《視線が絡んで、熱になる》episode5-4
大理石のキッチンで新品であろうまな板を置くとそれだけで背筋がびる。
包丁なども新品と思われた。柊は料理をしないようだ。
獨男は皆だいたい、そうなのかもしれない。特に広告代理店は本當に激務だ。來週はフレックスで遅い時間帯に出社して夜に立ちあいの仕事がある。
仕事のことを考えながら腕を捲って水道のレバーを上げて水を出す。
買ってきたトマトなど野菜を洗う。柊に何が食べたいのか聞いたら“何でもいい”というかと思いきや、ハンバーグというのでリクエスト通りに作った。
ひきをボールでこねていると柊が背後から様子を見にくる。
「料理っていうのは手間がかかるな」
「そうですね」
微笑ましい會話に琴葉は穏やかな笑みを作る。
柊の家で手料理を作り、一緒に寢る。今日はデートもした。まるで、人のようだ。
好きというが暴走してしまわないよう、防波堤を作っているつもりだがそれもいつ壊れてしまうのかわからない。
ダイニングテーブルに料理を並べる。柊もそれらを手伝ってくれた。
會社でも非常に仕事のできる男だからか、気が利くし琴葉がしようとしていることを汲んで完璧にこなしていく。そういう時は、上司としての彼をじた。
「こんなに早くできるんだな。ありがとう」
「いえ。食べましょう!味しいかはわかりませんが…」
「早く食べよう」
二人で向かい合って座り、手を合わせていただきますと言った。
先に柊がハンバーグをフォークとナイフでそれを口に含むのを見てから琴葉も食べる。
「うん。味い。料理上手だな」
「そんなことありませんが…喜んでもらいたくて」
「ありがとう」
好きな人と食事をするのがこんなにも幸せなことだと初めて知った。
柊は何度も琴葉にお禮を言って、食洗があるとはいえその後の片づけは全て柊がやってくれた。
これではお禮の意味がないように思ったが、ここはありがたくやってもらうことにした。
幸せな気分に浸りながらシャワーを浴びた。
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