《超迷宮奇譚伝 『このアイテムは裝備できません!』》オントの猛攻と代償
開始直後、オントは跳ねた。――――奇襲。
ゴドーの判斷スピード――――僅かに遅い。 ―――――奇襲功。
オントは大剣を両手で持ち、空中でを大きく捻る。―――――回転切り。
十分に遠心力を得た狀態 ――――だが、すぐに回転切りを放たない。軌道が低い。
オント、そのまま著地。地面と接。得た遠心力は減する。
だが————
彼は、構わないと言わんばかりに著地と同時に攻撃のモーションへった。
そのフォーム ――――まるで木こりだ。
巨大な樹木を渾の力を持って切り倒さんとする木こり。
大地を踏みしめた足を ――――軸足は捻りのための力みを――――
腳から捻りは骨盤へ、骨盤から腰へ、下半から得た力は上半へ伝達される。
、肩、腕、と力のリレー走は、やがて自の有する武へ――― 大剣へと伝わり――――
フルスイング。
ただただ、それだけのための運。 防という概念もなく、攻撃に特化した運。
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隙だらけの攻撃。 戦いの一手目という限られた時間のみ、効果の許された――――
防をかなぐり捨てた一撃―――― すなわち、奇襲。
僕はそれを見た。
攻撃の基本から大きく外れた、デタラメなオントの先制攻撃だった。
虛を突かれたゴドーは回避できず、盾でオントの攻撃をける。
直撃は避けたものの、その衝撃から、ゴドーの上半は、大きく仰け反った。
さらにオントの追い打ち。 大剣から再び回転切りを放つ。
またも、ゴドーは攻撃を回避できずに盾でける。
さらにオントの追撃。ゴドーの防。この繰り返しが始まった。
「……まずは、作戦通りですかね?」と僕はサヲリを見る。
彼は頷く。彼がオントに與えた策は機能した。
対人戦闘のプロフェショナル相手に対人戦闘を挑んで勝ち目はない。
だったらどうするか? 答えは――――
対人戦闘を挑まなければいい。
荒らしく、大型魔に戦いを挑むように、対人のセオリーとは違い戦いを行う事。
それが、サヲリの考えた策の1つ。 そのための開幕奇襲攻撃だった。
互いに向かい合って、用意ドーンで戦えば、その時點で対人戦闘になってしまう。
だから、開幕に奇襲をかけ、自分の攻撃のリズムを作る事を優先させた。
もちろん、短剣対大剣というリーチの差もあってこそ。
さらに付け加えるならば――――
『格下が格上の存在に勝つには、相討ちを狙え』
こんな格言が徒手空拳の世界にはあるらしい。
実際、オントが行っている攻撃は相討ち狙いどころではないのだが……その効果は?
「狙い通り、ゴドーは腕は痛めている。……フルスイングの攻撃を片手でけて、痛める程度で済む時點で怪には違いないけど……」
サヲリがゴドーのダメージを分析する。
當初の思より、効果は薄い。それでも、片手の自由を奪うというアドバンテージは大きい。
どんなに対人戦闘において実力差があったとしても、まさかゴドーの片手が、オントに勝るという事はない……だろう。
オントが一方的に攻撃を続け、時間が経過していく。
オントの剣は、大剣でありながら軽い。大幅に軽量化された大剣だ。
そのため、従來の大剣ではありえないスピーディな攻撃を可能としていた。
その大幅な軽量化の結果、耐久力や頑丈さをいったものを犠牲にしているけど……
たった一回の決闘なら、十分に持つはずだ。
だから、こそ大剣を振り回しながらもスタミナの消費がなく、連続的な攻撃を可能としている。
……けど、それでも…… 人間のスタミナは無盡蔵ではない。
そして、オントのスタミナの底が見えた。
オントのきに失速が見え始めて來たのだった。
やがて、オントのきが止まる。
呼吸は大きくれ、大きく肩を上下させている。
一方、ゴドーには疲労のが見えない。むしろ、オントの攻撃を退け、その表には勝ちを確信しているかのように見える。
「ようやく、こちらの攻撃の順番かな?オントくん」
ゴドーは前にでる。 オントは後ろに下がる。
さらにゴドーは前に―――― その分、オントは後ろに―――――
ゴドーはワザとらしく肩をすくめるようなジャスチャー。
「やれやれ、これでは決闘は終わらないのだが……」
しかし―――― しかし、オントは―――――
「いいや、まだ……、まだ付き合って貰うぜ!」
まだ、諦めていない。 まだ、策は終わっていない。
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