《これって悪役令嬢?!私の生き方貫きます!》妖魔の森3

テレスが目の前に立ち塞がる。

「お前達、なんでこの森に來たのかい?」

「あんたの心臓を握り潰す為よ!」

小馬鹿にしたように、

「面白い事を言うね。

出來ると思っているのかい?」

「あんたこそ、いいの?ここがあんたの

墓場になるけど。言い殘した事

聞いてあげても良くってよ!」

「口の減らない、小娘だね」

「生かしておいて、あげてもいいんだよ。

私の手先になるならね」

「バカにするのも、いい加減にしてよね。

テレス、本當は淋しいんじゃなくって?」

「お前に何が分かるんだい?」

だんだんと、テレスがイライラし始める。

「何を偉そうに。それか、なんだい?私を

めてくれようって言うのかい?」

「ええ、めてあげてもよくってよ!

悲しさと寂しさに負けて、

を落とすのは愚か者のする事よ!!」

「言わせておけば、お前だけは、

絶対、生かして帰さないよ」

む所よっ!!」

テレスが腕を大きく振りかぶる。

マリーに向かって、黒い稲妻が真っ直ぐに

延びてくる。

マリーは逃げるどころか、一歩たりとも

かずテレスを見據える。

「まり、危ないっ!!」

「マリー様っ!!」

ジルがとっさに、しっぽを振り稲妻を曲げる。

稲妻は風を切り、後ろの木へ當たる。

木の幹が真っ二つに割れ、

マリーの頬に一筋のが滲んだ。

「まり、避けないと、危ないって

所じゃなかったよ」

「マリー様、危険です。私の後ろへ

お隠れ下さいっ!!」

「いいえ、私は逃げないわ。あなた達を

信じているから」

「今度は、こちらが行くわよ」

マリーがテレス目掛けて、駆け出す。

大きな聲を上げながら

どりゃ~!!!

「まり、正気の沙汰じゃないよ」

「マリー様、なんと無謀な」

「剣道6段を舐めるなよ~!!」

「バカか。正面から來るとは」

テレスが又、大きく手を振りかぶる。

稲妻がマリーに向かう。

「同じ手には乗らなくってよ!」

びる黒い稲妻の筋を軽く飛び越え

テレスを捉える。

「隙ありっ!~~っ!!」

「な、何?」

マリーの剣がテレスのを切り裂く。

「くっ」

ドサッっ。

テレスが崩れ落ちる。

「ライル、ジル、今のうちよっ!」

「はっ!!」

「分かった!!」

魔力の木に向かい、テレスの心臓を探す。

すると、

明な綺麗ながテレスの心臓を

差し出す。

「誰?」

「これで、ようやく私も解放されます」

「ありがとう」

淋しそうに、ニッコリとそのは笑う。

「もしかして、テレスなの?」

は微笑むだけで、何も答えない。

「マリー様?何をしてるのですか。早く

その心臓を」

マリーは心臓をけ取り、テレスの元へ

駆け出す。

「マリー様、何をっ!」

「ライル、ごめんっ!」

事もあろうに、

心臓をテレスに戻してしまった。

「あ~!まり~!」「マリー様!」

「うっ」

テレスがゆっくりと目を覚ます。

皆が息を飲む。

テレスの姿が、先程のの姿に

変わっていく。

「何故?殺さなかったのですか!

何故?殺してくれなかったのですか!」

「あなたが人を憎む事しか、知らないまま

死なせるのは、嫌だったの」

「私は、あなたに酷い仕打ちをしたのに...」

マリーはテレスを抱き締め、

背中を優しくでる。

「もう、いいのよ。テレス。復讐も誰かを

憎む事も終わり。

これからは、私の元で幸せにならない?」

「私が、幸せになってもいいと?」

テレスの目からは、大粒な涙が流れ出す。

「ライル、いいわよね?」

「え、えぇ、もちろんです」

何故か、ライルが頬を染める。

「まりらしいね。じゃ、僕帰るよ~

トト様から怒られちゃう」ジルが消える。

「さてと、私達も帰りますかっ」

「はいっ!」

「えぇ」

三人は森を抜けて、城へ帰るのだった。

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