《超迷宮奇譚伝 『このアイテムは裝備できません!』》水中の魔
「さて……どうしましょうか?」
僕・は尋ねた。
壊してしまったバトラーの人工ダンジョンを調べてみたが……
「結局、聖でしたけ? 出てきませんでしたね。本當はないんじゃないですか?」
「う~ん」と僕は考える。
2人倒した結果、2人とも聖を保持していなかった。
最初から持っていなかったとしても存在そのものを疑問視する短絡的だ。
それに2人が持ってなくても、あとの10人も持っていないと決まっているわけではない。
「2人はどう思いますか?」
僕はインザンギとアンドリューに意見を求めた。
「考えてみたけど、全員が持っていない可能もあると思うけどね」とインザンギ。
「私もそう思います」とアンドリューもそれに続く。
「12使徒がここへ來ているのは、戦爭の前の鍛錬の意味合いもあると考えれば、常備『聖』を持っているとは限りません。1か所にまとめてある可能もある……インザンギは、そう言いたいのです」
アンドリューの説明にインザンギは「そう、それ!」と嬉しそうだった。
だったらと僕も意見を言う。
「しかし、一か所というと……教皇ですか?」
「でしょうね、この場所で『聖』なんて貴重なを保管して安全と思える場所はそこだけでしょね」
「……なるほど」と僕は納得した。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
そうして、次の『人工ダンジョン』が見えてきた。
いや、見えるだけではない。臭ってきた。
「この臭いは……海? 磯の香りか?」
もしかして……
次のダンジョンは星座で言えば、うお座。
つまり、魚だ。
「海の水をダンジョンで浸しているのか? こんな辺鄙へんぴな地に海水を運ぶとか、手間と金をかけ過ぎだ!?」
僕らは、足早にダンジョンへ近づく。
口から見えるダンジョンの部は、海が再現されていた。
波をどうやって再現してるのかは、見當もつかないけど……
僕は水面に顔を近づけた。
「……魚がいる」
この場合、魚がいることは當然なのだろうか? それとも突っ込んでしかるべきなのだろうか?
若干、正常な判斷ができなくなって……
「……いや、來る!」
僕は、集中力を高める。 じたのは魔の存在。
こちらに向かって近づいている。
水中を泳ぎながら――――速度は速い!
海のステージで水系の魔を相手しなければならない。
その不利に心が呼応する。
そしてそれは現れた。 水面から飛び出す勢いで水柱を上げながら、現れた魔は――――
「我は、うおの守護者。侵者を排除する!」
流暢に言葉を話した。
「……しゃ、喋った!? と言うよりもアンタは!?」
その姿に驚きを隠せなかった。なぜ、なら現れた魔の種類は――――
「サクラさん、あれって人魚ですか? それとも私はジュゴンを人魚と錯覚しているのでしょうか?」
ドラゴンは錯している。だが、彼の言う通り魔の正は人魚だ。
――――いや、確かに彼の顔はジュゴンに似ている。
僕も、目の前の魔が人魚だと明言できなくなってきた。
「いや、だが……けれども……おちつけドラゴン。あれは人魚だ……たぶん」
現れた魔は人魚。それも男の人魚だ。
下半は魚介類のソレ。 手には三又の槍。 髪は海藻類のように黒々で、揺れている。
「ぶほうぁぁああああ!」と人魚は裂ぱくの気合(?)と共に襲いかかってきた。
だが――――
「……ファイア」
アンドリューさんの魔法で一瞬でいい匂いに……いや、焼かれてしまう。
「熱い! 熱い!」とそのまま、水面に潛り沈下。
再び浮上してきた。
「殺す気か! うっかり、焼き魚になるところだったわ!」
い、いかん。殺伐とした空気が吹き飛んでしまう。
殺し合いの雰囲気にならない。
「――――ッッ!? まるで、戦闘漫畫に潛り込んだギャグキャラ。これは苦戦必至ですよ。サクラさん!」
ドラゴンがわけのわからない事を言い始めた。
まさか、人魚が現れてから混が回復していないのか?
「SAN値チェックどーぞってじですね!」
「正気に戻れ! えぇい! 行くぞ!」と僕は水中へ飛び込んだ。
高校生男子による怪異探訪
學校內でも生粋のモテ男である三人と行動を共にする『俺』。接點など同じクラスに所屬しているくらいしかない四人が連む訳は、地元に流れる不可思議な『噂』、その共同探訪であった--。 微ホラーです。ホラーを目指しましたがあんまり怖くないです。戀愛要素の方が強いかもしれません。章毎に獨立した形式で話を投稿していこうと思っていますので、どうかよろしくお願いします。 〇各章のざっとしたあらすじ 《序章.桜》高校生四人組は咲かない桜の噂を耳にしてその検証に乗り出した 《一章.縁切り》美少女から告白を受けた主人公。そんな彼に剃刀レターが屆く 《二章.凍雨》過去話。異常に長い雨が街に降り続く 《三章.河童》美樹本からの頼みで彼の手伝いをすることに。市內で目撃された河童の調査を行う 《四章.七不思議》オカ研からの要請により自校の七不思議を調査することになる。大所帯で夜の校舎を彷徨く 《五章.夏祭り》夏休みの合間の登校日。久しぶりにクラスメートとも顔を合わせる中、檜山がどうにも元気がない。折しも、地元では毎年恒例の夏祭りが開催されようとしていた 《六章.鬼》長い夏休みも終わり新學期が始まった。殘暑も厳しい最中にまた不可思議な噂が流れる 《七章.黃昏時》季節も秋を迎え、月末には文化祭が開催される。例年にない活気に満ちる文化祭で主人公も忙しくクラスの出し物を手伝うが…… 《八章.コックリさん》怒濤の忙しさに見舞われた文化祭も無事に終わりを迎えた。校內には祭りの終わりの寂しさを紛らわせるように新たな流れが生まれていた 《九章.流言飛語》気まずさを抱えながらも楽しく終わった修學旅行。數日振りに戻ってきた校內ではまた新たな騒ぎが起きており、永野は自分の意思に関係なくその騒動に巻き込まれていく 《最終章.古戸萩》校內を席巻した騒動も鎮まり、またいつものような平和な日常が帰ってきたのだと思われたが……。一人沈黙を貫く友人のために奔走する ※一話4000~6000字くらいで投稿していますが、話を切りよくさせたいので短かったり長かったりすることがあります。 ※章の進みによりキーワードが追加されることがあります。R15と殘酷な描寫は保険で入れています。
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