屋上を後にした私はこれで良かったんだよねと振り返る。

まず、私は直接ではなく一枚の紙切れに気持ちを託した。関わるなと言われた以上、変に刺激をしてはダメかなと思ったから。

そして予定通り、今日彼が屋上に來た時、彼が抱えてる闇の大きさを私はじた。だって目は腫れてるし、顔は死んでるし、それに私を見つけた途端、帰ろうとするし....

 でもそれは彼が昨日、私に言った言葉は人と付き合うのがめんどくさいとかそんな理由じゃなくて彼なりにだした答えだとも思った。

だからといってここで私が諦めたりすることは

できなかった。

彼を、再び人と関わらせるって決めたんだから！

だけどやっぱり彼は聞く耳を持たなかった。

私の言い方が悪かったのもあるかもだけど、

そもそも噓だとしても告白されといて

人をもう好きになるなんてことはないから。

とか酷くない？

だからつい、振り逃げは許さないって言っちゃったんだけど....

それがまた返って悪い方向にいっちゃって、だけど

そのあと鍋島は何かを抑えるようにしながら人と関わりるのは怖いと言った。

そして気づいたら私は彼を抱きしめていた。

好きとかそういう気持ちはない。だけど昔を引きずり人と関わりが持てない、人を信じれない彼をほっとくことは出來ない。そんな私の意思の表れだったのだと思う。

“鍋島が見捨てない限り1人にはならないよ？”

私が彼に告げたことに噓は１つもない。

[もしトップカーストに居れなくなる]

私は昨日この問題と向き合った。

もし雫と心に何か言われ、私が話して理解し合えなかったら私は抜ける覚悟を決めた。

 そもそも今考えれば噓の告白をして楽しむような

グループだ。抜けても悔いはない。

鍋島が人を信じれないようなら私が鍋島を信じることから始める。

そしてまずは2人で信頼関係を築けばいいの。

彼に噓告白をしたという罪悪はある。

でもそれ以上に彼と過ごした1週間は楽しかったから

私はこれからも仲良くしたい。

私の思いが全て伝わったとは思わないけど、しでも鍋島が変わっていってくれると嬉しい。

それが私の本気の思い。

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胡桃から遅れること數分、俺は屋上を後にした。

気持ちの変化なのだろうか。教室に戻った俺は屋上に行く前よりずっと教室は居心地が良かった。

 そんな俺の様子を見て俺の気持ちを察したかのようにドヤ顔をしてくる胡桃。

 調子にのるなと言ってやりたかったがここは

教室だし、なからず彼の言葉は嬉しかった。

だが、決してみんなが俺を迎えれてくれたわけで

ない。それは俺が分かっている。

俺にとって中學の時に起きたことはトラウマだ。

友達ですら俺を信じてくれなかった。

そのこともあって、俺がまたみんなを信じる

ことができるのかはわからない。

だが、胡桃は俺を信じると言ってくれた。

だから俺は胡桃をではなく、まずはその言葉を信じることから始めようと思う。

 それが俺の今の思いだ。