《これって悪役令嬢?!私の生き方貫きます!》さ迷う魂10

タクシーはまりとルーファスを乗せ、

自宅へと走り出す。

「ルーファス~。ふふ、

ルーファスだぁ~。ふふふ」

とルーファスの肩にもたれかかる。

完全に酔っぱらっているまりだが、

「もしかして、マリーか?」

ルーファスが尋ねる。

「何いってんの?マリーだよ~。ふふふ」

と言って、まりは、寄りかかって眠ってしまう。

「まだ、マリーの魂はいるようだな」

自宅に到著し、マリーを抱き抱えながら

自宅へ戻る。

ソファーに座らせ、水をキッチンに

汲みに行くと

「くるし~」

と言いながら、まりが洋服を

ごうとしている。

「ば、バカ。やめろ。待て!」

ルーファスが止めにる。

「え~、何で~?」

「落ち著け、まず水を飲め」

「は~い」

まりは、コップを手に取り水を飲もう

とするが、ダラダラと口からこぼれてしまう。

「おま、何やってるんだ!」

まりから、コップを取り上げる。

まりを見ると、潤んだ目でルーファスを

見上げている。

「ルーファスが、他の子に、デレデレ

してるのやっ!」

酔っぱらっているのもあるが、マリーが完全に

表に出てきている。

「大丈夫だ。あんなの全く眼中にはない」

「本當ぉ?」

「もちろんだ」

「なら、やだけど、いいよ....」

まりはうつ向く。

「マリー、こっちを向け」

まりの顎を摑む。そして、深いキスを

何度もする。

「んっ、んっ」口が離れると

「早く、迎えに來て......」

と言って眠りに落ちる。

眠ったまりを抱き抱え、部屋へ行く。

「ジル、いるのか?まりの著替えを頼む」

まりをそっとベッドに降ろして

「また、明日な」と言っておでこにキスを

して部屋から出る。

ジルが、「まり、お酒、クサ~い」

と言っていたのは言うまでもない。

次の朝、まりは目を覚ます。

「う、頭、痛った~。やば...飲み會で

桜井にトイレ連れて貰って.....」

この當たりから、全く記憶が無い。

それもそのはず、マリーが表に出ていた

のだから。

まりは、急いで支度をしてキッチンに

下りてくる。

しして、ルーファスも下りてきた。

「まり、おはよう。調はどうだ?」

「頭痛いの...それに記憶無くて。私なんか

やらかしてないよね....」

「さあな。可かったぞ」

「朝から、何言ってるのよ。ご飯食べて

先行くから、ルーファス君も後でね」

「ああ、気を付けて行けよ」

まりに戻っている事に殘念に思ったが

「俺も、行くとするか...」

ルーファスが會社に到著する。

まりの席を見ると、數人の子に

囲まれている。

遠くから話を聞いていると

「まり先輩ずるいですぅ~。王子獨占して」

「獨りじめって、ここは會社よ?

仕事なんだから獨占も何も無いでしょう」

「昨日だって、お姫様抱っこされてたし....」

「えっ、どういう事?」

まりは、驚きを隠せない。

「本當は、わざとじゃないんですかぁ?」

まりの顔が段々と変わってくる。

子達が、

「え~、私だって、ルーファス君と

お話、したい~」

まりが機をバンっと叩いて立ち上がる。

「いっちょ前な事言ってくれるじゃない。

そのお花畑な脳ミソどうにかしたら?

何しに會社來てるのよ。

男探し?まともに仕事も出來ないのに

そんな事ばかり言ってたって、いつまでも

ロクな男なんて出來ないわよ。

まずは、コツコツ自分に出來る事をしなさい!

それを見ててくれる人は必ずいるのよっ!」

ルーファスが席にやって來る。

「ルーファス君~おはよう~」

何も無かったように貓なで聲で、

子達が挨拶する。

「ああ、おはよう。

俺はな、自分の事しか考えて無いやつは

大キライだな。特にお前らのようなな」

子達の顔が青ざめる。

こそこそと自分の席へと戻って行く。

「聞いてたの?」

しな。久しぶりだ。まりの怒鳴り聲を

聞いたのは」

「怒鳴った事あったけ?」

「まあな」

「それより、昨日ありがとう。私やっぱり

かけてたんじゃない!」

「あんなの、迷でも何でも無い」

「そう?ならいいけど....」

向こうから、桜井がやって來る。

「桜井、おはよう。昨日、迷かけたね。

ごめん....」

桜井は、まりの挨拶も聞こえて

いないかのように

「おい、新人王子

ちょっと顔貸して貰えるか」

ルーファスを挑発するように言う。

「ああ、構わないぞ」

ルーファスも桜井を睨み付け返事をする。

二人は部署を出て何処かに向かう。

殘されたまりは、

ここ、會社だから~。仕事してよ~。

と思い、ため息をつくまりだった。

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