《これって悪役令嬢?!私の生き方貫きます!》幻の島5

マリーとライルは朝になり、目が覚める。

「う、痛った。ベッドがいのよ。ライルは大丈夫?」

「私は、慣れておりますので」

二人は朝の支度をはじめる。

「マリー、今日は、ルル姫とアラン様の謁見の日だよ」

スージーから聲がかかる。

「アランって、ルル姫の婚約者?」

「ああ、そうだよ。ルル姫は嫌がってるみたいだけどね」

「それで、何をするの?」

「定例の朝の顔合わせみたいなもんだよ」

「分かったわ。向かうわ」

マリーとスージーとライルは広間に向かう。使用人達が赤い絨毯を挾みズラリと並ぶ。ガチャリとドアが開きルルとルーファスがってくる。

「なんで、ルーファスが?」

マリーが呟くと、スージーがしっと、口に指を立てる。ルルが挨拶を始めた。

「皆の者、今日は、紹介したい人がいるの。アルト王國から來たルーファス王子よ。大切なお客様だから、皆も宜しく頼むわね。私の夫になるかもしれないない人ですから....」

その時、遅れてアランがってくる。褐のオリエンタルな顔だちのイケメンだ。

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「おい、ルルどういう事だっ!」

會場はザワザワとしだす。

「あら、アラン。聞いての通りよ。私はあなたと結婚するつもりは無いわ。お父様が勝手に決めた事よ」

「なんだと?ルル本気なのか」

「ええ。運命の人が見つかったの。それならお父様も文句は言えないでしょう?」

「そうか。ルル。お前の気持ちは分かった....」

アランはそう言うと部屋から出で行く。マリーは咄嗟にアランの後を追う。

「マ、マリーっ!」

スージーが止める間も無くマリーは広間から出て行く。

「ちょっと、アラン様!」

アランは立ち止まると、振り向きマリーを見る。

「誰だ?見ない顔だな」

「あなた、それでいいわけ?」

「お前に、関係無い事だろ。それに使用人が口出す事じゃない」

「ああ、もう焦れったい....」

「な、何っ?」

アランは驚いてマリーを見る。

「焦れったいって言ってるのよっ!あんた、ルル姫の事が好きなんでしょ?なんでそんなに簡単に引き下がるのよっ!」

「いや、だが.....」

アランはマリーの気迫にたじろぐ。マリーはだんだんとイライラして

「何で、男ってそうなのよっ!あんたがそんなんだから、ルル姫だって振り向かないのよっ」

マリーはアランのみぞおちに思い切り、パンチをれる。

「うっ.....」

アランはその場にうずくまる。

「お、お前、何者だ.....」

「ふんっ。今はただの使用人よ」

「流されて來たのか.....」

「ええ、そうよ。何か文句あるのかしら?」

アランは立ち上がると、お腹を押さえながら

「面白いやつだな。俺を毆るやつなんかいないからな」

「まあ、そうでしょうね」

「俺の部屋へ來い」

アランはマリーを引っ張り、部屋へ連れて行く。朝禮も終わり、ルルとルーファスが部屋から出て來る。

「まあ、アランったら、ルーファスの使用人を気にったのかしら.....」

ルルは顔をしかめる。

「あ、あいつ......」

ルーファスは、マリーとアランを追いかけようとすると

「ルーファス、ほっておきましょう」

と言ってルーファスの手を引く。ルーファスは振り返るが、もう二人はの姿は無かった。

アランは、マリーを引っ張り、部屋へとやって來る。

「ちょっと、何するのよっ」

「いいから、し大人しくしてくれないか?」

仕方なく、マリーはソファーへ座る。

「それで?何か話しがあるんでしょ?」

「ああ。どうすればいいかとな...こんな事誰にも相談なんて出來ない...」

「はぁ」

マリーはため息をつく。

「バカにしてるのか?」

「してないわよ。アランも誰かとよく似てるな。と思ってね。一人で悩んでたのね....」

「俺とルルはなじみなんだ。この島の王族は縁でり立っている。小さい頃からルルと結婚すると決められていた」

「そうなの。でもアランはルル姫が好きなんでしょう?」

「まあな。最初は俺も好きとか分からなかったし、結婚なんて興味なんて無かったんだ。でもあいつが、王として頑張ってる所を見て、俺もルルを支えたい。と思うようになっていったんだ」

「素敵じゃない。何も問題無いじゃない」

「でも、あいつは大きくなるにつれて、外の世界に興味を持つようになっていったんだ」

「この島、しおかしいものね.....」

「それは無理も無い。今も幻の島とされ、一切外との流は止されている」

「理由を、聞いてもいいのかしら?」

「ああ、構わない。どうせルルとも結婚出來ないかもしれない。それにお前だって帰れる訳じゃないからな」

「そ、それは....」

違う。と言いたい所をぐっと堪える。

「大昔にな、この島が侵略された歴史があるんだ。この島にある寶が狙われてな。島の皆が殺された。そして唯一殘ったのが、ここの王子だった。偶然にも漂流した西洋のに落ちた。だからこの城も西洋の城みたいなんだ。そしてその王子は、王となり同じ慘劇が繰返されないよう一切外との流をたったんだ」

マリーは深く頷く。

「そんな歴史があったのね。だから漂流した者も一切帰れ無いって訳ね」

「ああ、そうだ」

「私、マリーって言うのよ」

「マリーか。悪く思うなよ。だが、この島だって悪く無い」

「それで、ルル姫は、今は平和だからきっと窮屈に思えて來てしまったのかもしれないわね」

「そうかも知れないな」

「分かったわ。まずは、ルル姫にあなたの本気を伝えなくちゃね」

「マリー、どうするんだ?」

「まだ考え中よっ!私に任せなさいっ」

「マリーか、ルルが居なかったら、俺はマリーにをしていたかもな....」

「バカ言ってんじゃないわよっ!」

マリーは、アランの肩をおもいっきり叩くと、やるしかない。と心に決めたのだった。

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