《超迷宮奇譚伝 『このアイテムは裝備できません!』》ダンジョン攻略への誓い

カーテンの隙間から零れ落ちる朝日。

ガラスで閉ざされた窓の向こう側、小鳥たちは軽快なリズムを刻んでいる。

僕に取って、それら全ては――――

全ては―――――

「あっ! 鬱陶しい!」

清々しい朝の時間、僕は、せめてもの反抗にと絶の大聲を上げた。

倦怠が思考を鈍らし、疲労を鈍らす。

まるで、個化直前の鉛なまりに泥を混ぜたようなを、に浴びせられ、塗りたくられたような覚だ。

「痛っ!痛てててっ!」

上半を起こすだけで特大の筋痛が襲ってきた。昨日の疲労が、まるで回復できていない。

それでも、僕はベットから起き上がる。

そして、隣のベットでは―――

「Zzz… Zzz…」

ケンシがスヤスヤと心地良さそうな寢息を立てている。

若干、イラってした。

しかし、どんなにが疲労してても、普段通りの起床時間に起きたみたいだ。

この世界には時計という機械が存在している。

時間を計ると書いて時計であり、文字通りの機械だ。

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しかし、寮生は、それらの使用が止されている。

その理由はシンプルだ。 僕らは探索者であり、僕らが目指すべきダンジョンには、太の恩賞もなく、月の靜かさも存在しない。

時間と言う概念は非常に曖昧であり、生死を分けるほどに重要なものだ。

そのため、時計という脆弱な機械は日常生活で使われない。

では、どうしているのか?

答え 時間で調整している。

僕たちがこの學校に學して、最初に獲得する技スキルは、分刻みで正確な睡眠時間を調整するだ。その結果、十分に力が回復せず、疲労に疲労を重ねている僕でも、普段と同じ時間帯に起きれているのだ。

最も、1日24時間の全てを覚と経験則のみに頼って生活しているわけではない……と付け加えておこう。

まぁ、抜け道はいくらでもあったりする。

僕はケンシを起こさないように、著替えて部屋を抜け出した。

まだ、誰にも汚染されていない新鮮な空気。

空気の匂いと覚で気を計り、今日の天気を推測する。

僕のどんよりとしたとは真逆のいい天気になりそうだ。

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・

僕は、日課通りに校庭を走り始めるようと準備を始める。

最初はオントに対する対抗心から始めたランニングだった。

鍛錬に付き合ってくれたサヲリに聞いた事がある。

僕は「強くなるためにはどうしたらいいのか?」と彼に質問した。

は真剣な表で考え始めた。 そして出た言葉は――――

「走りなさい」

……だった。

重以上の重さをじながら、走り始める。

タッタッタッ……と足音で小気味良いリズムを刻んだ。

最初は、まるで腰まで使った沼地を歩くようにれたフォームも、徐々に改善されていく。

疲労は増して行っているはずなのに、は軽さを取り戻していく。

気がつくと、普段より校庭2周分も多めに走っていた。

足を休めるために、ゆっくりと歩く。

僅かな呼吸のれも収まった頃、僕は足を止めた。

校庭からし離れた場所。 校舎の反対側だ。

學園の敷地でありながら、厳重に結界が張り巡られた場所。

「……もうすぐあそこに行くのか」

その場所こそ、ダンジョンだ。

學園の敷地にダンジョンがある……のとはし違う。

この場所にダンジョンが存在していたから、學園が作られたのだ。

シュットに存在を確認された數あるダンジョンのうち、初心者の探索者向きと判斷されたダンジョン。

最も―――― 初心者向きとは言え―――― 當たり前の話だが―――――

まだ、誰もこのダンジョンの最深部までたどり著いた者は存在しない。

外部からを掘り、深さを測定するという國家レベルの調査によって明らかになった階層は、およそ500層。

ダンジョンの部調査は教員たちによって毎年行われている。

國営であるシュット學園の教員は、全員が一流現役探索者でもある。

つまり、毎年行られているダンジョン探索は、國家選抜の探索者たちによる大規模攻略と同意語だ。

しかし、それでも、現在の到達記録は100層。 最下層までたどり著けるのは、いつの時代になるのか見當もつかないと言われている。

僕は両膝を地面につけ、手と手の平を重ね、頭を垂れる。

目をく閉じ、神族に祈りを――――そして誓いを捧げた。

今日より、挑む事になるダンジョン。

「いつか―――― 僕が必ず、このダンジョンを攻略してみせる」

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