《異世界で始める人生改革 ~貴族編〜(公爵編→貴族編》第13話 母の葛藤と魔法レベルアップ
ーーーーーーーソフィア目線ーーーーーーー
昨日は、舞踏會で忙しかったため、今日の朝に報告を聞いた。
(ああ、何てことなの!
あの子が魔法の本をここに持ってきて読んでいたですって!)
レインが書斎にいつも行っているのは報告から聞いていた。
だがまだ読めるはずもないので放置していた。
気持ちとしては、將來本が好きな子になるんだろうな、間違いない!優秀な子になるわ!
と、楽観視していた結果がこれである。
つい侍にきつい口調で咎めてしまった。
「何故レインが魔法の本を手に取った時、とめなかったのですか!」
すると、
「申し訳ございません奧様。
    レイン様が本を読みだした時、部屋に連れに戻ろうとしたのですが、手と足で本を抱いてかなかったもので無理に剝がすこともできずそのまま本と一緒にこちらに連れてまいりました」
「ああっ、何てことなの・・・」
と言って椅子に座り込んでしまう。
(つまりそれだけ魔法に興味があるということだわ
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杞憂かもしれない、たまたま目に付いただけかもしれない
そうであってほしい)
「それで・・・今の奧様にお伝えするのは大変心苦しいのですが1つご報告があります」
「ええ、何?
聞くわ」
「レイン様は恐らくもう文字が読めております」
「なっ!!馬鹿を言わないで頂戴!!
まだ何も教えてないのよ!読めるはずがないでしょう!!
何を拠にそう言っているのですか!?」
そんな私の剣幕にしもじず彼はこう答えた。
「はい、最初、書斎に來た時は偶然かなと思っていたのですが、見ている本、そして見ている箇所があまりにも的確にこの世界についてなのです。
確かに適當にっているようなじではありましたが、重要なところを見る時間が他と比べてし長いのです」
これは報告にもあった。
たまたまだろうと、楽観視していた。
読めるはずがないのだ。
教えてない文字を理解できるわけがない。
    故に、そこまで深く考えずに安易に「気にしなくていいわ」と、言ってしまった。
「そして、今回レイン様が見ていたこの本の中で一番長く見ていた箇所がこちら、一番前、前書き部分です。
本來ならそこまで気にしなくてもいいのですが、この本は前書きにも重要なことが書いてあります。
まさしくじっくり見るべき場所なのではないかと思います。
次にきはバラバラでしたが全ての屬で最初に使うべき魔法欄を見たのも確認しております。
この分厚い本を短い間に6箇所もたまたま見ていた、という偶然はあり得ないかと。
ですので恐らく、レイン様は既に文字が読めるのではないかと思います」
・・・彼の言っていることは理解した。
恐らく事実だろう。
かなり高額ではあったが、大金を積んであの人が自信を持って連れて來た人材だ。
さすがとしかいいようがない。
「ハアァ〜〜・・・」
深呼吸をしていると
「私はクビでしょうか?」
と、ほとんど表を変えずに聞いてきた。
「いえ、今回は明らかにこちらの判斷ミスですわ。
貴に、罪はありませんわ。
よく報告してくれましたね」
「いえ、義務を果たしたまでです。
寛大なお心に謝致します」
貴族によっては八つ當たりで処罰するような事だ。
だが、この侍は包み隠さず話してくれた。
(信用はできますわね)
そして気づいたら子供の目が開いていた。
頭に一瞬、(いつから?)と、浮かび消える。
一瞬びつくりしてまったがなんとか心を落ち著かせ、こう聞いた。
「レインは魔法に興味があるのですか?」
と。
次の瞬間、
「アーウー」
と答えた。私にはそれが私の言葉にきちんと応答した様に思えた。
「今のは同意、よね?」
そう聞いてしまった。聞きたくなかった。
あの子は、それにもけたとしか思えない発音で言葉を返してきた。
「オー」
と。
被害妄想かもしれない。神経質になっていたのかもしれない。
ただでさえ、この様な狀況なのだ。
當然である。
だけど最悪な事を言ってしまった。
たったいま言葉が解るのではないかと思ったばかりなのに、言ってしまった。
普段ならこんなミスは絶対しない。
言葉端1つとって相手を責め立てる百戦錬磨の猛者たちが集まる舞踏會やパーティで生きてきたこの私がこんな簡単なミスをするはずがない。
だが、私も揺していた。
目の前のありえない景をみて、頭が真っ白になってしまっていた。
ただそこにあったのはこの子これ以上魔法に関わらせないという使命だけだった。
だからこういってしまった。
「この子が書斎にり、魔法書を取ろうとしたらやめさせなさい。
私が許可します」
と。
(間違えた!間違えた!
ああ、たった今この子が私達の言葉を理解してるのではないかと言ったばかりだったのに、なんということを・・・
この子は今の言葉をきっと理解したわ)
恐る恐る子供の方を見ると、絶句していた。
こっちをしっかり見て口を開けたまま微だにしていなかった。
堪らず部屋を出て行ってしまった。
ーーーーーーソフィア視點終了ーーーーーー
顔に出ていたのかもしれない、お母様が突然部屋を出て行った。
(親って本當によくわからない。他人の全てを理解できているだなんて思っちゃあいないが、今の行は本當に意味がわからない)
怒ってる。俺は今猛烈に怒っている。
だけど、ふと前世を思い出すと「これくらいのことはよくあった」と落ち著いてくるのだ。
この程度の理不盡、前世で腐る程験した。
深呼吸を1つした。
お母様への好度はし下がったがこの程度のことは気にせず振舞えるという自信はある。
気持ちを早々に切り替える。
運がいいことに全魔法才能の技を一つずつマスターしている。
だから現狀それ程積んでいるわけではない。
魔法レベル上げ優先でレベルを上げるという當初の目標はしも狂わない。
(とりあえず昨日はいつの間にか寢ていたからな、ステータス確認しないと。
神眼)
[レイン・デュク・ド・オリオン/Lv. 5]
[156/330](晩型)
[男/AB/6533/7/8]
[人族/オリオン公爵家]
[HP 39/39
MP 555/555
STR 29
VIT 22
AGI 31(+62)]
になっていた。
そして、神眼で、魔道王をもう一度見ると
火屬魔法Lv1
水屬魔法LV2
土屬魔法LV1
風屬魔法LV1
屬魔法LV1
闇屬魔法LV1
と、なっていた。
(おお!すげー!水魔法のレベルが上がっていた!
何回で上がるのか分からなかったところは痛いが、まあそんな事は些細な問題だぜ!!)
と、先ほどの怒りも忘れ喜ぶのだった
妹と兄、ぷらすあるふぁ
目の前には白と黒のしましま。空の方に頭をあげると赤い背景に“立ち止まっている”人が描かれた機械があります。 あたしは今お兄ちゃんと信號待ちです。 「ねぇ、あーにぃ」 ふと気になることがあってお兄ちゃんに尋ねます。お兄ちゃんは少し面倒臭そうに眠たそうな顔を此方に向け 「ん? どうした妹よ」 と、あたしに話しかけます。 「どうして車がきてないのに、赤信號だと止まらないといけないの?」 先ほどから車が通らないしましまを見ながらあたしは頭を捻ります。 「世間體の為だな」 お兄ちゃんは迷わずそう答えました。 「じゃああーにぃ、誰もみていなかったらわたっていいの?」 あたしはもう一度お兄ちゃんに問いかけます。お兄ちゃんは右手を顎の下にもって行って考えます。 「何故赤信號で止まらないといけないのか、ただ誰かのつくったルールに縛られているだけじゃないか、しっかり考えた上で渡っていいと思えばわたればいい」 ……お兄ちゃんは偶に難しい事を言います。そうしている間に信號が青に変わりました。歩き出そうとするお兄ちゃんを引き止めて尋ねます。 「青信號で止まったりはしないの?」 「しないな」 お兄ちゃんは直ぐに答えてくれました。 「どうして?」 「偉い人が青信號の時は渡っていいって言ってたからな」 「そっかー」 いつの間にか信號は赤に戻っていました。 こんな感じのショートストーリー集。 冬童話2013に出していたものをそのまま流用してます。 2016年3月14日 完結 自身Facebookにも投稿します。が、恐らく向こうは二年遅れとかになります。 ストリエさんでも投稿してみます。
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