《異世界戦國記》第四話・平和は表裏一

二月後俺と雪は式を挙げた。雪も最初は混していたがやがてれてくれた。これからはもう妹ではなく妻と思わないといけないな。

しかし、予想外だったのが式の異常な長さだ。あり得ないだろ、三日とか。一日でパパッと済ませろよ。

そう愚癡を言っていたら三日は過ぎており既に俺と雪は夫婦となっていた。初夜なんてとっくに過ぎたよ。普通に二人でくっつかって寢たが。六歳の俺と四歳の雪に何を期待するのか分からんが。

そう言えばこの時初めて織田達勝を見たよ。父と比べると細ではあるがピシッとしている。表も穏やかで特に悪そうな印象はわかなかったが後ろで控えていた織田信友はかなり悪そうであった。織田達勝の後継者らしく周りには想よくふるまっているが時折こちらに向ける視線には隙あらば取り込もうとする意志が見えた。織田達勝と代替わりしたら要注意だな。

それと織田良頼も引っ付いてきた。最近知った事なのだが母上であるいぬゐの父親なのだとか。それなのに爭ったのか。今では和睦しているとはいえこの世界の価値観にはいまだに慣れないな。

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とは言え本人はそこまで酷い奴と言うわけではないようだ。見たじどこにでもいるような普通の奴だな。

そんなわけで晴れて夫婦となった俺と雪だがやる事は特に変わらない。俺は學問に稽古、雪は弟の世話とたまに一緒になって學問を學んでいる。この時間はなにげに幸せだったりする。

たまに與次郎も加わるが緩みそうになる顔を引き締めるので手一杯となってしまう。相変わらず與次郎は可い弟です。このまま抱きしめでたいくらいには。勿論雪も十分可い。

そんなわけで俺はいつも通り學問にを出している。父は津島を配下に収めるために今は不在だ。母もまだ赤子の孫三郎を見ているよ。と、言うわけでここにはいつもの面々である俺と雪、そして與次郎が一緒に學んでいた。

既に半日は學び今日の學問も後しで終わりまで近づいていた。

その間俺は今後の事について考えていた。現狀自分の場所も正確には分からないがそれでも知県付近だというのは分かった。それに今が戦國時代と言うことも知ることが出來たのは良かった。だが、俺は歴史には興味がなかったからそこまで変わる訳では人だがな。知県についても全然知らないし。

それと、俺は今後は織田弾正家の嫡男として行していく事になるのだろう。恐らく何事もなければ俺が當主に…。流石に荷が重いような気がするが辭退させてくれないだろうし與次郎に全てを押し付けるのも気が進まないからな。なるようになればいいんだが。

「三郎様?どうかなされたのですか?」

ふと、考え込んでいたら雪がこちらを窺いながら聞いてくる。危ない危ない、ついつい深く考えすぎてしまったな。慌てて雪の方を向く。

「いや、何でもないよ。ただ、平和だなと思って」

「ふふ、そうですね。何時までもこの平和が続いてほしいものです」

雪も俺の言葉に相槌をうった。その時の笑顔はとても可かった。本當に俺の嫁でよかったよ。

その後何事もなく時は過ぎ俺がこの世に生をけてから十五年が経とうとしていた。俺は織田信秀と名を改めて元服して立派な武士へと長した。その間にいろいろと変わった事がある。先ずは織田達勝が死去しその後を織田信友が継いだ。織田信友は今までとは打って変わって織田弾正家に臣従を要求したが父はこれを拒否し再び爭いが起こる結果となってしまった。

更に織田良頼も信友に味方したためかなり追い込まれており家臣の中で數名戦死者が出ていた。他にも東から松平が、北からは土岐家の介が始まり終わりは一気に四つの勢力がれる場所となってしまった。

そんな狀況の中俺と雪はやる事を済ませ長男を授かっていた。今は二人目に勵んでいるところだ。勿論初陣も済ませてある。結構怖かったが。それと初めて人を切ったのに何もじなかった。とは言っても戦後に吐き気に見舞われ暫く悪夢を見続けたが。

更には母上であるいぬゐが病にかかり寢たきり狀態になってしまっていた。父も醫者を呼び治療させてはいるが一向に良くはならず日々衰弱している。それに合わせて父もやせ細っていた。

そんな狀況の中俺は父である織田信定に呼び出されて部屋へと向かっていた。

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