明しようと思う。
・もやしのように細い
・鋭いキツネ目
・髪があまりにも長い
・だから仙人ってあだ名なのか
・のある獨特のオーラ
どう見ても綾野剛です。
「次ね。そいつはギター擔當のクズ」
五月の興味深い紹介。
「クズじゃねぇし!おれは牛島。みんなからは牛ピーって呼ばれてるから。えっと、ギターの腕はプロ級。サッカーもやってます。よろしくー」
五月の言ったとおり、確かにこいつはクズだ。
ジャニーズの山下~にどことなく似たイケメン顔。
ワックスで髪のをつんつんに立ててて、なんか良い香りがする。
だから牛ピーか。
僕は牛くんと呼ぼう。
「わたしの隣に座っているこの人が――」
五月が僕を見る。
小さく頷いた。
「キーボード擔當の早瀬くん。オタクみたいな雰囲気あるけど、普通に普通の一般人です。ちなみに、わたしのダーリンです」
「どうもありがとう」
彼に禮を言い、立ち上がった。
メンバーの視線が集まる。
「早瀬です。五月と牛くんの関係が気になるところですが、とりあえず挨拶だけしておきます。よろしく」
その後小雪さんが僕らのお手伝いさんをしてくれるという紹介があり、そして談笑の時間に落とされた。
五月の社とリーダーシップのおかげもあってか、初対面のメンバー同士もすぐに打ち解けることができた。
(主に大雪くんだが)
演奏の実力は定かではないが、もしかすると怪バンドになるかもしれない。
そう思ってしまうほど、不思議な魅力を備えた連中だった。
數時間後。
今後の説明、練習曲の楽譜の配布も終了し、本日はお開きとなった。
帰り道。
「すごく個的なメンバーだったね」と、僕。
「でしょ?まとめるの大変そう」
うん、あなたが筆頭だから。
ボーカル 不思議
キーボード ネジの飛んだ一般人
ギター 勘違いイケメン
ベース 幽霊もやし
ドラム 唯一のまとも人間
……先が思いやられる。
「それで、牛くんとはどういう関係なの?」
雑談中、ずっと頭の隅にあった疑問。
「彼、前に私に告ってきたの」
まじかよ。
なんとなく予想はしていたけれど。
それでもやっぱり揺してしまう。
必死に隠そうとはするけど、笑顔が引き攣る。
そんな僕の様子を見かねたのか、不意に五月がキスをしてきた。
「案ずるな。我はそなたを心からしておる」
そう言っておどける彼。
表はくだけているが、目だけは真剣そのもの。
れていた心が、不思議と落ち著く。
僕は五月の手を握り、ふたたび歩き始めた。
牛くんがどんなにイケメンだろうと、僕には絶対の強みがある。
世の中を牛耳っている圧倒的な存在。
それは『金』
(バイトの稼ぎ的な意味で)
…うん、冗談でもこれは悲しすぎるよね。
とりあえずプロテインでも飲んで頑張ります。
不器用な愛し方
あることがきっかけで幼馴染に逆らえなくなった亜衣。 本音を言えないまま一線を越え、捻れて拗れて2人はどこに辿り著く? シリアスでちょっと切ない初戀物語。 2022年10月15日更新で完結。 長いお話にお付き合い下さったみなさま、ありがとうございました。 また、違うお話でお會いできることを願って……感謝。
8 159【完結】苦手な冷徹専務が義兄になったかと思ったら極あま顔で迫ってくるんですが、なんででしょう?~偽家族戀愛~
「こちら、再婚相手の息子の仁さん」 母に紹介され、なにかの間違いだと思った。 だってそこにいたのは、私が敵視している専務だったから。 それだけでもかなりな不安案件なのに。 私の住んでいるマンションに下著泥が出た話題から、さらに。 「そうだ、仁のマンションに引っ越せばいい」 なーんて義父になる人が言い出して。 結局、反対できないまま専務と同居する羽目に。 前途多難な同居生活。 相変わらず専務はなに考えているかわからない。 ……かと思えば。 「兄妹ならするだろ、これくらい」 當たり前のように落とされる、額へのキス。 いったい、どうなってんのー!? 三ツ森涼夏 24歳 大手菓子メーカー『おろち製菓』営業戦略部勤務 背が低く、振り返ったら忘れられるくらい、特徴のない顔がコンプレックス。 小1の時に両親が離婚して以來、母親を支えてきた頑張り屋さん。 たまにその頑張りが空回りすることも? 戀愛、苦手というより、嫌い。 淋しい、をちゃんと言えずにきた人。 × 八雲仁 30歳 大手菓子メーカー『おろち製菓』専務 背が高く、眼鏡のイケメン。 ただし、いつも無表情。 集中すると周りが見えなくなる。 そのことで周囲には誤解を與えがちだが、弁明する気はない。 小さい頃に母親が他界し、それ以來、ひとりで淋しさを抱えてきた人。 ふたりはちゃんと義兄妹になれるのか、それとも……!? ***** 表紙畫像 湯弐様 pixiv ID3989101
8 107義妹は引きこもり美女
俺は、岡宮 大和。17歳、妹も17歳。最近妹がよく俺をみているが、なんでだろう? 私の名前は、岡宮 凜空。17歳 お兄様が大好きなヤンデレ引きこもりです♪
8 121草食系男子が肉食系女子に食べられるまで TRUE END
女性が苦手で、俗に言う草食系男子の雄介は、ある日クラスのアイドル的存在の加山優子に告白される。 しかし、その告白を雄介は斷ってしまう。 それでも諦めきれずに、熱烈なアプローチを繰り返してくる優子。 しかし、主人公は女性が苦手な女性恐怖癥で? しかも觸られると気絶する?! そんな二人の戀愛模様を描いた作品です。 変更內容 もしも、雄介が記憶をなくさなければ..... もしも、あの事件がなければ...... これは學園祭が通常通り行われていた場合のストーリー あの事件がなければ、物語はこのように進んでいた!! 「草食系男子が肉食系女子に食べられるまで」の分岐IFストーリーになります。 前作をご覧でなくてもストーリーを楽しめます。 前作をご覧の方は「文化祭と新たな火種4」から分岐しているので、そこからご覧いただければこちらの作品も楽しめるかと思います。 毎週更新実施中!! 良かったら読んで感想をください! コメントもお待ちしています!!
8 111この美少女達俺の妻らしいけど記憶に無いんだが⋯⋯
「師匠! エルと結婚してください!」 「湊君⋯⋯わ、わわ私を! つつ妻にしてくれない⋯⋯か?」 「湊⋯⋯私は貴方が好き。私と結婚してください」 入學して二週間、高等部一年C組己龍 湊は三人の少女から強烈なアプローチを受けていた。 左の少女は、シルクのような滑らかな黒髪を背中の真ん中ほどまで下げ、前髪を眉毛の上辺りで切り揃えた幼さの殘る無邪気そうな顔、つぶらな瞳をこちらに向けている。 右の少女は、水面に少しの紫を垂らしたかのように淡く儚い淡藤色の髪を肩程の長さに揃え、普段はあまり変化のない整った顔も他の二人の様に真っ赤に染まっている。 真ん中の少女は、太陽の光で煌めく黃金色の髪には全體的に緩やかなウェーブがかかり幻想的で、キリッとした表情も今は何処と無く不安げで可愛らしい。 そんな世の中の男性諸君が聞いたら飛んで庭駆け回るであろう程に幸せな筈なのだが──。 (なんでこんな事になってんだよ⋯⋯) 湊は高鳴ってしまう胸を押さえ、選ぶ事の出來ない難問にため息を一つつくのであった。 十年前、世界各地に突如現れた神からの挑戦狀、浮遊塔の攻略、それを目標に創立された第二空中塔アムラト育成機関、シャガルト學園。 塔を攻略するには、結婚する事での様々な能力の解放、強化が基本である。 そんな學園に高等部から入學した湊はどんな生活を送っていくのか。 強力な異能に、少し殘念なデメリットを兼ね備えた選ばれたアムラト達、そんな彼らはアムラトの、いや人類の目標とも言える塔攻略を目指す。 一癖も二癖もある美少女達に振り回されっぱなしの主人公の物語。
8 103俺の許嫁は幼女!?
上ノ原 陽一(かみのはら よういち)は、ある日母親にこう言われた。 「あなたに許嫁ができたわ。」 それからというもの俺の人生は一変してしまった。 カクヨムでも、「許嫁が幼女とかさすがに無理があります」というタイトル名で投稿してます!話の內容は変わりませんがあちらの方でも投稿して貰えたら光栄です!
8 91