《ボクの彼は頭がおかしい。》過去について

ちょっと昔話でも。

五月には中學生時代、ものすごく仲の良い友達がいた。

何をするにも二人一緒で、トイレの中までくっついていたそうな。

しかし二人の深いはずであった絆は、いとも簡単に崩れ去ってしまう。

ある日、友人がとある男の子にをした。

五月はそれをただ影から見守り、応援していた。

友人は來る日も來る日も年にアタックし続けた。

だが、運命とは実に殘酷なもので、年が好きになったのは友人ではなく五月のほうだった。

友人は怒り狂った。

五月はとにかく頭を下げ続けた。

自分は何も悪くないのに、この大切な友人を失いたくないがために何度も何度も謝った。

しかし悲しいことに、五月は報われなかった。

友人は最大にして最強の敵へと変わり、かつての優しかった彼はどこか遠くの星へと消え去ってしまった。

友人の名は、藤堂沙紀。

現在、泣く子も黙る學年の王蜂と化し、僕たちの通っている高校の頂點に長いこと君臨している。

見た目はアイドル級に整っている。

(學校一のらしいが、僕個人としては五月のほうが余裕で――)

格がありえないくらいに悪い。

(という噂である。たぶん本當)

いつも周りに「取巻き」がいる。

(一人で歩いてるとこ見たことないからね)

要するに彼は、漫畫とかアニメに出てきそうなじの典型的な王キャラなわけである。

このような僕とは住む世界の違う人間の紹介にどうして1ページ費やしたのかというと、僕のささやかな人生に彼が、今後多なりとも関わってきてしまうからである。

である。

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