《高校生は蛇になる》22話 暴魔王 開戦
今俺は森の中を進んでいる。
ちなみに、フィートは俺の上を飛んでいる。
たまにどこかへ飛び去ったと思えば、狼やら豬やらを咥えて戻ってくる。
そして、それをどうするのかと思って見ていると、そのまま丸呑みにしてしまうのだ。
……まあ食い散らかすよりかはマシなんだけどな。
で、俺は出會った生きは全て巨で引き潰している。
つまりどういうことか。
めっちゃグロい。
そして腹になんとも言えない気持ち悪いが伝わる。
それと比べればフィートの行も否定できない。
フィートは食に従っていているだけだが、俺はSPと言うに従っていている。
……まあ仕方ない。俺のSP稼ぎのためだ。
どんな雑魚を殺しても必ずSPが1000以上にるのだから仕方ないのだ。
決して無益な殺生ではない。
綺麗に死んでいるかどうかは関係ないのだ。
ちなみに、俺が引き殺した生きの中にはゴブリンやスライム等、ファンタジーの定番もいた。
流石異世界だ。
そんなこんなで俺のSPは効率よく貯まっていたわけなのだが、SP稼ぎも一旦止めなければいけないらしい。
フィートにはここで待っておくように伝え、俺だけが先に進む。
し進むと湖が見えた。
そして、何かを咀嚼する音も聞こえる。
俺は湖の傍まで進んだ。
すると、湖を挾んで反対の場所にそれは見えた。
赤の鱗を持ち、その威圧は今まで見たどの生きよりも大きい。
そこにいたのは、およそ7mの軀を誇る巨大なドラゴンだった。
ドラゴンは俺に気づいたらしい。
口からはみ出ていた人間の腕・・・・を呑み込むと、俺を睨み付けてきた。
今まで戦ってきた相手より圧倒的に強い。
だが勝てない相手ではない。
その事実が俺を冷靜にさせていた。
「グオォォォォォォォ!」
ドラゴンが吠える。
技能魔王と暴魔王。
魔王同士の戦いが、今始まった。
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