《異世界戦國記》第四十八話・笠寺城の攻防~狀況整理~
「殿!ご無事で何よりです!」
笠寺城の城代を任されていた田辺親季は涙を流しながら城した信繫にそう言った。周りを見れば同じく涙を流しながら信繫の城に歓喜していた。
「遅くなった。早速だが現狀を教えてくれ」
「はい、分かりました」
信繫は評定の間へと歩きながら報告をける。
「松平清康が城攻めを開始したのは一昨日の事です。到著次第直ぐに攻撃を仕掛けてきました。こちらも必死に抵抗しましたがここには千ほどの兵しかおらず百人以上が死にその倍を超える負傷者でいっぱいとなっています。現狀明日の夜までもつかどうか、と言うところでした」
信繫は予想以上に押されていたことに驚愕しつつ間に合ったことに対して安堵した。とは言え負傷者をれてもこちらの兵は二千を切っており対する敵は約五千。五千の兵全てが攻撃するわけではないが不利な事には変わらない。
と、ちょうど評定の間に著いた信繫はそのまま上座に座り親頼が下座に座った。
「今から話すことは決して周りにらすな」
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信繫はそう言うと親頼に出陣前に話したことと同じことを話す。親頼はその作戦を聞いて驚愕するも既に作戦は始まっているため萬全の準備を整えようとき始めるのであった。
信繫が笠寺城に戻ってから一夜明け清康は前日同様三方向から一斉に城攻めを開始した。全方向から攻めないのは敵にあえて逃げ道を用意することで敵の徹底抗戦を防ぎ逃亡させやすくするためである。定石ならその逃げ道に伏兵を置き逃げてきた敵兵を討つのだが今回の目的はあくまで影響作りであるため城を取る事のみに専念した。もし清康が本気で尾張に領地を持とうとしていたら笠寺城は抜かれ中央部まで侵を許していたであろう。今信秀が不利ながらも持ちこたえることが出來ているのは清康側の事による手加減あっての現狀で、信秀側にとっては自力で押しとどめているとは言い難い危険な狀況である。
そんな清康の狙いを信繫も理解しており自軍の兵士の指揮を上げるべく前線に出ていた。無論危なくない範囲であるが。
その為信繫が現れるまで絶していた兵士たちの指揮は大いに回復し松平軍に応戦していた。
しかし、それでも敵との兵力差はどうしようもなくじわりじわりと押され始めていた。特に笠寺城に籠城していた兵士たちは前日までの戦闘で疲労がたまってきており満足にくことが出來なくなってきていた。
それでもけないならと後方から石を投げたり負傷兵の保護を行っていたりして別の方向で戦っていた。そんな兵士たちに発されて信繫が連れてきた兵士たちの士気はさらに上がっていた。
「ここまでは順調。今日を凌ぐことが出來れば…」
信繫の元には松平勢のいない方向から様々な報告が屆いていた。
「伊勢連合軍勝幡城を抜き那古野城に侵攻中!弾正忠信秀様は負傷された模様!」
「斎藤利政が織田信康様を討ち取った模様!」
無論これは噓である。これは信秀が事前に決めていた忍びによる報攪である。伝令兵に噓の報告の時はそれが分かるように旗を変えたり負傷したと思わせて腕に布を巻いたりなどして分かるようにしていた。これは松平清康の元にも伝わっており全てを信じる訳ではないだろうが一時的に報が混するであろう。
「よし、我らはこのまま松平軍に対応するぞ!」
信繫はそうび指示を出していく。しかし、目の前で兵士がやられ一人の格のいい武士がって來た。
「松平家侍大將壇源右衛門!命知らずはかかってこい!」
格のいい武士はそう名乗りを上げると自の長を超える長槍を振り回す。それによって立ち向かおうとしていた兵士たちは槍の餌食となっていく。
「フハハハハハ!!!藤左衛門の兵はこの程度か!…ん?」
源右衛門は笑い聲をあげながら周りを見ると信繫を見つける。
「貴様!貴様からは強者の雰囲気をじる。俺と一騎打ちしろ!」
「…いいだろう。お前の首を取って松平軍の勢いを止めて見せよう」
信繫はそう不敵に言うと槍を構えた。…これを重臣が見ていたのなら止めにり代わりに一騎打ちにり込もうとするだろうことは明白であった。
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