《ボクの彼は頭がおかしい。》

「太っちゃった」

「そうなの?見たじ分からないけど」

「服著てるからね。ほら、ぐとこんなじ」

「…しい……じゃなくて服著なさい」

五月とソファでいちゃいちゃしてます早瀬です。

僕は彼のスベスベのれてニヤニヤ。

は僕の若白髪をせっせと油マジックで塗ってニヤニヤ。

とりあえず油マジックの件はスルーして、僕は疑問に思った。

五月さん、これのどこが太ったというのですか?

45キロもないぐらいでしょう。たぶん。

數ヶ月まではこちらが心配になるほど瘠せてたんですけど、今では健康的でベストなじの彼

(まぁでも標準よりは絶対に痩せてるほう。もうしおをお付けになられてもよろしいのでは?なんて常日頃思っております)

つまり何が言いたいかっていうと、ほら、あれです、あれ……大きいんだもん。

「ねぇ早瀬くん。さっきまで私のお腹ってたはずの手がいつの間にか、私の……んでるんですけど」

「あ、すみません。考え事をしていたら無意識のにやっちゃってました。やめます」

「…え…やめるの……?」

「うん」

「えぇ!?(マスオさん風)」

「地味に上手い」

「ありがと!…ってなわけでランニングでもどうですか?」

「展開がめまぐるしい」

「運して重落とすぞー」

「それは別にいいんだけど、いまどのぐらいなの?」

重?」

「そそ」

「39以上46未満」

「うーん。範囲が絞りきれてるようで絞りきれてないからなんとも言えない」

「そうかな?」

「そうだよ」

「じゃあさ、早瀬くんは何キロなわけ?」

「僕?僕は57だけど」

「軽すぎです!」

「そうかな?」

「そうだよ!そんなんでちゃんとカノジョさん守れるんですか!?」

「守れますよ?これまでだってそうだったでしょ?」

「なにその自信満々な態度」

2日後。

五月と帰宅していると、どこかで見たことのある男子高校生3人組(一人は坊主頭で格がよかった。もう一人は超絶イケメンで頭悪そうだった。もう一人も坊主頭で、この前までロンでしたよってじのオーラ放ってた)に絡まれた。

「お前の服をよこせ。それが嫌ならを貰っていく」

頭悪そうなイケメンヤンキーはそう言った。

隣の五月はニヤついていた。

結果から言えば、もちろんいだ。

(相手が2人ならギリギリ勝てたと思うけど、3人目の大雪くんに激似のヤンキーにはどう見ても勝てそうになかった。だって道部――)

制服も、シャツも全部持っていかれた。

パンツと靴下だけ持っていかれなかった。

通報される前に猛ダッシュで家に駆け込んだ。

とにかく、僕は五月を守りきった。

口だけの男にはなりたくなかった。

翌朝。

制服がないので仕方なく服で登校しようと玄関に出ると、なぜかそこには丁寧に折り畳まれた僕の制服が置いてあった。

きちんと洗濯もしてあった。

変なヤンキーもいるもんだな、と思った。

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