《超迷宮奇譚伝 『このアイテムは裝備できません!』》集結 教皇の間へ

さて―———

ドラゴンが言うには胡蝶の夢という言葉あるらしい。

夢の中で蝶になった自分は、蝶なのか?それとも人なのか? 區別がつかなくなってしまった。

そういう話らしいのだが・・・・・・さて、現狀は把握しよう。

僕らは、どこから幻の住民で、どこからが現実だったのか?

どうやら、ここは『教會』の幹部————12使徒が大規模戦闘の直前に籠り、自を鍛える場所―———『聖域』だ。僕らは『教會』からの攻撃を察知したシュット國の先兵として、『聖域』に直接攻撃を開始した。

そして、ここは『聖域』の中、12使徒である雙子のアンドリューとインザンギが所有する『人工ダンジョン』の部らしい。

僕らは、彼らとの戦闘で辛くも勝利を勝ち取ったのだ。

しかし、幹部である彼らが保有しているはずのアイテム『聖』は存在していなかった。

ここまでは現狀証拠で確認が取れた。

さて今まで撃破した12使徒たちは、どこまで現実だったのだろうか?

これについては殘念なお知らせだ。

どうやら、僕らは、誰も撃破していなかった。

雙子のアンドリューとインザンギを除いて誰とも戦っていない。

つまり、『聖域』へ攻撃を仕掛けた僕ら13人の、僕、ドラゴン、カイム、オントは初回の段階で幻で封印。アンドリューとインザンギは裏切り者。

12人のうち6人が無効化されていた。

今の今まで『聖域』へ進軍を開始しているのは6人。

ラン姉妹 教師コンビ 友人のケンシ クリム。

僕ら6人は、この現狀から結論を出す。

もはや、12使徒という外堀を破壊して進む場合ではない。

直接、教皇へ攻撃を仕掛けるべきだ・・・・・・と。

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・

聖域の中の聖域。

『教皇の間』

すでに道中の通路は神聖さを強調された造りであり、神聖さを押し付けてくる。

「・・・・・・止まれ」

鋭い聲に制止させられる。

見れば、そこにいたのはサンボル先生だった。

彼にしてみれば珍しく、余裕がない。

服にも汚れが見て取れた。 いや、彼だけではない。

よくよく目を凝らせば、僕ら4人を除く6人が集結していた。

「この先、12使徒の10人が集結して守護している。どうやら『聖』は保持していないみたいだが・・・・・・これでこちらも10人。 お前らも俺の指示下にってくれるか?」

僕は「もちろん」と返事を返した。

サンボル先生はニヤリと笑う。

「敵10人の詳細は走りながら、説明する。いくぞ!」

サンボル先生を先頭に僕らは駆け出した。

道中の説明。

どうやら、雙子コンビが僕らに見せた幻の12使徒。

猛牛のオズ

牡羊のバトラー

魚のギョウジ

この3人は、オリジナルの12使徒を參考にしたらしく、風貌と能力は————特徴は同じようだ。

足を速め、一気に加速する僕ら。 待機する12使徒が見えてきた。

僕は―———

猛牛のオズに狙いを定めて1対1に持って行く。

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