《ボクの彼は頭がおかしい。》ご褒

「五月、ご飯食べに行かない?」

「今日?」

「うん。親が仕事でいないんだよね」

「そっか。だったら私が作るよ」

時刻は午後7時。

リビングでくつろぎながらテレビを見ている。

臺所には五月。

フリフリのついたエプロンで武裝した最強の五月。

い。

仕事の會議で親の帰宅が遅れるということで、流れ的に五月が作ってくれることとなった。

「だったら私が作るよ」

「いいの?」

「うん!でもその代わりに……」

「その代わり?」

味しく作れたら、ご褒ちょうだい!」

ニコッと笑う彼さん。

いいよその笑顔。

ご褒なんていくらでもあげちゃう。

「あ、お母さん、五月がご飯作ってくれるって。うん、そうそう。でね、臺所使うから」と、母に電話する。

母が五月に代われと言うから、攜帯(音が出ないやつ)を手渡す。

「こんにちは、いつもお世話になってます。いやぁ、はい、はぁいえいえ。はい、はい、分かりました。はい、こちらこそ。いやぁもう、はい。えぇはい、はい、そうですね。はい、では、失禮します」

僕には良く分からないけど、楽しそうに二人で會話していらっしゃった。

そうして僕は今、料理の完を待っている。

「あなた、ご飯よ」

なぜか真矢みきさん風に言う五月。

最近ハマってるらしい。

ナチュラルにスルーし、並んで食卓につく。

「いただきます」

今日のメニューは中華料理。

よく作ったなぁ。

どれも味しそう。

五月から凝視されているのが々気にはなったが、まず一口食べてみる。

……お。

八寶菜、味し!

「これ凄いね。毎日食べたいよ」と、想を彼に伝える。

「おぉ、やりぃ!」

は手を叩いて喜んでいた。

二人でお喋りをしながらの、楽しい夕食タイム。

あっという間に食べ終わり、片付けは僕が擔當した。

「早瀬くん」

「ん?」

「ご褒!」

「あぁ、覚えてるよ。何がしい?」

「きみがしい」

五月はそう言って、ガバッと僕に抱きついてきた。

その勢いがあまりに強かったものだから、カーペットの上に押し倒される。

五月のらかいが當たっていて、ちょっと気持ちいい。

あぁ、このまま天國にでも――っていかんいかん。

親に見られたら大変だ。

「ちょっと落ち著こうか」

「え、何で?」

「何でって何で?」

「何でって何でって何で?」

「何でって何でって何でって何で?」

「何でって何でって何でって何でって何で?」

「何でって何でって何でって何でって何でって何で?」

「何でって何でって何でって何でって何でって何でって何で?」

「何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何で?」

「何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何で?」

「何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何で?」

「何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何で?」

「何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何で?」

「何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何で?」

「何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何で?」

「何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何で?」

「何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何でって何で?」

という無限ループを二時間つづけた。

(午後8時~午後10時までの間)

父と母が帰ってきたあとも五月が僕の上に乗っかったままの勢でこのやり取りを続けた。

両親は僕らを見てお経を唱え始めた。

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