《人間嫌いな俺とビッチな事件の代償

……

俺は沙霧に刺された。それは事実だ。

ただ、俺は沙霧を責めるつもりはなかった。

だから姉貴にも俺はおおごとにするつもりもなかったし、あいつが誰かに責められることも無いようにしようと思ってた。

だが、現実はそう甘いものじゃないらしい。

これが自宅ならまだ良かった。

もしそうならまだ言い訳が通じたのかもしれないが、場所が學校の屋上でなおかつ、そこに救急車を呼び、學校の先生を始めとして、他の人たちが関わったことによって、ことは俺がまぬ展開になっていった。

「沙霧!あなた本當に睦月くんを?」

「本當なのか!睦月くんを沙霧が刺したと言うのは!」

「うん♪私もあんなことしたくなかったんだけどね。でも仕方なかったの」

……

「睦月、怪我は大丈夫なの?」

「お前は一何をしたんだ?それに有棲はどうした?」

……

「當學校としましては、東雲沙霧さんには自主退學をされることをお勧めいたします」

「待ってください。俺なら大丈夫です。みんなもきっと知らないはずだし、沙霧なら......」

「睦月!あなたは沙霧ちゃんに刺されたのよ?それなのに彼を庇うの?」

「やめないか母さん、睦月にしか分からないこともあるんだ。睦月が沙霧ちゃんを訴えることも何もしないと言うなら俺たちがとやかく言うことではないんじゃないか?」

「大事な息子を傷つけられたのに黙ってられるわけないじゃない!それに刺したことに対して仕方ないって何なのよ!」

「俺だって本當は言ってやりたいさ。だけどいくら俺たち親が言っても最終的には俺は當人が決めることだと思ってる。むしろ大事に至らなくて良かった。人を許せる人間に長してくれたのなら嬉しいことだろ?」

「だけど!」

「睦月は許すと言っていますし、鍋島家は學校の判斷に任せます。ただ、事実関係として睦月は被害者であると言うことははっきりと言っておきますし、間違いはないですね?」

「はい、お父様がおっしゃる通りです」

「で沙霧は?あいつはこれから......」

「睦月くん......そんな風に言ってくれて本當にありがとう。きっと沙霧にとっては睦月くんが馴染で良かったと思う。だけどあなたにとって沙霧は最悪な馴染になってしまったわね......」

「本當に申し訳ない!育てた私たちの責任だ。君にはとんでもないことをしてしまった」

「ほら、沙霧も謝りなさい!」

「睦月は私がいないとダメなの。私がいないと......」

「沙霧!お前はまたなにを!」

そのまま、お父さんに無理やり頭を下げさせられる沙霧。

小さい頃から仲良くしていたはずの馴染に裏切られ最悪の人生だと自分を恨んだ。

そしてこっちにきて、沙霧と最悪の再會をした。

そして沙霧と向き合おうとした矢先、俺は沙霧に刺され、最悪の別れを迎えようとしていた。

「私たちは校長先生がおっしゃられる通り、沙霧に自主退學させます」

「「本當に申し訳ございませんでした」」

……

東雲家の家族と別れた後、ふと昔を思い出す。

昔はふた家族で一緒に々楽しんでたあの頃、

そしてふた家族が悲しい、そして怒りもえた今日この時。

結局馴染ってのは何だったんだろうな......

だけど、俺は前に進むためにこの決斷をした。

俺の意思とは反して馴染はこの學校を去る。

ただ、中學の時といい、今回といい、俺たちは一緒にいるべき存在ではなかったのかもしれない。

そしてこれが沙霧との本當の......さよならだ。

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