《男がほとんどいない世界に転生したんですけど》マッサージ
昨日は睡。久しぶりのサッカーはすごく楽しかったが思ったよりが疲れていたのだ。
でも、心のリフレッシュが出來たので十分である。
そんな、じで寢て朝起きたらこの通り……全筋痛でまるで産まれたての小鹿みたいなカクカクなきしか出來なくなっていた。
「ぐっっぅっ。痛たたぁっ!!」
「もう、お兄ちゃん無理するからだよ!
今日は、お母さん達と大事な所に出かけるんでしょう。もっと考えて行してよね。」
そう言いながら俺の両足、両手に丁寧に布をってくれる妹の茉優。
流石にけなさすぎたので、さっき茉優を部屋に呼んだのだ。
茉優は妙に嬉しそうにしながら布をってくれる。なんでそんなに嬉しいのかは知らないけど……
「そうだ!布をるだけじゃダメかもだから。
ついでにマッサージして筋をほぐさない?私、よく同じチームの友達にマッサージをしてあげたりしてるから結構上手いんだよ。」
そう両手をくねくねさせながら茉優は言う。
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その提案……実に素晴らしいっ!
俺にとっては利點しかないその提案。即答で頼むしかないだろう!
「へー、そりゃあいいや。頼むよ、茉優。」
という事で俺は茉優の指示でベットにうつ伏せになり、そこに茉優が馬乗りになる。
マッサージと聞いて簡単なものかなぁと思ったけど、案外ガチらしい。
……………………………!?
「茉優?聞きたいんだけどさ、馬乗りになる必要ってあるのかい?」
別に茉優が気にならないのであればいいのだけど、今日の茉優はスカートを履いているから……………その…………ちょっとね。
に困るって言うか………
「お、大ありだよ!馬乗りの方がね、力も伝わりやすいし、マッサージが気持ちよくなっていいんだよ。」
しだけ揺を見せたような気もしたけど、茉優がそこまで本気でマッサージをしてくれるという熱意は十分に伝わって來た。ならば……俺が口出しすることは何も無い。全の力を抜き、を全て茉優に委ねる。
「………………じゃ、じゃあいくよ。力抜いててね。痛いところがあったらすぐに言ってね。
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──────えい、えい!」
可い聲を出しながら、我が妹は頑張ってマッサージをしてくれる。
「お!おぉ!……いいね。気持ちいいよ。」
茉優は筋を優しくほぐしながら、丁寧にマッサージしてくれる。
流石上手いと自稱するだけの腕前である。寢てしまいそうな程気持ちのいいマッサージだ。
それに、する妹からのマッサージというのもいい。ふぅ、癖になってしまいそうだ。
──數分が経過した。
それでも茉優は続けてくれている。
でも、
「────はぁ、はぁはぁ。」
茉優は息切れを起こしているし、しだけ汗をかいてもいる。更に、橫目で茉優を見ると顔が真っ赤っかに火照ってもいた。こんなになってまでマッサージしてくれるなんて俺は………俺は激だよ!
もっともっとして貰いたい。だけど……
俺はスマホを開いて時間を確認する。
「茉優、ありがとう!おかげで痛みがほとんど引いたよ。」
正直な話、もっと茉優のマッサージをけていたい。でも、1階ではお母さん達が俺の事を待っているだろうし、俺の準備もまだある。
更に出発予定時間まで既に10分を切っていた。
「え?まだ、もうちょっとなの。私が生み出した、茉優伝特別スペシャルマッサージコースが終わってないよ!」
「茉優伝特別スペシャルコースっ………!?」
くっ、マッサージをして貰いたいッ……
そのマッサージで心が揺らぎそうになるが、何とか耐え……る。
「すまない。でも、お母さん達がもう待ってるかもしれないんだ。」
「うー。勿ない。でもしょうがない……よね。行ってらっしゃいお兄ちゃん。」
茉優は俺を馬乗りから降り、ついでに俺を立たせてくれた。
立ってみても痛みはあまり無く問題なく歩けそうだ。茉優のマッサージがすごく効いているのだ。
「うん。行ってきます茉優。
それと………ありがとな。本當に助かったよ!」
俺は優しく茉優の頭をでてあげる。
「っ!!!!お、お兄ちゃん、何を………!?」
茉優はビックリした様子だったが、すぐに口角が下がり、顔が真っ赤ででられていた。
「ははは。じゃあまた後でね。」
そう言って、自分の部屋を出たのであった。
☆☆☆
「はわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!
な、何あのお兄ちゃんっっ。かっこよすぎてやばいいいいぃ。尊すぎて狂い死ぬよぉおぉおぉお!」
茉優は優馬が出ていった後、すぐに優馬のベットにダイブし、さっきまで優馬が顔を埋めていた所に自分の顔を埋める。
──スンスン
じっくり、ゆっくりとお兄ちゃんを堪能する。
「はぁ……いいっ。」
無意識に、匂いを吸い込む茉優。
「くぅぅぅぅぅ。幸せぇぇぇ。生きてて良かったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。」
お兄ちゃんに聞こえるんじゃないの?と思えるほどの聲で言う私だっけど、今はそんなことを気にする余裕など無い。お兄ちゃんの余韻を楽しむの事で手一杯なのだ。
全覚、全神経……茉優の持てる全てのものを総員してお兄ちゃんのベットを味わう。
まるで自分がベット(お兄ちゃんの匂い)と融合したかのように……
余りらないように心掛けているお兄ちゃんの部屋。お兄ちゃんに緒で何回かったことはあるけど、お兄ちゃんのプライベート(聖域)を汚す訳にも行かない。更に気持ちが抑えきれなくなっても困るからだ。
久しぶりにったお兄ちゃんの部屋、更にお兄ちゃんと2人っきり……っ。
その狀況の時、心の中では必死に必死に耐えていたけど、いつ気持ちが決壊してもおかしくはなかった!お兄ちゃん……無防備過いっ!
れた服裝、そこからのぞかせる引き締まった筋、直していない寢癖。
その全てを見られ、堪能出來るのは妹の特権だ。
たっぷりと、私の匂いをつけておく。で言うならマーキングという行為に近い。
お兄ちゃんの部屋にったら必ずしているこの行為にはちゃんとした意味がある。それは、お兄ちゃんに私の事を無意識にでもいいから意識させるという事だ。
鈍なお兄ちゃんは侵された事にも気づいていなさそうだけどいいのだ。しずつしずつ距離を詰めて行ければ……
最後に私だけが勝てれば……
「お兄ちゃんっ……どうして、私達は兄妹なの?なんで……家族なの?」
茉優のにめる想い……それは決して葉わないこと。誰もまない、必ず不幸になる。世間からは忌み嫌われ、友達やチームメイト達や……家族までからも嫌われるだろう。
そんなの自分でも分かっている。でも、嫌なのだ。1回もチャレンジをしないで諦めるなんてことは出來ないのだ。
他の……まだお兄ちゃんのほんの一部のことしか知らない共にお兄ちゃんは渡さない。絶対に絶対に負けないんだからっ!
お兄ちゃんも、私の事を大事に思っててくれるし……
いつか、きっと………絶対に………………結ばれようね!
そしてまた茉優は優馬のベッドを堪能するのであった。
☆☆☆
1階に降りると、リビングでお母さんとかすみさんが俺の事を待っていた。
2人とも黒いスーツをビシッと著こなし、なりを完璧に整えている。えっと……俺はかすみさんに作ってくれた服を著ていく予定なんだけど?
「えっと?俺、私服で行くつもりなんだけど、大丈夫なの?」
俺が持っている服はラフな服が多く、スーツのような服は持っていない。まぁ、強いて言うのならば、制服が該當するのだけど。
「うん!大丈夫だよ。これは私とかすみが気合をれているだけだから!優くんは楽な格好でいいよ。
逆に制服とか著ていくと大変だったりするかもだし……」
その言い方だと、これから行く場所は何か運でもするのか?力測定か?それとも健康診斷?うーん、どうなんだろう?
そんなない報では何も分からない。
「どうぞ。新作です。」
かすみさんから綺麗に畳まれた服を貰った。
これはありがたい。俺は服を選ぶセンスが皆無と言って無い。でも、斷言出來る。なのでこうやって著る服を決めてもらえることが本當にありがたい。
「あ、ありがとうございます。」
俺は早速その服に著替えた。でも、いちいち自分の部屋に戻って著替えるのも面倒くさいのでお母さんとかすみさんに待っていてもらい廊下でぱぱっと著替えた。
かすみさんに貰った服はやけにの高い服でスポーツに向いている仕様だ。更にデザインも雷をモチーフにしているのがカッコイイ。お気にりの服に決定だな!
「優くんの私服姿もやっぱり最高ね。絵になる!」
「素晴らしいです!」
お母さんもかすみさんも中々の好印象のようだった。
「いいわねぇ………」
「──お母様、そろそろ出発した方がよろしいかと。」
余りにも俺の服裝に見惚れているのか?興しているのか分からないけど、かすみさんの一聲で正気に戻されるお母さん。
「うぅ。わかったわ。じゃあ行こっか、優くん。」
「う、うん。」
 
前から思うけど、かすみさんはお母さんをるのが上手だなぁとじる。
家を出て、家の門の前に黒塗りの高級車みたいな車が停めてあってそれに俺は乗り込んだ。
俺とお母さんが後部座席、運転手はかすみさんだ。
地味に転生してから車に乗るのは初めてな訳で……しだけ懐かしさをじつつ乗り心地を楽しむ。
この乗り心地と多の圧迫にし懐かしさをじた。
車はき始めるとかなりのスピードを出して進む。
それがカーテンが掛けられた車の窓から、微かに見える景の移り変わりの速さでわかった。
この車が高級車?だからか、揺れなどはほとんどなくかなりくつろげた。
お母さんはずっと俺の腕に抱きついていた。最近はスキンシップもあまり取れていなかった影響だろう。なので、俺はあまり気にせずに筋痛の痛みをできる限り治すため睡眠を取っていた。
あ……そう言えば、この車ってどこを目指しているの?國のやつってお母さんが前に連絡で知らされてはいたけど、実際ちゃんと聞いていなかった。
まぁ……いいや。ゆっくりを休めよう……
──1時間半くらいかな?深く寢ていたからよく分からないけど、そのぐらい長距離をノンストップで走り続けようやく車は停車したようだ。
早速、車から降りて辺りを見渡す。だが周りは暗く、どうやらここはある施設の駐車場のようだった。
「到著ぅー!」
「お母さん、ここってどこなの?」
をぐっとばすお母さんに俺は聞く。
「あ、……言ってなかったね。
ここは“子バンク”って言うの。」
ふぁっ!?
お母さんは俺の知らない単語を口走る。
「子バンク?って何……それ?」
まず言えることは、俺が転生する前の世界には存在しなかったと思われる施設だ。
「まぁ、一言で言うのならば國の最重要機関ね。細かな所は係の人が説明してくれると思うから早速行きましょう。多分、係の人がもう待っていると思うから。」
お母さんは俺の事をグイグイと引っ張って行く。
なんか、わざと急かしているのかな?……そんなじがした。
駐車場からエレベーターに乗り、上に移し、降りるとそこには真っ白で大きな空間が広がっていた。
し眩しいけど、數秒で目が慣れよくその施設を眺めてみる。
従業員の人だろうか?お客さんなのか?真っ白な白みたいなもの著ているがそこには沢山いて、忙しそうに働いていた。その中で俺達の方に走って來る人がいた。
「お、お、お待ちしていました!神楽坂 優馬さんでしょうか?」
「あ、はい。合ってますよ。」
息を切らしながら言うそのに対し俺は丁寧にけ答えをする。
「そ、そうですか………わたくしは小林と言います。今日、神楽坂さんの擔當をさせていただく子バンク擔當です。よろしくお願いします。」
そう自己紹介し、小林さんは頭を下げる。何処と無く醸し出される仕事できるオーラだったけど、俺の丁寧なけ答えに揺し、若干そのオーラが消えていた事は黙っておこう。
「では、早速行きましょうか。説明するものが沢山ありますので。」
「はい。わかりました。じゃあ行ってくるねお母さん、それに、かすみさんも。」
「行ってらっしゃいませ。」
「行ってらっしゃい、優くん。
……私は、もしかしたら男の人が見られるかもしれないから目を皿にしながら待ってるからね!」
お母さんはノリノリで言うけど、その聲は小林さんにも聞こえている訳だから正直俺には恥ずかしい。
まぁ自分ののままに生きる人だから、お母さんらしいな。
「じゃあ行ってくるね。」
そう言って俺は小林さんの後をついて行った。
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