《ボクの彼は頭がおかしい。》11月8日
月曜日。
晝休み。
インテリぶった態度という頼りない鎧をにつけ五月に會いに行くと、そこには楽しそうに笑っている彼がいた。
校で人気のあるモテ男くん(カッコよくて、しかも格まで良いという噂)とお喋りをしている。
いや、彼だけじゃない。
五月は大勢の男に囲まれ、の中心となっていた。
その景が、僕にはものすごく輝いて見えた。
僕なんかには縁のない、豪勢で華やかな世界。
活き活きとした彼を目の前にして、一歩もけない僕。
固かったはずの決意がいとも簡単に揺らぎ始める。
遅すぎたのだろうか…
もしかすると彼の中では、すでに――
そこから先は考えることすら恐ろしかった。
フラれる可能があることぐらいきっちりと理解して、昨日のうちに心の準備は済ませて置いたはずなのに。
いざそれが実現しようとすると、計畫だとか準備だとかそういったものは一切の意味を持たないらしい。
『見つかる前に消えてしまおう』
僕の中に巣食う臆病心が囁く。
異論はない。
できない。
そして僕は下水の溢れる地下の國へと再び戻っていった。
たまらなく慘めだった。
放課後になった。
さて、どうしよう。
玉砕覚悟でもう一度會いに行ってみるか、それとも自分の中だけで語を完結させてしまうか…。
「お前、早瀬か?」
一人考え込んでいると、知らない誰かに呼びとめられた。
「はい。僕が早瀬です」
「ちょっと來い」
訳の分からぬままに引っ張られる。
相手がごっつい男なのでちっとも嬉しくない。
やがて到著した。
三年生の教室に。
「お前、五月ちゃん泣かせたらしいな」
僕を待ち構えていた大勢の三年生の中の一人が言った。
目が本気すぎて怖い。
「ごめんなさい」
とりあえず謝る。
ってか五月泣いたんですか?
いつですか?
今日の晝休みはあんなに楽しそうにしてたじゃないですか。
「やっぱさ、お前には最初から無理だったんじゃないの?」と、三年生は言った。
「もっと他に良い相手がいると思うよ。お前にとっても、五月ちゃんにとっても」
「オレらから言わせると、よく一年以上もったなーってじ。この辺が時なのかもね」
「はっきり言うと、お前は五月ちゃんの足手まといだ」
「うん、オレもそう思う。君と五月ちゃんは釣り合ってない」
意味も分からぬまま追い討ちをかけられた。(と言うより、完全にとどめを刺された。タイミングまで完璧だったからね)
文化祭以來絶えずその事を絶えず考えて続けていただけに、ダメージは予想以上に大きい。
僕と五月の間にある、本的な問題。
彼は全く気にしていないみたいだけど、周りの人たちにしてみると決して見過ごす事の出來ない大きな問題。
『分格差』
今までこの問題を真剣に取り扱うことを避け、出來る限り笑いに変えようとしてきた。
全力で。
しかし三年生にここまで言われてしまうと……
そろそろ來るところまで來てしまっているらしい、という思いを抱かずにはいられない。
遊園地で五月に、『もう卑屈にならない』なんて偉そうに言ったけれど、結局僕はあの時から何一つ進歩しちゃいないんだ。
血が繋がってないからあなたに戀してもいいよね
頑張ってみましたが変だと思います そんなでも見てくれたら嬉しいです
8 67義妹は引きこもり美女
俺は、岡宮 大和。17歳、妹も17歳。最近妹がよく俺をみているが、なんでだろう? 私の名前は、岡宮 凜空。17歳 お兄様が大好きなヤンデレ引きこもりです♪
8 121付き合ってから結婚するまで
少し前に間違って消してしまった「付き合ってから結婚するまで」シリーズを1から書き直してみました。 毎週土曜日更新。 主人公五十嵐優人と、幼なじみでヒロインの工藤陽菜が付き合い、結婚するまでのストーリーとなっております。 また、結婚してからのストーリーも「付き合って結婚した後」として、連載中です。
8 162彼氏が悪の組織の戦闘員Eなんですが…
女性向け、悪の組織派ラブコメ。--- 普通のダサメガネ女子高生の雪見時奈はバイト帰りに悪の戦闘員らしき男に水を渡した。 しかしその男はアイドル顔のイケメンクソサイコ金持ちだったのだ! 私の平穏な貧乏生活は一體どうなるのだろうか? ※お話によって戦闘シーンで暴力描寫がある場合がありますがそこまで酷いものではないと思います。 基本ラブコメですが性的表現は控えております。お試し投稿中です。応援いただければ幸いです…。 基本はヒロイン視點のお話ですが彼氏視點になったり他キャラ視點になったりもします。
8 128男嫌いの悪役令嬢はイケメン悪魔と契約し攻略対象から逃げ切ります
男嫌いの侯爵家令嬢とイケメン天然ピュアな悪魔のおかしな戀愛物語。--- 前世から男嫌いで觸られると蕁麻疹の出る體質なのに乙女ゲーム世界に転生させられた私…侯爵家令嬢アリーセが考えた唯一の方法!それは悪魔を召喚して男とか攻略対象とかから遠ざかること!!………と思っていたのに召喚した悪魔がイケメンだしこいつにだけは觸れるし蕁麻疹でないし?ちょっと私も変だし?
8 60聖女のわたくしと婚約破棄して妹と結婚する? かまいませんが、國の命運が盡きませんか?
リリアベルは、生まれつき身體に百合の紋章を宿した聖女だった。 けれども、人の感情がオーラとして見える特殊能力があるのを、婚約者のアーサー公子からは疎ましく思われている。 「お前とは婚約破棄して、妹のララローズと結婚する!」 華やかな仮面舞踏會の夜、とうとう高らかに宣言される。 その上彼は、聖女の証まで噓だと疑ってきて……? 「今ここでドレスを脫ぎ、印を見せてみろ」 乙女の肌を大衆の目にさらすわけにはいかない。 抵抗するもむなしく、背後から捕えられ、絶體絶命のピンチに――。 「やめろ!」 そこへ、仮面をつけた見知らぬ男性が現れたのだった。 ※2022/11/17異世界戀愛日間ランキング11位・総合日間13位・総合日間完結済4位 応援ありがとうございます。 ※第一部だけでも婚約破棄がテーマの短編としてお楽しみいただけます。 ※第二部は後日談的な位置づけとなります。 ※2022/12/02カクヨム様にダイジェスト版の掲載をしました。
8 145