《ボクの彼は頭がおかしい。》珍しく走る①
「絶対來てね!夜中の三時だよ」
「萬が一寢てなかったら行きますね」
「……來る気ないでしょ?」
現在の時刻は深夜12時をしまわったところ。
五月に、今日の午前3時に近所のデパートの駐車場に來るよう言われたけれど、寢ようと思う。
明日も學校だし、ごめんね。
おやすみなさい。
午前2時。
どうしたことか目覚まし時計が鳴った…。
眠い目をこすりながらやかましい機械音を止める。
絶対に五月の仕業だ。
まったく、いつ部屋にったんだよ。
パジャマからジャージに著替え、約束の場所へと向かう。
田舎にしてはわりと大きい中型のデパート。
その駐車場ということで、それなりに広い。
警備員がいたりしないのかな、という不安はあったものの、とりあえず到著。
白を著た五月が僕を待ち構えていた。
「こんばんは五月さん」
「こんばんは早瀬くん」
「で、それは何?」
僕が指を差しているのは謎の。
二個の自転車が一つになっていて、派手なペイントとか無駄なパーツの裝著とか、見た事もないじの多分乗りであると思われるそれ。
「今から君に、ものすごい実験を見せようと思ってね」と、誇らしげに言う五月。
このセリフは…
読めた、この先の展開が読めた。
僕が黙ったままなので、彼は言葉を続けた。
「この乗り、実はタイムマシーンなんだよ。それで、今から時空を飛び越えたいと思う」
五月はそう言って、タイムマシーン()に乗り込んだ。
二臺の自転車の中央部分に取り付けられた、アヒルのおまる。
バック・トゥ・ザ・フューチャーなめんな。
映畫ファンとして強く憤りをじる。
いくらなんでもこれはヒドい。
名作への冒涜に他ならな――あれ?
五月のやつ、僕には何も告げず勝手に出発しやがりました。
普通の自転車よりもちょっと速いぐらいのスピードでデパートの駐車場を出て行くタイムマシーン。
「ちょっと未來に行って來るねー!!」
二度と帰ってくるな。
その日の學校。
晝休みに、五月がやってきた。
(僕のところに遊びに來た、という意味と、晝休みになってようやく登校してきた、という二つの意味が含まれる)
「いやぁタイムトラベルっていいものだね」
上機嫌な五月。
そりゃ今まで家でぐっすり眠ってたのなら、機嫌もいいわな。
「あれ、早瀬くん。私が未來に行ってきたこと、信じてないね?」
「當然です」
「そうか、じゃあ三つのことを予言しちゃいます」
「ん、予言?」
「うん。今日これから起こることを三つ予言するの」
「…ってことは五月は、今日にタイムスリップしてきたってこと?だから今日の出來事が予言できるんだよね?」
「うん、そういうことになるね」
「へぇ。わざわざタイムマシーンを使ったのに、飛び越えた時間はたったの數時間なわけ?」
「う。ま、まぁそこはいいじゃん」
「なんだかなぁ」
「細かいなぁ早瀬くん。あんまり小さい事ばっかりに気をとられてると大事なモノ失くしちゃうよ」
「なにそれ」
「……とりあえず予言一つ目。早瀬くんは今日、とあるにカッコイイ、と言われるでしょう」
「へぇー」
「二つ目。早瀬くんは今日、とあるとキスをするでしょう」
「へぇー」
「三つ目。早瀬くんが今日、キスをした相手こそが將來のお嫁さんになります」
「へぇー」
「早瀬くんカッコ――」
「言わせねぇよッ!!!!」
「……早瀬くんがその気なら、一つ目は飛ばして先に二つ目を済ませちゃお。ささ、キスして」
目をつぶりながら顔を近づけてくる五月。
その表があまりに可かったからついついキスしそうになったけど、ここはグッとこらえる。
だって、なんか負けた気がするから。
「今日はしてあげない」
「そんなぁ!今日キスしないと私たち結婚できないのに……」と、五月のオーバーなリアクション。
「そんなバカな話がありますか。ほら、もう五時間目始まるから帰りなさい」
「いや、でも今日じゃなきゃ未來が変わっちゃうんだよ!?」
ジタバタ暴れる五月を教室に送り返すのに、育教師が二人登場しました。
(つづく)
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