《ボクの彼は頭がおかしい。》始業式
「明日學校遅れてくるから」
「ん?何かあった?」
「ううん、ちょっと病院に寄って來るだけ」
ついにこの日が來た。
夏休みも終わり、長丁場となる二學期がスタートする。
『この夏にしたい100のこと』はなんとか昨日達した。
そう、昨日まで彼はいつもどおり元気に過ごしていたのだ。
それなのに昨晩、病院に寄ってくると言っていた彼。
きっと大丈夫なんだろうけれど、心配してしまう。
ホームルームの時間。
先生の話を右から左にけ流しながら五月のことを考え窓の外を眺めていると、グラウンドの端に位置するプールに、人影が見えた。
どう見ても五月です。
一人でバタフライを泳ぎ続けています。
あぁ、學校が始まったのだなぁと、そう思いました。
あれ、なんで俺こんなに女子から見られるの?
普通に高校生活をおくるはずだった男子高校生が・・・
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