《超迷宮奇譚伝 『このアイテムは裝備できません!』》ドラゴンVSクリム その③

一部の観客たちが異常に気づく。

「お、おい……あれ…」

「なんで、平気で喋ってんだ?」

観客からは悲鳴のような聲がれた。

煙が散り、徐々にドラゴンのが明らかになる。

その異常は全ての観客に共有され―———

「なんでアイツ、を貫かれて平気なんだ!」

があがる。 それも、そのはずだ。

空中に浮かぶドラゴンのには『魔剣 ロウ・クリム』が突き刺さっていたのだ。

「う~ん、このままじゃ誤魔化しきれないですね。仕方がありません」

ドラゴンはため息、1つ。そして、こう続けた。

「クリムちゃん、私は貴方があと3人いたら、負けていたと言いましたね?」

「うん、それって強がりだよね。 今の貴方、蔵がボロボロだよ……ってね。よっ!」

クリムは空中で腕を引く作を行う。

「ガっ!」

ドラゴンから苦しそうな聲がでた。クリムが魔剣をったのだ。

クリムのきにシンクロして、ドラゴンに突き刺さっている魔剣が引き抜かれた。

Advertisement

そのまま、魔剣はクリムの手まで戻った。

「ほら、強がりだったね」

クリムはそう言って笑う。しかし―———

「いえいえ、強がりではありません。証拠に今から、3割くらいの力を―———

解放します」

その直後、ドラゴンのに変化が起きる。

から煙が上がる。

超回復

の復元に生じた熱量を外部へ排出する煙だ。

だが、ドラゴンの変化はそれだけでは止まらない。

頭部から角つのが——— 背中からは羽が――― 腕は鱗に覆われていき————

その指には兇悪な爪がびている。

「おいおい、こんな場所で正をばらすつもりかよ?」

僕は焦った。 流石にそれはマズい。

しかし―――

「あっ、あれは龍人化! まだ、使い手が殘っていたのか!」

「嗚呼、知っている。本來ならば指定をけるほどの魔法だが、その使い手が100年以上現れない事から、滅んだとされ、指定を免れた魔法だ」

観客席にいる闘技者たち―———それも達人ぽい人達が勘違いしてくれてる。

龍人化と言うか……人間に化けてる龍なんだが……まさか、本の龍がいるとは誰も思っていないのだろう。

ドラゴンの宣言通り、彼の3割を龍のそれに戻した。

そして――—ドラゴンは手の平をクリムへ向ける。

魔力の流れが彼に集まっていく。

対してクリムも————

「させない!」

周囲に火球を形していく。

「いけぇええええええええ!」

クリムが吼え、彼の火球はドラゴンに向かって発された。

そう、発されたはずだった。

しかし、彼の火球がドラゴンに向かう途中で減速。

クリムとドラゴンの中間地點で大量の火球は停止した。

「……なぜ? 私の火球が……」

クリムが見せた揺も一瞬、すぐにドラゴンを睨み————

「何をしたの?」

「私が答えるとでも?……まぁ、答えるんですけどね。貴方から放出された魔力の作権を剝奪しました」

「————っ! そんな事が!」

「できるんですよ。私の……そう、私の『ギフト』なら! 喰らいなさい!」

『奪略インターセプト』

止まっていた火球が逆走を始め、者であるクリムへ向かっていく。

それも真っ直ぐではない。まるで生のように不規則なき―———避けようとするクリムを追尾する導弾へ変化していた。

避けきれないと判斷したのかクリムは「———この!」と直接、手に収させた魔力をぶつけて相殺する。

おそらく、通常の魔法攻撃では、ドラゴンに作権とやらを奪われると判斷したのだろう。

だが————

「このままだと、クリムに反撃の手はない……」

僕はそう考えた。

空にいるドラゴンへ攻撃するためには攻撃魔法で撃墜するか

自分も飛翔して空中戦へ挑むか

この2択。

魔法攻撃を封じられた今、クリムができる選択肢は、後者————空中戦だ。

しかし、魔法の作権の剝奪なんて規格外の事をする相手に魔力で形した翼で空中戦を挑む事も―———危険だ。

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・

「流石ですね。ようやく、全ての火球を相殺しましたか。では、選択の時間です。私を相手に―———生まれた時から翼を持つ私を相手に空中戦を挑むのか? それとも降參するの選んでください。もちろん、私のお薦めは降參ですが?」

「————私は」

「はい?」

「どちらも選択しない。まだ……切り札がある!」

    人が読んでいる<超迷宮奇譚伝 『このアイテムは裝備できません!』>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください