《スキルゲ》あの日のよる2
「結局、あの化と戦い続けるしか方法はないのか」
「せやな」
しばらく、重い沈黙が2人の間に流れた。
「心配せへんでも、俺らには戦うための武がある。あいつらに対抗する唯一の手段。それがスキルや」
「えっと、たしか、『スキル』 あのモンスターを倒す方法を『スキル』って言ってたよな?あの黒い炎とか鎌のことなのか?」
晴人は頷くと一瞬で黒い羽と鎌を出現させる。
「あいつらとの戦いはテレビゲームみたいなものや。レベルを上げることで新しいスキルを覚えたり、スキルを鍛えたり、自分を強化させるのが生き殘るための手段や」
「えっと、どうやるの?それ?」
晴人はごく自然にスキルを発させるので、スキルを使う條件の見當がつかなかった。
「まず、ウインドウを使うんや。よく探してみ?視界の隅に隠れてるやろ?」
「え? あっ・・・本當だ」
今まで、どうして気がつかなかったのだろうか?僕の目にはウインドウが映っていた。
RPGのゲームによくある『たたかう』『まほう』『アイテム』『にげる』って表示せれてるやつだ。
「まぁ、噓やけどな」
「はぁ?」
一瞬、意味が分からず変な聲が出てしまった。噓も何も実際にあるじゃないか。
「ウインドウはイメージすることで表示される。慣れてない奴は自然に表示させれるようになるまで時間がかかる。だから、表示されてるなんて噓をついたんや」
「はぁ、さいでっか」
いつの間にか、僕にもエセ関西弁が移ってしまったようだった。
気を取り直してウインドウをみると・・・
「読めない」
英語とか、そういうレベルじゃなく、象形文字みたいな絵が書かれている。
「これ、晴人は読めるの?」
「読めるわけないやろ。その中で一番大きなアイコンを見て判斷するんや」
なるほど、なるほど。
確かに、武を持ってる絵。が輝いてる絵。絵だけで最低限の判斷はできそうだ。
「取得できるスキルは個人で種類が違う。基本的に戦うだけなら武出現スキルを上げれば十分やな」
「武出現スキル?君の鎌みたい武を出しれする方法かい?」
「そうやで。まぁ、鎌ゆうても本當は鈍カテゴリーの武なんやけどな。他にも剣や弓矢、重火なんてものもある。逆に遠距離オンリーの魔法職を目指すならいらんスキルやけどな」
魔法なんてものあるのか。この世界。
しかし、スキル一覧を見ても象形文字である以上、効果の確認ができないのが悩みどころだったりする。効果を予想して、取ったスキルが使いにならなかったら目も當てられないことになるだろう。
晴人は唸ってる僕の様子を見て、し笑った。
「そんなに考えなくても、まだレベル1やろ。これからレベルが上がったら新しいスキルが表示されることもある。ゆっくり考えればいい。それに変なスキルを取ったからって弱くなることないわ」
そう言い、立ち上がり部屋を出て行った。
っと思ったら、すぐに帰ってきた。
手にはノートとペン。
「まぁ、アイコンでわかるポピュラーなスキルがあったら説明したるから、このノートに書けや」
そう言われ、ノートとペンをけ取ると、割とメンドくさい作業が始まった。
「レベルが上がったらって言ってたけど、それこそゲームみたいに『筋力』とか『スピード』とかステータスみたいなものもある?」
「ないで。あくまで、俺らは俺ら自信ので戦わなあかん。ソレがシビアで辛いところやな」
「それは、キツいなぁ」
「それともう一つ重要な事がある。これはゲームと違って現実や。死んだら蘇生なんてできへん。當たり前やけどな」
まぁ、そこらへんは想像していたが、次の言葉は予想外だった。
「それと、この世界の辛いところは、ゲームと違って回復アイテム的なも存在しなければ、回復呪文も存在しない」
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