《人間嫌いな俺とビッチな斷の果実

が去ってからどれくらいの時間が経ったかはわからない。

気づけば流していた涙は枯れ果てている。

「家に帰らなきゃ....」

冬の屋上というのはが冷やす。これ以上いたらも心もさらに冷え切ってしまうよね?

屋上を後にし、帰路に著いた私だったが、帰り道も東雲さんに言われたことが頭から離れることはなかった。

「ただいま......」

不幸中の幸いなのか、まだ家には誰も帰ってきてはいないようだった。

せめて、穂希がいてくれたらまだ気持ちが楽になったのかな?

誰もいない靜かな空間が私自を喰うかのように心を支配していくようだった。

私があの悪魔と似てる?そんなことはあるはずない!あるはずないけど......

 枯れたはずの涙がとめどなく溢れ出し、私は深い闇へと墮ちていった。

……

懐かしい夢を見ている気がする......

そう、中學までの自分はいわゆるトップカーストとは程遠いメガネっ娘だった。

格は今とそんな変わってないとは思うけど......

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元々おしゃれすることより読書したり、かしたりすることが好きで自分のことを可いと思ったことも誰かと沙汰になることもなかった。

自分が可いと気づくきっかけはほんの些細なことだった。

ドンっ!ベシャ......

「あっ、悪い!」

ある日、みんなでバスケをしている最中に私はメガネを落とし、それを踏まれる。

よくある景だったように思うけどぶつかった男の子の反応は違った。

「ごめんな!メガネ弁償するから。それと、余計な

お世話かもしれないけど萌、メガネ無い方が可いと思う」

「あーほんとだー!可い!」

「ほんとだ!萌ちゃん可いよ!」

最初はからかわれてるだけかと思った。

 小4の頃からメガネだったし、度がキツかったのか、レンズで目が小さくなってたらしい。

 

中3の冬休みを利用してコンタクトにした結果、私の周りはあっという間に変化した。

みな、験勉強に忙しいにも関わらず、好きと書かれた手紙も山のようにもらった。

だけど験の忙しさもあり、今まで何も言ってこなかった人たちの手のひら返しに呆れ、中學時代に誰かと付き合うことはなかった。

 初めての彼氏は高校にってからできた。

高校に上がる頃には自分がモテるということを認識し、無事高校デビューを果たしたつもりだったし、

案の定モテた。

そして高校生活に馴染み出した5月に私は當時高3の先輩に告白をされ、そして付き合った。

最初は凄く楽しかった。顔はイケメン、格も私の

ことを気遣ってくれる先輩。我ながらにいい男と付き合ったと思ったほどに。

だけど付き合いを初めて1ヶ月が過ぎた頃だったかな?

 先輩の家に呼ばれた私は、先輩に導かれ、高校生がれるにはまだ早いであろう斷の果実に手を出してしまう。

學校で習う教育でしかその言葉、行為を知らなかった私は見事にその行為に溺れた。今まで験したことの快楽に私はを任せ、そして墮ちていった。

その行為に危険が伴うことは分かってても、1年前の私は止めることはできなかった。

その先輩と別れた後も私は付き合った相手とはことは済ませてたと思う。

 今考えれば馬鹿だと思うけどそれくらい私はのめり込んでしまっていた。

だけど、私が付き合ったのがほとんど3年の先輩だったことからか、もしくは私たちを恐れてか、學年で広まることはなかった。

 そんな高校生活を送ってた私がふと我に返った時には取り返しのつかないことをしていたことに気づく。

ただ、他の人が口に出すことはなくても客観的に見た私は快楽に溺れたビッチ。自分のを大切にできず、ただ本能のまま溺れていたことに気づいた。

そして気付いた時には私には生まれ持った可いと

いう言葉しか殘ってなかった。

だからきっとその最後の自信の要だった可いまでも否定されたようで私は鍋島を惚れさせることにこだわったんだ......

今の好きな気持ちに噓なんてない。だけど、彼を好きになるまでの私は....?

結局、救うとか言いつつも私の行いは自分のためだったの?

1番理解してるはずである自分自のことが私にはもう分からなくなっていた......

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