《嫁ぎ先の旦那様に溺されています。》プレゼント
車のトランクに積んである荷――。
駅ビルで類などを大量に購したけど、母屋がある階段上まで運ぶとなるとし大変かな? と思っていたところで――、
「俺は仕事があるから、あとは任せたぞ」
「畏まりました」
颯爽と手ぶらで階段を上がっていく高槻さん。
一瞬、「――え? 手伝ってくれないの?」と、思った。
でも、購したのは私の類や靴ばかりで、それは全て高槻さんが奢りだと言って出してくれたモノなので、これ以上、頼るのは流石に我儘だと思い直し、口を噤む。
――それでも量が量なだけに溜息がでかける。
「それでは、宮さん」
「――は、はい!?」
「まずは荷を、お部屋まで運ぶとしましょうか」
「分かりました」
櫟原さんは、車のエンジンを切るとトランクに積んである荷を殆ど持つと――、「宮さん、そちらの荷だけ運んで頂けますか?」と、語り掛けてくる。
「えっと……」
車のトランクの隅に小さな袋が3つほど置かれている。
たしかに、これは類がっている袋と一緒に運ぶのは大変かも……。
でも、こんなのを買った覚えは私には無いんだけど。
「それでは部屋まで行きましょう」
「はい」
コクンと頷く。
大半の荷は、櫟原さんが運んでくれているのですごく楽。
長い階段を上がり神社の鳥居を潛り、境を抜けたあと母屋に到著。
2階に上がり、宛がわれている部屋に荷を全部運び終えたあと――、
「あの、櫟原さん」
「何でしょうか?」
「この小さな袋は、どこに置けば?」
「それは、高槻様からのプレゼントです」
「――え?」
高槻さんから? あの、高槻さんから? ちょっと意味が分からないんだけど……、ううん! 違う! 今日の類だって、高槻さんが奢ってくれたからプレゼントというのかも知れない。
「私へのプレゼント……?」
「はい。高槻様は、宮さんを心配しておられるのです」
「私を?」
どの口で私を心配しているの? と、思わず突っ込まずにはいられないけど。
「はい。家庭環境が芳しくない子供は教育機関ではめられる可能があると考えておられたので」
「それは考えすぎだと思います。なくとも私には友人がいます! 眼鏡で人の友好関係を判斷するのは早急だと思います」
「宮さんの言う通りです。ですが――」
「分かっています。私が表向きは嫁ぐことになっているから、何かあれば困ると言う事ですよね?」
高槻さんと私の関係はあくまでも雇用主と従業員という関係。
それも、借金返済のためという。
「……宮さん。高槻様は、なくとも貴のことを心配しておられます。些か、行き過ぎた帰來がありますが――。今回の、そちらはご學友と仲違いをしてしまった宮さんへの謝罪の気持ちをお考えください」
「――!」
その言葉に、私は數時間前の事を思い出し思わずを噛みしめる。
高槻さんとの仲を誤解されたままだということを。
そして――、それを引き起こした張本人が高槻さんだということを。
「……モノでですか」
自分でも信じられないくらい冷たい聲が出た。
友関係を引き裂いておいて、で――、お金で――、解決しようなんて何て酷い……。
「申し訳ありません。そういう意味で言ったわけでは」
「分かっています」
高槻さんは、出會った時からそういう人だって分かっているから。
お月様はいつも雨降り
僕の部屋に見知らぬ企業から一體の少女型の人形が送られてきた 人間のように話す僕の過去を知る人形 彼女と出會ったその日を境に 僕の日常は少しずつ変わっていった 多分、それは破滅に向かって
8 106狂愛的ロマンス〜孤高の若頭の狂気めいた執著愛〜
古式ゆかしき華道の家元のお嬢様である美桜は、ある事情から、家をもりたてる駒となれるよう厳しく育てられてきた。 とうとうその日を迎え、見合いのため格式高い高級料亭の一室に赴いていた美桜は貞操の危機に見舞われる。 そこに現れた男により救われた美桜だったが、それがきっかけで思いがけない展開にーー 住む世界が違い、交わることのなかったはずの尊の不器用な優しさに觸れ惹かれていく美桜の行き著く先は……? ✦・━・✦・━・✦・━・✦・━・✦・━・✦・━・✦ ✧天澤美桜•20歳✧ 古式ゆかしき華道の家元の世間知らずな鳥籠のお嬢様 ✧九條 尊•30歳✧ 誰もが知るIT企業の経営者だが、実は裏社會の皇帝として畏れられている日本最大の極道組織泣く子も黙る極心會の若頭 ✦・━・✦・━・✦・━・✦・━・✦・━・✦・━・✦ *西雲ササメ様より素敵な表紙をご提供頂きました✨ ※R描寫は割愛していますが、TL小説です。設定上強引な展開もあるので閲覧にはご注意ください。 ※設定や登場する人物、団體、グループの名稱等全てフィクションです。 ※隨時概要含め本文の改稿や修正等をしています。文字數も調整しますのでご了承いただけると幸いです。 ✧22.5.26 連載開始〜7.15完結✧ ✧22.5 3.14 エブリスタ様にて先行公開✧ ■22.8.30より ノベルバ様のみの公開となります■
8 127噓つきは戀人のはじまり。
宮內玲(27)は大手老舗菓子メーカー シュクレでコンサルティングを請け負っている。 戀人のロバートとオーストラリアに住んでいたが、一年限定で仕事をするために日本に帰國していた。 そんな時、偶々シュクレと取引のある會社の代表である九條梓に聲をかけられる。 「やっと見つけた」 実は梓と玲は五年前に出逢っていた。 公園で倒れていた梓を、玲が救急車を呼んで病院に付き添った。 だが、翌日病院に電話をした玲は彼が亡くなったことを知る。 「まさか偽名を名乗られるとは」 玲にとって梓は忘れもしない、忘れられるわけがない人だった。 當時のことをひどく後悔していた玲は、梓から事の真相を聞き、生きていたことに喜んだのも束の間。 __________俺がもらってやるよ _________薔薇の花束、持ってきてくれるなら 「約束通りきみを貰いにきた。忘れたとは言わせないから」 かつての約束を反故にされて現在進行形で戀人がいる玲に梓は迫る。
8 90地味な俺がなんでモテるの!?
斉藤 成城(さいとう せいじ) は普通の男子高校生である。 住んでいる所は住宅街住みやすいし少し遠いいが、電車で行ける 山や川などがある。 身長169cm 成績 普通 運動神経はやや自信あり 顔は…………普通のどう見ても普通の高校生 そんな彼は 戀 を一回も経験していなかった がある事をきっかけで斉藤成城は 戀のハリケーンの集まるど真ん中にいたのだ…… どうも!みなさん!斉藤 です! 今回のテーマは………戀です! 自分は実力不足ですが…もしも!この作品気に入ったよー!っと言う方!ぜひぜひ!フォローを! そして、誤字 情景等が足りなかったら指摘コメントお願いします! サブタイトルを変えました! 2019年7月21日にキャラデザを見直し変更しました!
8 187嫁ぎ先の旦那様に溺愛されています。
宮內(みやうち)莉緒(りお)は、3年生の始業式まであと一か月という所で、夜逃げをした父親の莫大な負債を背負ってしまい、婚約者と語る高槻総司という男の元で働く事になってしまう。 借金返済の為に、神社での住み込みの仕事として巫女をやらされることになるが、それは神社の神主である高槻(たかつき)総司(そうじ)の表向きの婚約者としての立場も含まれていたのであった。
8 68病気の私に舞い降りた突然の戀 〜実録戀物語〜
吉田由奈26歳 うつ病持ちでドクターストップで働けない彼女の唯一の趣味、それは配信アプリで配信をして、ファンのリスナーと他愛もない話をして過ごす事、そんな彼女に突如現れたリスナーSEROと言うニックネームを持つ佐々木涼太20歳との出會いで彼女は涼太との出會いで少しずつ変わり始める実話を元に描かれた戀愛物語
8 188