《異世界で始める人生改革 ~貴族編〜(公爵編→貴族編》第1話 そして死んだ・・・
夏の暑い日差しの中、大學に行くための道を上りながら俺、坂上宏人はいつものように呟く。
つまらない人生だ。本當に何もない人生だ。
俺は、1浪の大學2年生。20歳。貞。
両親はDVだった。父親は酒を飲んだくれている人間だった。父親は意味も毆ってくる。
父と母はよく喧嘩をした。母親はそのあとほぼ必ずと言っていいほどその時の鬱憤を俺に當ててくる。
結果両親から毆られた。小さいころの俺は意味もなく毆ってくる父親を見て、そういうものだとずっと思っていた。小さいころからそれが當たり前の日常だったからだ。
小學4年ごろのとある日、友達にその事を冗談じりに話したことがある。なぜそんな話になったのかはよく覚えていない。確か、その友達が「親にむちゃくちゃ怒られた」とかなんとかだったと思う。それに対して俺は言わば不幸自慢のように両親に毎度のように毆られていることを話した。
それを話した友達は驚いたような聲で「それってきっとDVだよ!」とんだ。今考えればきっと深い意味なんてなかったのだろう。テレビで偶々見た言葉をマネし言ってみただけだったのだろう。
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だが俺はその言葉が気になってしまった。調べてしまった。週に1度だけあるPCを使った授業で先生の目を盜んでネットでDVという言葉を。
そして知った。俺はDVをけているという事を。俺の家庭環境がおかしいという事を。
知ったら聞かずにはいられないタイプの人間である俺はつい両親に聞いた。そしたら今までで一番毆られ、人には話してはいけないといわれた。
両親はDVだと、そして自分は不幸な人間であるとその時確信した。
そして、俺が他人を見下すようになった。嫉妬じりに、幸せそうに笑う人間を不快に思うようになった。
そんな日々を過ごし、中學にり、趣味が偶々あったため仲良くなった友人はいた。
俺は、元はそれなりに明るい人間だったし、ちゃんと友達との付き合いが出來ていたという自覚はある。
自の不幸を知ったあの日から、目の前にいる友達の幸せそうな顔を見て、悪いが心を満たしていった。表に出さないように気を付けていたのだが、何かの拍子についそれが出てしまう。
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思春期真っ盛りの中學生が暗い気持ちで表面上だけ明るくし続けるなんてどだい無理な話であった。
一回二回ならまだしも事あるごとにその悪癖とも呼ぶべき悪愚癡が出てしまい、クラスが分かれた拍子に一人になった。
聲をかけても無視されるようになりやっとのことで自分の過ちに気付いた。気付いた時はもう遅かったのだが……。
そんな中學生活を送り、高校に進學した。
頭は悪くはなかったと自覚してはいた。だが、だからといって決して天才であったわけでもない俺は良くもなく悪くもない普通の高校に學した。
だが、疎遠になっていたこと、裏切られたこと(俺が完全に悪い)が尾を引き自分からは人に話せなくなっていた。
高校デビューという言葉を聞いて安易にマネをしようとした。無理に明るくふるまった。
だがそれも長くは続かず、いつの間にかボロが出ていた。
俺が気付かない間に言った言葉が相手を傷付けていたらしい。
それが原因でいじめをけた。
そんな日々を過ごすにいつの間にか完全に心が折れてしまった。
そんな狀態で勉強なんかできるわけがない。
もしかしたら「俺はできるぜ」という奴はいるかもしれない。
だがなくとも俺にはできなかった。
俺は努力ができないわけではない。実際に普通の高校にもってるし中學の頃の績も上位3分の1以には必ずっていた。
勉強が好きか、嫌いか、と問われれば嫌いだ。
だけど大抵の奴はそうだろうし、それでもやっている奴はやっている。
やっている人間からすれば「そんなもの言い訳だ!」と言うかもしれないが努力するのには理由がいる。なんでもいい、明確な夢でも漠然とした夢(例えば大會社にってお金がたくさんほしいなど)でもいい。だからこそ嫌いでも勉強する。
でも俺にはそれがなかった。
やりたい事や漠然とした夢もなかった俺は中途半端な勉強をして結局大學験で全落ちしての浪人。仕方なく夜勤でアルバイトしながら塾に行った。
でも、そんな狀態でいい大學なんていけるわけもなく、結果、3流大學に學した。
これを見た人はきっとこういうだろう。
「なら、大學に行かなければよくね?」と。
怖かったのだ。このまま會社に勤めてまともに働けるかが。ただ後回しにしているだけと気付きながらも。
もしくはこういうだろう。
「なら、ニートになれば?」と。
結論から言おう。無理だ。DVである親がそんなこと許すわけがなかった。
結果、仕方なく3流大學に行っている。當然友達などできるはずもなくボッチ生だ。
いまは昔の自分を後悔している。事あるごとに昔の失敗を思い出すのだ。
ちょっとしたはずみに連想ゲームのように思い出すことは誰でもあると思う。だが俺はそれが人より極端に多い。
そして思い出すごとについ口に出してこう言う。
「ああ、死にたい」と。
俺の人生はもう詰んでいる。漫畫やアニメだとよくこういう奴がいる。
「諦めなければいくらでもなんとかなるんだよ! 今からでも努力すれば、それは決して無駄にはならない!」と。
全面的に同意しよう。
かなり現実よりの本を書く人は「そんなわけがない。無駄な努力なんて腐るほどあるぜ?」みたいな事を主人公などに言わせているのをよく見る。
だが俺はそうは思わない。
あくまでも究極的に言えば、だが、努力が無駄になる事なんてほぼあり得ない思っている。
だってそうだろ?
例えば、歌手になりたい夢があり途中で挫折したとしよう。けど歌手になるために努力した歌唱力は諦めた瞬間なくなるわけではない。そのあと普通の會社にり、たまに宴會などで見せてやればいい。
これは無駄か?普通の人より歌がうまいというのは自慢にならない
か?俺は何もできない奴よりよっぽどましだとと思うぞ。
さっきも言ったように究極的には、だ。
基本的にあらゆる努力は他の事に応用が利くと俺は思っている。
しないのだとしたらそれを無駄にしているのは、努力した人であって努力という行ではではない。
その言った言葉は、努力は必ず報われる、とか言っちゃってる奴に言うべきだろう。
でも今時そんなこと書いている漫畫なんかあります?
俺はバイトで貯めた自費で漫畫や小説をかなり買っているが、今時そんな漫畫見た事も聞いた事もないぞ?
ん? 矛盾しているじゃないかって?
その努力が出來ないから問題なのだ。する気力がしも湧かない。やりたい事もなりたい夢もない。
勉強をしていると事あるごとに考えてしまうのだ。なんでこんな事してるんだろう、これをしてこの先良い事なんてあるんだろうか、と。
「言い訳だ。それでもしている奴はしているんだよ」
そんな事言う幸せ共に言いたい。
「ちげぇんだよ! そいつらと俺の様に下を向いて諦めて、そして立ち止まってしまった奴とでは努力に向かう姿勢がちげぇんだよ」と。
諦めてしまったのだ。
下を向いたまま前を向く事を止めてしまったのだ。
前に進むことを止めてしまったのだ。
未來に期待することを止めてしまったのだ。
だからもう一度言わせてもらおう。
俺の人生は詰んでいる、と。
そんなつまらない人生を送る俺が、何も學ぶ気のない大學に行く途中、長い橫斷歩道がある。それをいつものように若干下目線で歩いていると子高生3人組が前から歩いてくる。真ん中の子が俺のことを見たのがなんとなくわかりつい目をそらしてしまう。これもいつの間にかついてた癖だ。
そして橫の車線を走っている車の倍近い速度で走っているトラックが左側に見えた。
「ん……お⁈」
偶々の反が消え、窓越しにチラリと見えた運転手はハンドルに頭を預けていた。あれでは前が見えない。
頭に唐突に(居眠り運転!)という言葉が浮かんだ。
(このままでは子高生たちにぶつかる!)
おしゃべりに夢中な子高生たちはそれに気付いていない。
そう思い「危ない!」と聲をかけながらそちらに走る。
子高生たちは一瞬びくりとしてこちらを見て固まってしまった。
そりゃそうだ、こんなブサ面の人間がいきなり聲を上げて自分たちに向かって突撃してきたんだから。
「間に合え‼」そう心でつぶやき子高生たちの左と真ん中のの子のぐらを摑みこちら側に引っ張り投げる。
右側の最後の一人の腕を摑み、こちら側に引き寄せた瞬間、「ドオォォォォン‼」という音がしてから下あたりに衝撃が走る。そして、意識があるのに目の前が真っ暗になった。ただ、なんとなく空中でが回転しているのがわかり、そして、地面にドォッ、ドォッ、とが二回跳ね、そのまま何回転かした後、仰向けでが止まる。
「グッ、グフッ、ゴハァアアアア」とおそらくであろうものを吐き出した後、ゆっくりと目を開け首を傾ける。
視界がぼやけ、ほとんど見えないが何か水のようなものが下を這っているのがわかる。
「あ、これ死んだ」
突然頭にこの言葉が浮かんだ。本能が言っている。これは無理だと、助からないと。
(俺……死ぬのか? こんなところで終わるのか?)
(ふざけんな! ふざけんなよちくしょう‼)
(納得できない! 納得なんてできるわけがない‼)
(こんなところで終われない! 終わっていいわけがない‼ 俺はまだ何もしていない、生きている意味を何一つ殘していない‼)
(くそ! ちくしょうぉ……)
「ブハァ‼」
最後に盛大にを吐き出し俺の意識が途絶えた……。
スクール下克上・超能力に目覚めたボッチが政府に呼び出されたらリア充になりました★スニーカー文庫から【書籍版】発売★
西暦2040年の日本。 100人に1人の割合で超能力者が生まれるようになった時代。 ボッチな主人公は、戦闘系能力者にいじめられる日々を送っていた。 ある日、日本政府はとあるプロジェクトのために、日本中の超能力者を集めた。 そのタイミングで、主人公も超能力者であることが判明。 しかも能力は極めて有用性が高く、プロジェクトでは大活躍、學校でもヒーロー扱い。 一方で戦闘系能力者は、プロジェクトでは役に立たず、転落していく。 ※※ 著者紹介 ※※ 鏡銀鉢(かがみ・ぎんぱち) 2012年、『地球唯一の男』で第8回MF文庫Jライトノベル新人賞にて佳作を受賞、同作を『忘卻の軍神と裝甲戦姫』と改題しデビュー。 他の著作に、『獨立學園國家の召喚術科生』『俺たちは空気が読めない』『平社員は大金が欲しい』『無雙で無敵の規格外魔法使い』がある。
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