《これって悪役令嬢?!私の生き方貫きます!》危険な匂い6

1臺の荷馬車が門を通過しようとしている。

「ご苦労様だな。これけ取ってくれよ」

男が門番にチップを渡す。

「いや、貰うわけには....」

「今日はさ、こちらも祝賀會で

大儲けしたんだ。け取ってくれよ」

「あぁ、すまんな」

門番は、気を良くしたのか、素直にけ取る。

男はニヤッと笑いながら、門を通過する。

「ちょろいもんだな」

し荷馬車を走らせ、待機していた馬車に

マリーを擔ぎ、乗り換える。

マリーを乗せた馬車は、暗闇を走り去る。

程無くしてマリーは、目を覚ます。

「くっ....」

手足を縛られ、口に布を巻かれている。

「お嬢ちゃん、目が覚めたかい?」

低い聲で、男はニヤッと笑う。

あんた、何者?と言おうにも

口を塞がれている為上手く話せない。

「これじゃ、話せねーか」

男は巻かれていた布を取る。

「あんた、何者なの!

いったい何が目的なの!」

男は焦る様子も見せず

「俺かぁ、俺は、ジャックだ」

男を見ると、細面な顔に、彫りが深く

頬に傷跡が刻まれ、

長い銀髪を一本に束ねている。

ホールズの店員から聞いた男だろうか?

「あんた、こんな事して、

ただじゃすまないわよっ!」

「連れ去らせてるのに、

強気なお嬢ちゃんだ。」

「ほどきなさいよっ!」

暴れようとするが、さっきの飲まされた薬が効いてる為、上手く力がらない。

ジャックがマリーの顎を摑み

顔を、近付けながら、

「あんまり、暴れない方が懸命だと

思うがな。お嬢ちゃん」

「お嬢ちゃんじゃないわ。マリーって

言うのよっ!」

ジャックの顔を睨み付ける。

「はっ、気にった。

どこかに適當に捨てていこうかと、思ったけど

俺が貰う事にするわ」

「はぁ~?あんたなんか、こっちから

ごめんだわっ」

「あんたなの?イザベルから

依頼された男ってのは。

ミリカを狙ってたんじゃないの!」

の嫉妬ってのは、怖いよなぁ。

ミリカなんて、雑魚金になんねーんだよ」

「なんて奴っ」

「ホールズのお嬢ちゃんはさ、

ミリカを脅すだけで、いいとかほざいてたな。

そんなの最初から目的じゃ、ねーんだよ」

「狙いは、最初からあんただよ」

「な、なんでっ!」

「言ったろ、ミリカなんて雑魚脅しても

金にならないって」

「そんなに、上手く行くはずないでしょ。

ルーファスが見付けてくれるわ」

「さぁ、どうだろうなぁ」

ジャックは、スリルを

楽しんでいるようにも見えた。

使われていない、屋敷に到著すると

ジャックはマリーを擔ぐ。

その時、ネックレスが切れて落ちる。

二階の部屋まで擔がれると

ベッドに投げ出される。

「な、何するつもり....」

流石のマリーも焦る。

「いったろ、俺はあんたが割りと

気にったってさ。俺のものにすれば

ホールズのお嬢ちゃんも、大喜びだろうな」

「私にれたら、舌を噛みきって死ぬわよ」

「ゾクゾクするなぁ」

この男狂ってる。

薬の効果も切れ始めてたが、

けないふりをする。

なんとか、時間を稼がなきゃ、本気でヤバい。

「私、初めてですの。だからせめて

縄をほどいて下さらないかしら?」

「観念したって事か?」

「えぇ、どうせ助けも來ないでしょうから

楽しい夜にしましょうよ」

「面白い、お嬢ちゃんだ」

ジャックはマリーの縄をほどく。

「その前に、水を一杯くださらないかしら?」

「時間稼ぎか?そんなの無駄だけどな」

ジャックが部屋を出て水を汲みにいく。

まずい、まずい、まずいー。

部屋を見渡すと窓があるが、施錠してある為

逃げだせそうにない。

そうだ、ジルっ。

が無い。祝賀會で外してしまっていた。

ジャックの階段を上る音がする。

マリーが天を仰ぐ。

もうおしまいだ。私の乙も今日で

終わりだ。と思うと、涙が出てきた。

ドアが開き、ジャックが姿を現す。

「泣くほど、嬉しいのかよ」

「そうね、そうかもね」

開き直るマリー。

ジャックがマリーの涙を指で拭う。

背中に寒気が走る。

こんなにも、好きではない男から

れらると、嫌なものなんだ。

と初めて分かる。

ジャックはマリーの首にねっとりした

舌を這わせる。

同時にピリッとした痛みをじる。

助けて~。もうダメ~。

と思った時、なにやら下が騒がしくなった。

「ちっ、運がいいな。お嬢ちゃん。

お楽しみは、また今度な」

と言いながら、施錠してた窓を開け

軽に飛び降りる。

た、助かったのか?

マリーは、力が抜けベッドに座り込む。

ドアが勢い良く開き

「マリーっ!」

ルーファスが現れた。

「わ、私...」

「今は何も喋るな」

マリーに上著を掛けると、抱き抱えて

部屋を後にする。

ルーファスを見上げると

怒りを通り越し、怖さすらじられる

顔をしていたのだった。

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