《男がほとんどいない世界に転生したんですけど》課題テストの結果
委員會が全て決まったのと同時に1時間目が終わり、小休憩を挾んだのち2時間目が始まった。
チャイムが鳴り俺は自分の席に著いた。
今は無事に委員會が決まり落ち著いている所だ。
そんな中、奈緒先生が沢山の用紙を持って教室にって來た。その用紙の多さは奈緒先生だけでは持ちきれず、今決まったばかりの學級委員の由香子と雫が荷持ちとして、こき使われていた。
それにしても、これから奈緒先生は何をするのかな?特に何も聞いてないんだけどな……
「では、今日は前回やった課題テストをまとめて全て返卻したいと思います。」
そう奈緒先生が言った瞬間、クラスはどよーんと靜まり返り、ため息までつくの子も多々いた。
特に、前の席の春香は誰よりも多くため息をつき絶しているようだった。
課題テストか……そう言えばすっかり忘れていたな。確か學式の翌日にしたんだったっけ。
あの時は、課題テストだって當日に分かって相當焦ったなぁ……
なんて、ほんの數日前の出來事なのにも関わらず、どうも懐かしくじていた俺。
それぐらい濃な生活を過ごしているんだろうな。
……と、俺の目標である“青春”がどことなく送れている気がして嬉しくなってしまう。
さて、幸福に浸っているのも程々にして。授業に集中しよう。
課題テストはまぁ、何となく分かるものがあったけどほとんど覚で全く自信はない。それに、ほとんどノー勉に近い狀態だった訳だし。自分でも今回は半分諦めている。
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……はぁ、俺に比べてここにいる子達のほとんどは高い倍率を勝ち抜いた選りすぐりのエリートなんだから平凡な俺なんかよりもよっぽどの高得點を取るんだろうな。
まだ、誰がどのくらい頭がいいのか分からないけどね。
初めに課題テストの5教科分の答えが一気に渡され、出席番號順にテストは5教科ずつ高回転で返卻されていく。
俺は名前が呼ばれるまで、課題テストの答えを見てみた。けど、自分の點數がどれくらいなのかがよく分からなかった。殘念ながら、テストの容はすっぽり忘れていたからだ。
テストを返卻され、笑顔で喜びガッツポーズをする子やテストの容が悪かったのだろう……返卻されすぐに崩れ落ちる子もいた。  
どちらかと言うと、崩れ落ちる子が多かった気がする。そのぐらい、今回の課題テストは難しかったようだ。
俺も一杯頑張ったんだ(ノー勉の割にはね。)だから、どうにか赤點だけは避けていてしいっ!
神様に願うように、そして慕うように俺は祈った。
どうか、最下位とかにはなりませんように……と。
──そして、とうとう俺の番が來た……來てしまった。
やはり、答案を返されるその瞬間というものはなんとも言えない張に見舞われる。
深呼吸を何度繰り返してもそのは直らず、謎の震えも止まらない。
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ドキドキしながら奈緒先生から答案を裏返しでけ取る。その姿勢は育館のステージで卒業賞狀をけ取る時のそれだ。
點數はまだ見ない。自分の機まで持って行き、そこでゆっくりコソコソと見よう。
でも、奈緒先生は謎の笑顔を浮かべながら答案を渡してきた。なので、俺の點數が良かったのか?悪かったのか?が、悟ることは出來ず、俺はそれだけ悪い點數なのか?とそんな想像をしてしまい冷や汗を垂らす。
そんなことを多く考えながら自分の席まで戻って來た。
「………………………………………………っ。」
ええぃっ!考えるより、まずは結果を見なくては始まらないぞ、俺。
俺は覚悟を決め、5枚の答案を一気にひっくり返し刮目してその答案を見る。
「ってぇい!?──うおおぉぉっっ!!!」
國語・97點
數學・94點
社會・89點
理科・95點
英語・98點
合計・473點
俺の答案には、自分でも予想外だったえぐい點數が赤ペンで書かれていた。
自分でもかなりというか腰を抜かすほど驚いた。もう、変な聲も出しちゃったし。
クラスの視線が俺に集まり恥ずかしい。
それにしても、なんだこの高い點數は…………
自分でやった點數なのに、何故か信じられない俺。
もしかして、俺カンニングしたか!?
自分でそんなことを自問自答してしまうほど、混もしていた。
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「優馬君~~。テストどうだったの~~?點數悪かったの~~?」
俺の驚きを近くで聞いていた由香子が俺の席に寄ってきた。そして、俺の答案をチラッと盜み見た。
「優馬君は點數悪かったのかな~…………って、えぇ!?何このすごい高得點はッ~~!?」
由香子が俺の點數を見て俺よりも大きな聲を上げたのでクラスのほぼみんなが俺の席に集まってきて俺の答案を見てきた。
俺の答案を見たの子達は全員口をあんぐりと開けて驚いていた。
「す、すごいよ。優馬君!!」
「男で、顔も良くて、格もすごく良くて、更に勉強もできる!!!もしかして優馬君は超完璧人間なんじゃないのかな?」
「スゴすぎ私、結構自信あったのに………。さすが。」
「まさに理想の人!!」
……と、次々に褒められた俺。まぁ嬉しかったけど、それは俺が転生してい頃から勉強していたからだし、転生する前の記憶があるのだから正直ズルをしている……と言われてもおかしくはない。
慢心は絶対にダメだ。これからもちゃんと頑張らなくては………と、俺は心の中で覚悟を決めた。
……てか、ちゃっかりの子たち俺のをったり、匂いを嗅いできたりした。
まぁ、俺は気付いていない振りをしていたけど、ちゃんと気付いているからね!
でも、これ以上はまずいかもしれない。興しきった食獣な目での子が俺を見だしたからだ。
う……怖いし……逆にこんなに集されたら、俺も……興してきてしまうぞ!?
俺は早速覚悟が揺らぎそうになる。
「はい、はい!それでは皆さん優馬君の所に集まってないで、自分の答案を確認して間違っているところがある人は私の所まで持ってきてください。」
奈緒先生が手を叩きながらかなりの大聲でんだ。
さすがにの子たちにもその聲が聞こえたようで興した食獣だったの子たちも普通のの子に戻り、俺から離れていった。
ふぅ……俺はまた別の冷や汗を垂らす。なぜなら、彼達が俺に興したように、俺も彼達のせいで興してしまったからである。
この世界は、が多すぎるよ。
の子から解放され、よろよろになりながらも、自分の席に座り直した。
の子達も自分の席に座ったようで、これで一安心だ。
「奈緒先生ありがとうございます!」という熱い眼差しを奈緒先生に向けた。謝は後で言うつもりだけど、この眼差しだけは先にやっておきたかった。
奈緒先生は俺の熱い眼差しに気がついたようで、すぐさま顔を真っ赤にさせていた。上手く伝わったのかな?
それから俺の答案に間違いは無いか確認し、クラスでも數人しか點數が間違っている人はいなくすぐに終わった。
「それでは最後にお待ちかねの、クラス順位を発表したいと思います。」
奈緒先生はお返しとばかりに、俺の事を見てやたら笑顔で言うが、俺は嫌な気がしてならない。そのせいか、謎の震えも再びしだしたし……
奈緒先生は、自分より大きいんじゃないか!?と思うくらい大きめ(俺ぐらいの長だったらし大きいと思う程度)の紙を黒板に頑張ってる。
順位が発表され、クラスはざわめく。
歓喜と悲哀の聲が聞こえる。
よし……
俺は再び覚悟を決め、恐る恐る目を開け、順位を見てみた。
「はは……」
俺は頭を抱えてついつい笑ってしまう。でも、その笑いにははこもっていない。
何故かって?だって、俺の予想通りになってしまったからだ。
《1年3組─一學期課題テスト─クラス順位10位まで》
【 1位 】神楽坂 優馬          473點
【 2位 】北桜 夜依              469點
【 3位 】藤林 智佳              458點
【 4位 】雨宮 雫                  452點
【 5位 】尾関 仁奈              448點
【 6位 】榊原 真希              442點
【 7位 】近藤 舞                  432點
【 8位 】作田 由香子          427點
【 9位 】吉田 心                  423點 
【10位】高橋 紗奈              412點
俺がクラス1位だった。
何となくそんな覚悟があったため、そこまで驚きはしなかった俺。だけど、やはり冷や汗は止まらない。
だって、ほぼノー勉でクラス1位を取ってしまったのだから。
確かにこれも努力の結果?なのかもしれない。だけど、一応俺は転生者だ。その記憶があるためどうしても喜べず、罪悪に支配されてしまう。
それで……夜依が2位……か。あ、それに雫は4位だし、由香子は8位だ。皆頭がいいんだな。
「皆さん今回は優馬君が1位でした。さらに、學年も1位で先生鼻が高いですよ。」
奈緒先生はぺったんこのをずいっと前に出し、ものすごく嬉しそうだ。
(((((なんか……ほのぼのする。)))))
と、クラスにいる人達は思った。
奈緒先生はもう、クラスのマスコットキャラクターになりつつあるじがする。
それにしても、俺はクラスも1位で、學年も1位だと?もう……笑うしかないよ。
どうしてだよ、もっと難しく作ってくれれば良かったのにぃ。と、愚癡をこぼしたくもなる。
俺は次のテストはすごく難しくなれと願うのだった。
「さて、課題テストで良かった人は決して天狗にならず、悪かった人は努力で改善していくしかありません。もうしで本格的なテストもあるのでしっかり勉強をしておいて下さい。」
「「「「「「はい。」」」」」」
奈緒先生の言葉に、全員が答えたら、ちょうど良くチャイムが鳴り2時間目が終わったのだった。
☆☆☆
「……優馬って勉強出來たのね……ちょっと意外。」
2時間目が終わってすぐ、雫が聲を掛けてきた。
「あ、うん。今回は本當にたまたまだよ。」
俺は今答案を見ているけど、その可能が高いと思った。もちろん高得點ではあるんだけど、全くわからなかった選択問題で、勘で選んだものがほぼ全て當たっている。なので、今回の學年1位は本當にたまたまなのだ。
「……たまたまで學年1位は取れないと思うけど?
呆れながら雫は言う。
「……と、言うか聞きたいんだけど、課題テストの日。本當に課題テストの事知らなかったの?まさか、あれだけの短い時間だけでテストに挑んだわけじゃないでしょ?」
「あっ……………」
そうだね、普通はありえない話だもんな。でも、本當に知らなかったんだ。正直に言いたいけど、面倒くさくなるのは目に見えている。ここは雫に合わせておくのが1番懸命だな。
「うん。そ、そうだよ。こ、こ、高得點をとって雫の事を驚かせようと思ったんだ!」
「……ふーん。そっか。」
俺が瞬時に思い付いた言葉を適當にまとめて言ってみたけど、それっぽい理由になったかな?ちょっと、話し方が戸っちゃったけど恐らく大丈夫だろう。
「それよりも雫は4位だろう!すごい事じゃないか!」
こういう時は話をし変えて、はぐらかせばいいのだ。
「……いや、1位の優馬にそう言われても嫌味にしか聞こえないんだけど。」
ため息を混じりの反応を示す雫。
「あぁ、うん。ごめん。別にそういう訳じゃないけど。」
確かに嫌味にしか聞こえないように言ってしまった。俺的にはそんな事、一欠片も思っていなかったけど……それで雫が、傷ついたのたら非があるのは俺だ。
「……いい。わかってるから大丈夫よ。ちょっとした意地悪だから。」
あ……可いな。雫のちょっとした些細な意地悪。
だけど、そんな事をバカみたいに出來る関係……素晴らしい。
「……ところで優馬はなんでそんなに勉強ができるの?普通、男は一応ある程度の勉學は學ぶけどそこまで頭は良くないはずなのよ。なにか特別なことでもしたの?……もしかしてカンニングでもしたの?」
雫はまるで警察のように尋問してくる。
「いや、まさかだよ。そんなカンニングをしたって意味ないじゃん。ハッキリ言って無駄だし。自分の役に立たないじゃん。復習、予習を徹底的にわかるまでしただけだよ。」
まぁうん。それだけしかやってないな。
別に先生とかいなかったし。
凡人な俺には何か畫期的な発想とか方法とかは思い浮かばず、これしか出來なかったのだ。
「……ふーん。そうなんだ……參考にさせてもらう。」
「あ、うん。どうぞ。」
「優馬君ー♪」
大聲で春香が後ろを振り向き、俺の両手を摑む。
春香の表は鬼気迫るじで俺はやや構える。
「ど、どうしたの春香?かなり焦っているようだけど?」
「うん。すごく焦っているよ♪焦りまくってるよ♪
まずね、コレ見てよ♪」
そう言って春香はプリントを俺にそっと差し出してきた。それは課題テストの答案だった。
俺と雫はそのプリントを恐る恐る見てみた。
でも、結果は何となく分かる。
「これは………」
「うん。やばいよね……♪」
俺の想像以上に春香の結果はやばかった……
國語・15點
數學・12點
社會・19點
理科・31點
英語・25點
合計・102點
もう、ちょっとね……笑い事では無いね。
「課題テストだから赤點はまだないけど課題テストからこれじゃあ進級にも関わるかもね。」
俺は必死に頭を回転させ、フォローする。
「……そうね。」
雫もすぐに頷く。
「うっ、だから優馬君♪私に勉強を教えてください♪土下座でもなんでもするので本當にお願いします♪私がもし留年なんてなったら優馬君と離れ離れになっちゃうんだよぉー♪」
今にも春香は土下座しそうだ。そのぐらいの覚悟を春香からじる。
男としての子が土下座なんていうのは見た無い。
それにクラスのの子たちの目もあるしね。
「うん。全然OKだよ。だから、すぐに土下座の勢をやめようか。」
それに勉強は誰かに教えると復習になっていいと昔聞いたことがある。俺は復習、春香は學力up。これをいっぺんに行える。まさに一石二鳥だと思った。
「うー♪なら毎日私の大好のプリンをあげるからー♪……って、え?いいの!?もしかしたら私の聞き間違いかも知れないからもう一度言ってくれないかな?」
「わかったよ。答えはOKだよ。さて、勉強する場所はどこがいいかな?」
俺がそう言った瞬間、春香が俺に抱きついてきた。
「───うおっ!?春香……さん!?」
何とかけ止めた俺だけど、狀況を把握出來ない俺。
「ありがとうー♪優馬君♪大好きだよぉー♪」
どうやら春香は俺にはOKを貰いものすごく嬉しかったようで自分の気のままに行したっぽい。
春香はお構い無しに抱きつくが、顔同士がかなり近いし、の子のいい匂いもする。それに、が著しすぎているッ!
春香は気づいていない様子だが、周りからはきゃーという悲鳴やチッと音を立てた舌打ちが聞こえた。
の子の嫉妬?って怖いなぁ。それに、1番近くにいた雫も若干笑顔が引きってるし……
俺は取り敢えず、両手を上に掲げて何もしてませんよ。というアピールをするしか無かった。
「……えーっと、ゴホン!春香さん……?一応言っときますけど皆見てますよ。」
雫がわざとらしく咳払いをし、春香に教えた。春香ははっと気づいたようで顔を真っ赤にしながら俺から離れた。
「ははは……ごめんね、優馬君♪我を忘れちゃってたよ♪」
「あはは。大丈夫だよ。これからは気をつけてね。」
俺はあの春香の一言は決して忘れないだろう。(お母さんと茉優以外で)初めての子から「大好き」と言われたことを……………ずっと心の中で留めておくことだろう………
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