《これって悪役令嬢?!私の生き方貫きます!》マリの夜會での支度。

「何か、あったの?大ピンチって! 」

ジルが慌てて聞いてきた。

「そうなの、大ピンチなの。

ドレスがださいのよ~」

「なんとか、ならない? 」

し間が空き、

「なりません!!!」

ハッキリと言われる。

「そんな事で呼び出したんじゃ、

ないよね」

「何言ってるのよ。乙の大ピンチよ! 」

「ジルには貸しがあるのよ。私をこの世界に連れて來たのはジルなんだから」

「それよりも、早くこのドレスなんとか、

もうちょっとシンプルにして」

「リリアンが戻って來ちゃう! 」

「どうせ、魔法とか使えるんでしょ」

「はいはい。分かりましたよ。

でも、もうくだらない事で

呼び出さないでよね」

「分かったから、早く!!! 」

ジルがクルリと一回転した。

その途端ドレスはリボンやらレースが

外れて、しっとりとしたシンプルなドレスに

変わった。

「お~!! 初魔法!! 生きてて、

魔法が見れるとは。流石ね!! 」

いや、一回死んだか.........

ジルは誇らしげに、を張っている。

貓が張ってるよ。

いすぎるんですけども。

「ジル~。ありがとう。ホント凄いわ」

これでジルの攻略も分かったわ。

譽めちぎり作戦ね。

「じゃあ、僕行くよ。

ほんと、忙しいんだから、

あんまり呼び出さないでよね」

と言って消えて行った。

ほどなくして、リリアンがお茶を用意して

戻ってきた。

「お嬢様、お茶の用意が出來ました」

「ありがとう。皆もし休んで」

ザワザワ。

達がなにやらヒソヒソと話している。

あー、あれね、ありがとう。効果ね。

なるべく早く皆にも慣れて貰いたいわ。

悪役令嬢なんて、いつどこで、恨みを買って

殺されるか、わかったもんじゃないんだから。

「では、マリー様、お著替え初めましょう」

コルセットをこれでもかと、

ぎゅうぎゅうに絞めあげられ、

「うっうっうっ、苦しぃ~~。もう無理!! 」

「何をおっしゃってるのですか。

今日は大切な日なのですよ。他の方より綺麗にしなくてはっ!! 」

私は全くそんなつもりなんて、無いから~。

そしてドレスを持って來る。

「あれっ?こんな形でしたか?もっとこう

ゴテゴテした、ブリブリな.....」

やっぱり、皆そう思ってたんじゃない!!

「何を言ってるの?間違いなくこれよ」

「そ、そうですか......」

首を傾げている。

すっとぼけるしかないわね。

「リリアン、早く著替えさせて。」

シンプルになったドレスに著替える。

「まぁ~。なんて素敵な

ドレスなんでしょう」

「これで、ルーファス王子も、

いちころですね」

全く、仕留める気はございませんから。

「次はお化粧と、髪をセット致しますね」

でたっ。グリクリの縦巻きロール。

これは、なんとしても阻止しなくては。

「リリアン、お願いがあるのですが」

「なんでございますか? 」

しいつもと雰囲気を変えたいから、

あの縦巻きロールやめてくれない? 」

「························」

「ねぇ、リリアン、聞こえている? 」

「やはり、お嬢様変わられました....」

マリーは縦巻きロールに

深いこだわりがあったのだ。

「リリアン、人はね、

経験を経て変わるものなのよ。

良くも、悪くもね。」

よし、決まった!

リリアンが今にも泣き出しそうな顔になる。

「そ、そうでございますよね。

マリー様。リリアンはいたしました」

ふふふふふ。

これで、縦巻きロールは完全阻止ね。

「ふわっとした

半分ロールアップにしてくれないかしら」

「それと、お化粧もナチュラルにね」

「かしこまりました」

お化粧も髪のセットもオッケー!

これで完璧じゃない!

「お待たせ、致しました。後はジュエリーを

著けて、終了でございます。」

「じゃあ、シンプルなドレスだから

し大きめなガーネットにでも

しましょうか」

のイヤリングとネックレスを著ける。

リリアンがニコニコと微笑んでいる。

鏡に向かう。

「かっ、可~いぃ~! 」

思わず口から出てしまった。

もとが良いから、まじ可いんですけど。

「お嬢様、大変おしいです。他の令嬢にも

絶対、負けません! 」

だから、勝負しませんってば。

気が付けば、もう夕方になっていた。

コンコンコン。

「お姉様、用意は出來ましたか?

そろそろ向かう時間ですよ」

ロイが部屋まで迎えにきた。

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