《これって悪役令嬢?!私の生き方貫きます!》城へ帰還

城を目指す中

「ライル、ルーファスは元に

戻ってるかしら?ねぇ、ライル...」

「もう、ペンダントも明ですし、

大丈夫だと思いますが。と何度も

お答えしましたが?」

「マリー様は、気がお強いのに、

心配なのですか?よっぽど王子の事が

お好きなんですね」

「ち、違うわよ。ただちょっと、

気になるだけで、そんなに好きじゃないわよ...」

「そうですか。そんなに好きではない。

で、よろしいですね?」

はははっ。

むぅ、ライルって案外いじわるよね。

テレスも隣でニコニコしている。

そろそろ城に著く頃だ。

門を抜けると、皆がマリー達の帰りを

待っていた。

「マリー様、ライル様お帰りなさいませ!」

「お嬢さん、お帰り!俺は信じてたよ」

リックが大泣きしてる。

「リック、あたりまえでしょ?

私が負けるはずなくってよ」

「マリー様....」

「アイリもよく頑張ったわね」頭をでる。

そして、皆が道を開ける。

正面からルーファスがゆっくり、

マリーの元へ向かう。

「マリー。本當にマリーなんだな」

「ルーファスっ!!」

「私の事分かる?」

「あぁ、俺のマリーだ。間違いない」

ルーファスはマリーを抱き締める。

「もう、心配かけないでよっ。なんで

私の事、忘れちゃうのよ!バカっ!」

「ホントに、俺はバカだな。

こんなに気が強くて、可くて、我が儘な

お嬢さんを忘れるなんてな」

「ちょっとそれ、譽めてるの?」

「最高の譽め言葉だ」

ルーファスがマリーの額にキスをする。

「ちょ、ちょ、ちょ、これとあれは...」

むごっ。

ルーファスがマリーの口を手で塞ぎ、

その上からキスをする。

っ!!

もう限界に恥ずかしすぎる。

「仲が良くて何よりだ」

王と王妃がこちらに來た。

皆が広間に戻る。

「マリー嬢、今回の事深くお詫びを

申し上げる。本當に申し訳なかった。

いくら呪いだとしても、我の不覚だ。

そして、命をかけてまで、ルーファスを

守ってくれありがとう。これは、

父としての言葉だ」

「王様、今回の件、全て私のせいです」

ライルが告げる。

「ライル、違うわよ。私があなたの罪も

背負ったの。だから私の責任」

「そうか、良く分かった。

妖魔の森での活躍とマリー嬢に免じて

今回は不問とする。

その代わり、マリー嬢と

ルーファスを守り抜く事。分かったな」

「無論、誓います!」

「はて、隣の令嬢はどなたかな?」

「王様、私、テレ....」

「テレサって言いますの。私の遠い親戚で

薬とかを調合したりしていまして、それで

今回たまたま職を探してて。ねっ?」

マリーが凄い勢いでまくしたてる。

「そ、そうでございます。テレサと申します」

「そうなのか。ちょうど薬師が

いなかったからマリー嬢の紹介なら

城で働いて貰えるとありがたい」

「ライルが面倒を見ると申しております」

マリーがライルにウィンクする。

「なっ!」ライルが驚く。

「そうか、ライル任せたぞ」

「か、かしこまりました」

ライルがまんざらでもない顔をする。

「後日、妖魔の森から生還し、

ルーファスを救ってくれたマリー嬢の為に

祝賀會を開く。その時に正式に婚約の

発表もする。宜しいかな?」

「はい、かしこまりました」

「ルーファスもそれで良いか?」

「はい、有り難き幸せ」

「マリー嬢、それでは、ゆっくり

していって下さい」

王と王妃が去った。

ライルとテレサも皆の元に戻る。

「ねぇ、ルーファス、本當は私の事

心のどこかで、要らないって思って

たんじゃないの?」

「何、バカな事言ってるんだ。

そんなはずないだろ」

「本當かな~?テレスに鼻の下ばして

たんじゃないの?」

「バ、バカ。この1ヶ月、心に大きな

開いてて、それが何か分からなくて

苦しかったんだぞ」

「そうなの?あやし~っ」

「じゃあ、証明してみせるか?」

「冗談、冗談。ちょっと言い過ぎました」

マリーは歩き出す。

「これが証拠だ」

マリーの手を引っ張り

ルーファスがマリーを抱き寄せる。

「俺の本気だ」

不意打ちで、キスをする。

「んっ」

マリーが固まってかない。

「おい、マリー!」

固まるマリーに

「可いすぎるだろ」と呟き、

手を引くルーファスの顔は

満面の笑みを浮かべていた。

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