《これって悪役令嬢?!私の生き方貫きます!》さ迷う魂12

まりが家に帰って來た。

「ただいま。ルーファス君帰ってる?」

ルーファスが2階から下りて來る。

「おかえり。遅かったな」

「ちょっとね、買いしてたのよ」

「ほら、ルーファス君にお土産。

ケーキ買ってきたんだよっ」

まりは、今日のルーファスの悲しそうな顔を

忘れられず、ケーキを買って來たのだ。

「ソファーで待ってて!著替えてくるから」

まりは急いで2階の部屋へと戻る。

著替えも終わり、キッチンに戻ると

紅茶の用意をする。

「王子のお口に合いますか、分からないけど

どうぞ、召し上がれ」

「うまそうだな。頂こう」

「どう?」

まりがルーファスの顔を覗く。

「ああ、俺の好みだ」

ルーファスは笑顔を、見せる。

「良かった~。なんか今日ルーファス君

悲しそうな顔してたから」

「気にするな」

「でも.....」

「まりは、今幸せか?」

「何?唐突に。うん、まあ、幸せかな?」

「そうか....何、こっちの話しだ。

それにしてもまりはお節介だな。

俺の為にケーキ買ってきてくれたんだろ?」

「ついでよ。ついで」

ははは。とルーファスが笑う。

「いつも、笑ってればいいのに」

「そんなに、俺は怖い顔か?」

「うん。そんなじ」

またルーファスは笑う。

「じゃあ、そろそろ部屋もどろっか」

二人はそれぞれの部屋へと戻る。

ルーファスが部屋へと戻ると

「ジル、マリーの魂は、

もうすぐ消えるかもしれん.....」

「えっ!何で分かるの?」

「マリーが出てきて、言っていた....」

「ルーファス、諦めちゃダメだよ!

なんとかしないと!」

「そうだな....何をすればいいのか....」

珍しく気弱になる。

「僕がなんとかするよっ」

ジルが部屋から出て行く。

「にゃ~ん」

まりの部屋の前で鳴いてみるが、返事がない。

「寢ちゃったのかな?」

ガチャリと、扉が開き、まりが姿を現す。

「ジル?マリーよ。ジルの聲で目が

覚めちゃったじゃない」

「まり~。出てこれたの?」

「本が寢てる時だけね、私も、晝は

もうダメかと思ったのよ。でもまだなんとか

行けそうだわ。ルーファスのあんな顔見たら

まだ消える訳にはいかないわ」

「さすが、まりっ!ってどっちも

まりだけどね」

マリーはルーファスの部屋へ向かう。

「ルーファス、るよ~」

ルーファスの目が開く。

「マリーか?」

「そうよ。マリーよ。晝はごめんなさい。

それにしても、ルーファスっ!

男がみっともない顔しないのっ!

心配になっちゃうでしょが」

ルーファスがまりを抱き締めようとする。

それを、ぺしっと手で払う。

「ダメよ。このは私であって、私では

ないの。手を出したら、浮気と見なします」

「すまんつい...もう....」

「まさかっ、手を出したんじゃ

ないでしょうね?」

「いや......」

まりは、ルーファスを睨む。

しかし、ルーファスは嬉しそうだ。

「それで、どうすれば戻れるの?」

「強く念じれば、いいんだよ」

「分かった。やってみるわ」

マリーは戻りたいと念じる。

「ダメじゃない....」

「おかし~な。トト様は大丈夫だって」

「もしかして、大分融合されてるから

かも知れないわ。もっと強く分離されないと

難しいわね。ルーファス、思いっきり

毆ってみて」

「無理だ。俺には出來ない....」

「ふんっ、いくじなしめ」

「酒を飲めば、いいんじゃないか?」

「はぁ~?私まで酔っぱらうでしょうが」

「いや、可かったぞ.....」

「なるほど、その時に、手を出したわね」

ルーファスはそっぽを向く。

「あ、まりが起きちゃう。とにかく

何か考えるのよ。日に日に融合は進むから

出てこれる時間も、短くなるわ。

分かった?任せたわよ」

「ああ、なんとかする」

「ルーファス、ジル、ありがとう」

まりが部屋へ戻る。

ジルが

「まだ大丈夫っぽいね~」

「ああ、良かったな」

「でもさ、まりなんか、パワーアップ

してない?」

「そうだな.....」

二人は顔を見合わせるのだった。

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