《ボクの彼は頭がおかしい。》バンド②

カラオケ対決の結果、罰ゲームをけるのは五月、牛くん、雫さん、仙人くんの4人。

「負けちゃったね、五月」

に聲をかけた。

「わざとだよ」

ん……?

「わざと負けたの?」

「うん」

「どうして?」

「…早瀬くんにいっぱいイジめてもらいたいから?」

なぜに疑問系?

なぜに上目遣い?

「可すぎです」

思わず目をそらし、ボソッつぶやく。

「え、いま何て言ったの?」

「何も言ってません」

「うそつき、可いって言ったじゃん」

「バレてたか……って聞こえてたのなら聞き返さなくていいじゃないですか」

「えへへ」

とか何とか五月とイチャイチャしてたら、勝ち組による罰ゲームを決めるための會議が終わっていた。

「じゃあ発表します」

上品に微笑んでみせる小雪さん。

なんか怖い。

「仙人くん」

「はい」

「あなたの罰ゲームは、明日からの1週間、毎朝、校門前での挨拶運です。大きな聲で元気良く、登校してくる生徒一人一人にきちんと挨拶すること。いいですね?」

「…はい」

しぶしぶ了承する仙人くん。

あぁ可哀想。

小雪さん鬼すぎる。

(罰ゲームを決めたのは小雪さんと大雪くんと王です。あ、このメンツ鬼だわ)

「次は雫ちゃん」

「はい!」

何でこんな嬉しそうに返事してるんだろうこの人。

今から罰ゲームの発表だっていうのに。

「雫ちゃんは、明日から1週間、藤堂さんの側近として働いてもらいます。學校を治めている藤堂さんの手となり足となり、みっちり修行を積んでください」

「はい!」

この罰ゲーム意味分かりません。

大丈夫なんですか?ねぇ?

僕には王の謀だとしか思えないんですけど?

「次、牛ピーね」

ニヤニヤしながら大雪くんが言う。

「さっさと言えよ」

椅子にふんぞり返って足なんか組んじゃってる牛くん。

もし彼の格を知らなかったなら、間違いなく惚れてるってぐらいカッコいいポーズ。

「牛ピーの罰ゲームは、攜帯チェックです」

「は?」

「攜帯。ほら、貸して。ロックは全部解除してね」

みるみる青ざめていくイケメンフェイス。

これまた過酷な罰ゲームですね。

攜帯チェックの結果、いくつかの事実が判明した。

・待ちけが自撮りのキメ顔。

・メアド,LINE登録しているの総數が500人超え。

・facebook、twitter、インスタ、とりあえず友達數ヤバイ。で、ってるグループが超ウケる。たとえば、『寫メあり!顔自慢サークル』とか『オレ流☆最強ヘアスタイル研究會☆(イケメン専用)』とか『元祖殺し組~最低ノルマは毎月十人~』とか、そんなんばっかり。

その結果。

王がキレた

のメアド99%削除

・SNS等全てアプリ削除ならびにアカウント削除

かわいそうに。

「はい、じゃあ最後は五月」

「さぁこい」

立ち上がってファイティングポーズを取る彼

「五月の罰ゲームは、これから1週間の間、誰にもノロケないこと。いい?」

「えぇ!?ちょっと待ってよ!そんなの無理に決まってるじゃん!」

いやいや無理じゃないでしょ。

どう考えたって楽勝じゃないですか。

「何でこの罰ゲームにしたの?」

大雪くんに尋ねてみた。

「早瀬くんは知らないかもしれないけど、毎日毎日惚気ばっかり聞かされてて実はこっちも大変なんだよね」

質問に答えたのは大雪くんではなく小雪さん。

「そうなんですか」

「そうなんです。だから一週間だけでも解放されたくて」

おふざけとかじゃなくて真剣な様子の小雪さん。

あぁ、五月。

あなたどんだけ惚気てるんですか。

(実はちょっと嬉しかったりもする)

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