《高校生は蛇になる》52話 終焉ト馬車

森の中を進んでいく。

殘り、6時間。それが、守護魔王の進化までの時間だ。

相変わらず、監視するような視線は続いている。

今、俺の前には獣道よりも広い道を通る大きな馬車が有る。

人が數十人単位で乗れる程の馬車だ。と言っても、俺の方が大きいが。

そんな馬車が、俺の進行方向と同じ方向に進んでいる。

今行けば間違いなくトラブルになるし、ただの馬ではないようで、馬車にしてはかなり速い。

後ろからついていってみよう。

どうせ今の目的は、魔王を倒すか配下に加えて強くなることだし、その途中で寄り道をするようなものだ。

となれば気配を消さなければならないのだが、これについては問題ない。

理ノ神の裏能力で俺とフィートの存在を薄くすればいいだけだ。

凝視でもされなければ、見つかることはまず無いだろう。

初めて、ではないが2回目の人との遭遇だ。

人との関係は大切にしなくちゃな。

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