《高校生は蛇になる》146話 深奧
「何だ?」
その聲に答える音は無い。それもそのはず、ここは世界の深奧、地中の奧深くに有る場所なのだから。
「力の一部が……消されたのか?」
聲の主は、自の力の一つ、氷結山に有る氷結ノ魔が消された事をじ取った。それも、本來なら再生するはずが、再生せず、文字通り消されたのだ。
聲の主は、その事に驚愕を覚えた。と同時に、かつて無い期待をじた。
「氷結山はザーズを送り出した地だ。やってくれたか、ザーズよ。我の頼みに答えられたのか、ザーズよ! 我はもう諦めていた。そんな我に期待をくれるのか、ザーズよ‼ 謝する。だから、この期待を、現実のにしてくれ」
聲の主は、心の底から歓喜し、心の底から期待し、心の底から謝した。そして、心の底から希した。
「我を殺してくれ。ザーズが願いを託した、未だ見ぬ者よ」
聲の主は、自分を殺せる可能の有る、ここに近付く強大な気配に、思い馳せた。
現実でレベル上げてどうすんだremix
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8 180【書籍化】隻眼・隻腕・隻腳の魔術師~森の小屋に籠っていたら早2000年。気づけば魔神と呼ばれていた。僕はただ魔術の探求をしたいだけなのに~
---------- 書籍化決定!第1巻【10月8日(土)】発売! TOブックス公式HP他にて予約受付中です。 詳しくは作者マイページから『活動報告』をご確認下さい。 ---------- 【あらすじ】 剣術や弓術が重要視されるシルベ村に住む主人公エインズは、ただ一人魔法の可能性に心を惹かれていた。しかしシルベ村には魔法に関する豊富な知識や文化がなく、「こんな魔法があったらいいのに」と想像する毎日だった。 そんな中、シルベ村を襲撃される。その時に初めて見た敵の『魔法』は、自らの上に崩れ落ちる瓦礫の中でエインズを魅了し、心を奪った。焼野原にされたシルベ村から、隣のタス村の住民にただ一人の生き殘りとして救い出された。瓦礫から引き上げられたエインズは右腕に左腳を失い、加えて右目も失明してしまっていた。しかし身體欠陥を持ったエインズの興味関心は魔法だけだった。 タス村で2年過ごした時、村である事件が起き魔獣が跋扈する森に入ることとなった。そんな森の中でエインズの知らない魔術的要素を多く含んだ小屋を見つける。事件を無事解決し、小屋で魔術の探求を初めて2000年。魔術の探求に行き詰まり、外の世界に觸れるため森を出ると、魔神として崇められる存在になっていた。そんなことに気づかずエインズは自分の好きなままに外の世界で魔術の探求に勤しむのであった。 2021.12.22現在 月間総合ランキング2位 2021.12.24現在 月間総合ランキング1位
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