《これって悪役令嬢?!私の生き方貫きます!》危険な匂い3
祝賀會の日になり、城に早目に來て、
香が、スピーチの練習に付き合って
くれている。
「ほん、本日は、お日柄も良く、誠に....」
「ストーっプ!何その、親父が結婚式にする
スピーチはっ」
「まり、固くならない。
気持ちを話せばいいのよ」
「うん、分かった。」
「大丈夫よ。まりはいつも土壇場に強いから」
「そーかな」
何回か、香に聞いて貰いながら、
練習をする。
結構時間が経ってたようで
「そろそろ、お二人とも
ご用意いたしませんと」
侍達に聲をかけられる。
まりは、薄いコバルトブルーのドレスを著用。
はぷっくりとしたピンクの
リップにほんのりと、頬紅を差した。
香は、ブルーグリーンのドレスを著た。
「やだ~マリー可い」
「ミリカもだよ~」
二人はキャっキャしながら準備を進める。
準備も終わり、ルーファスとロイが
部屋へやって來る。
「るぞ」
ルーファスが目を細める。
「マリー.....」
「ちょっと、何か言ってよ」
ルーファスがマリーの手を引く。
「ルーファス、まだ時間には早いよ」
「行かせたくない......」
ルーファスがマリーを抱きしめ
何度もキスをする。
「んっん」
ルーファスが名殘惜しそうに
を離す。
「ルーファスっ!
リップ落ちちゃったじゃないっ」
「い、いや、すまん。つい」
「また、後でね...」
マリーは頬を染めながら、返事をする。
「あぁ、後でな」
ルーファスもまんざらでも無い顔をする。
部屋へ戻ると
香とロイも手を繋ぎながら座っている。
「お二人様、そろそろ宜しいですか?」
香がニヤニヤしながら言う。
「も、もちろんよ」
二組のカップルは、會場へる。
ルーファスの挨拶が終わり、ついに
マリーのスピーチにる。
「ほ、本日はお日柄、ら....」
「マリー大丈夫だ。俺がついてる」
ルーファスが手を握る。
ふーっと深呼吸して、前を向く。
「皆様、今日は私の話しを聞いて下さい。
私は最初ルーファス王子の事なんて
どうでもよかった。でも彼の弱さ、
たまに見せる寂しそうな顔、
そんな王子が、たまらなく、いとおしく
じました。そして、
私を守ると言ってくれた強さ。
たまに見せる笑顔。そんな人間らしい
ルーファス王子の隣で一緒に笑っていたい。
寄りかかるのはでなく、寄り添っていきたい。
ルーファス、こんな我が儘な私を
いつも許してくれてありがとう。
そして、この場に立たせてくれた皆様
にも謝いたします。ありがとう」
深くお辭儀をする。
すると、會場から
「マリー様、お嬢さん」
皆から拍手が送られる。
ルーファスが、
「マリー、このまま連れて帰りたい...」
なんて言っている。
「ダメよ。まだ始まったばかりなんだから」
スピーチも終わり一息ついたら
「ねぇ、まり、ちょっと涼みに行かない?」
「そうだね、ちょっと、暑いよね」
ルーファスを見ると、ライルと王様と
話してるし、伝えなくていいか。
二人でバルコニーに向かう。
「まり、スピーチ良かったよ」
「ありがとう。めっちゃ張した~」
侍が、飲みを持ってきてくれた。
「マリー様、ミリカ様どうぞ」
「ありがとう」
「ぷはーっ。スピーチで
乾いてたから味しいっ」
一気に飲み干す。
しかし、侍は立ち去ろうとしない。
「まだ何かあるの?」
「いえ。特には」
突如、目の前がグルグルと回ってくる。
「な、なに、こ、れ」
侍にもたれるように気を失ってしまう。
そして、そのまま、その侍は
マリーを軽々擔ぎ上げ
バルコニーを降りて行く。
香は、沢山飲んでおらず
その場にうずくまりながら、必死にぶ。
「ま、マリーが、マリーが」
ロイが香の聲に気付き、急いで駆け寄る。
「どーしたの!ねーさんがなんだって!」
「外が、騒がしいな。それより
マリーは何処に行ったんだ?」
數秒後に、マリーが連れて行かれた事を知り
怒り狂うルーファスがいた。
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